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「芸術は爆発だ!」 岡本太郎が突きつける日本文化論

1808155


48年ぶりに内部が一般公開され、話題となっている太陽の塔。

太陽の塔は、1970年に開催された万博のシンボルで、開催当時は内部も見学可能だったが、万博終了後は安全面から原則非公開が続いてきた。そして同作は、言わずと知れた芸術家の岡本太郎の代表作でもある。

岡本太郎は、太陽の塔のような立体作品や、絵画を積極的に制作するかたわら、実は縄文土器論や沖縄文化論など文筆活動も行っていた。本書もそうした1冊で、伝統と近代にひき裂かれた「日本の矛盾」を鋭く突きつけている。

「逞しく人間が息をし、生活する場所には、どこでも第一級の芸術があり得る」と、『日本再発見 芸術風土記』のため、およそ1年をかけて、彼が訪れた土地は秋田、岩手、京都、大阪、出雲、四国、長崎。あとがきによると、地方を決めて、資料で下調べをする。天候や、行事の日程を考慮してスケジュールを組む。そうして現地に赴き、観察し、執筆されたらしい。


「芸術は爆発だ!」


と言い放つ岡本太郎しか知らなくとも、本書が単なる旅行記ではないのは感じるはず。そして、ふんだんに挿入されたモノクロの写真の迫力に圧倒されるに違いない。『神秘日本』と併せて、休暇にじっくり読みたい。

『日本再発見 芸術風土記』
岡本太郎
KADOKAWA
1080円
https://www.kadokawa.co.jp/product/321502000010/

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