『SNAPS ITALIA 2010-2017』は写真家・高橋俊充が、2010年から2017年と、8年にわたってシチリアを中心にイタリアの街や島を訪れ、その中で巡り合ったイタリアの日常を撮影した写真集。写真に加えて、シャッターを切った瞬間の情景を高橋氏自身が綴るショートストーリーが添えられたドキュメンタリー・フォトとなっている。イタリアの光と陰、音、匂い……変わりない日常の中にあるそれぞれの物語と「素晴らしい瞬間」が高橋氏の写真と語りを通して浮かび上がっていくるのを感じられるだろう。
高橋氏によると、本書は装丁にもこだわったそう。造本は180度開く「コデックス装丁」を駆使した特別装幀本となっており、側面の仕上がりも味わい深い。また、本文は4色カラー+ニスと、3色モノクロ+ニス、表紙カバーは7色+ニス+ホワイトスタンピングと凝っており、デザインや質感も合わせて楽しめるようになっている。
手元に置いておいて、折に触れ開きたい1冊だ。
『SNAPS ITALIA 2010-2017』
高橋俊充
高橋俊充デザイン室
3300円
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