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text by Ryoko Kuwahara

釈迦坊主 & TAIGEN KAWABE(Ill Japonia/BO NINGEN)「トレンドや知識は関係なく、なんで自分の中でこれが好きだったのかという核の部分が大切」



ロンドンを拠点とする4 人組サイケデリックロックバンドBo Ningenが6年ぶりとなるアルバム『Sudden Fiction』をリリース。ゲストにプライマル・スクリームのボビー・ギレンスビーを迎えたことのみならず、20世紀に生まれ出た様々な音楽を自身らで解釈、血肉化したうえで現在鳴らす音楽はこれだと示したオリジナルの音楽として世界中で高い評価を得ている。そのベース/ヴォーカルである TAIGEN KAWABEは2020年2月、Ill JaponiaとしてソロデビューEP『Ill』をリリース。トラップ特有の電子音のパターンを従えてのラップを披露した。サウンドは違えど、そこにはBO NINGENのライヴで毎回リリックを変えていくTAIGENの姿に呼応するもの垣間見ることができる。
その2作を繋ぐ取材を行うにあたり、TAIGENのルーツと多くの共通項を持つという釈迦坊主に登場ねがった。トラックメイカー/ラッパー/プロデューサー/エンジニアというマルチな側面を持つクリエイターとしてDIYでもって中毒性の高い音楽とともに、通底する独自の審美眼を見せる映像作家としてそれらのMVを矢継ぎ早に送り出し、日本のトラップの中でもひときわ注目を集める存在だ。両者の共通項とは、そしてそれらは彼らの音楽にどのような影響を与えてきたのかを探るため、ロンドンと東京を繋いでのオンライン対談を行なった。


釈迦坊主「てか、だれ!?」


TAIGEN「あはは! 釈迦がちょうどロンドンに来てた時にロックダウンが始まって、本来なら一緒にライヴ(Ill JaponiaのEP Launch)をやるはずだった誕生日(2020.3.26)にかわりにインスタライヴやったじゃない? そこからヒゲ剃ってないです」


釈迦坊主「ああ、あそこからですね。心境の変化もあったんですか?」


TAIGEN「あったすね。やっぱり浮き沈みもあったし、意識高くストイックにやってたけど、その反動で今リバウンドみたいになってる」


釈迦坊主「リバウンドって(笑)。俺も髭生やしてるフェイズだったんですよ。ロンドンから帰って来てから伸ばしっぱだったんですけど、途中でまばらになっちゃって、長さも止まるからカールおじさんみたいになって。だからうらやましいっす、そんな立派なヒゲ」


TAIGEN「ライヴ再開したら剃ろうと思ってたけど、この状況だからね。この間配信ライヴした時に服どうしようとなって。試しにバンドの衣装を着てみたらめちゃくちゃ似合わないの(笑)」


釈迦坊主「でしょうねえ(笑)。でも今の時代、そういう違和感みたいなものが面白かったりするんじゃないですか。テキトー(笑)」


TAIGEN「違和感でしかない(笑)」


――TAIGENさんは2018年に初めて釈迦坊主さんの音楽を聴いたということだったんですけど、どういうきっかけで仲良くなったですか。


TAIGEN「僕が釈迦の音楽を聴いてSNSでフォローして、というので知り合いました。元々僕はバンドを組んだか組んでないかくらいの10代の頃からヒップホップを聴き始めて、BUDDHA BRANDとかMSCとか色々聴いてめちゃくちゃ好きで、ラップはしないものの自分の中にそのニュアンスはずっと持っていたんです。そこからずっと追ってて、グライムもどハマりして。ダブステップ初期、ジューク、フットワーク初期とかのダンスミュージックも音楽的なインフルエンスとして好きだったんだけど、いろんなジャンル/バックグラウンドの人が一つの指標はあるもののその中で自由にやってる感じが好きだったんです。それがトラップ、特に今の日本のトラップにあると思ってて。アメリカでトラップが流行ってトップチャートに入ったりして、ヒップホップやラップに対しての概念が変わっていったのと同じで、日本でもMCバトルとかがあった上でかもしれないけど、マッチョイズムじゃなくていいとか、トラップがいろんなリミットを解除する形になってる。
その日本のトラップの中でも特に衝撃を受けたのが釈迦やYamie ZImmerというプロデューサー。最初に釈迦を知ったのはまゆむしさんというトラックメイカー/ラッパーの“Magicrash Ice”で、“ポンポンポンポロポン 水嶋ヒロポン チャンドンゴン”ってリリックがとにかく耳に残った。みんなやばかったけど、当時ネットラップってあんまり掘ってなくて。その楽曲もヴェイパーウェーブのブレイクをぶっ壊してる感じだし、フローが異次元で。『なんだ、この曲!?』って各アーティストを掘っていって、釈迦の“Himiko”を聴いて食らって。パンチラインのフックのところが音的にもヤバいし、とにかく歌詞がリアルで入ってきたんです。ゲームで言うところの、光と闇のアビリティを両方持っている人がいるって。遊び人がレベル20になると賢者になるじゃないですか。なんでそこで遊び人のスキルまだ使えるの、みたいなことを音源を聴いた時にまず思って」



[まゆむし,SHAKABOOZ,FUNKY鬚HANK – Magicrash Ice]




[釈迦坊主 – Himiko(feat.Dogwoods&OKBOY)]




[YAMIE ZIMMER – 04.Pems (Ft. LEON獅子 & Bank.Somsaart)]


釈迦坊主「なるほど(笑)」


TAIGEN「自分もこういう表現をやらなきゃいかん! と。それまでリミックスや即興のライヴはやるものの、自分のプロジェクトとして作品にパッケージすることがは苦手だったけど、トラップというものを一つの指標とすれば形にできるかもしれないと、自分でトラックを作って試してみようと思った原動力になりました」


――釈迦坊主さんはTAIGENさんにどんな印象を抱いていますか。


釈迦坊主「ロンドンに行った時にゲーム音楽の話をめちゃくちゃしたんですよ。ヴィジュアル系の話もしたし、ヒップホップもバンドもしたんですけど、こんなに全方位に音楽の話ができる人はいない。しかもその一つ一つに愛があって、無理矢理一つにしてるから独特な音楽になる。そのセンスみたいなものは TAIGENさんと話してて似てるなあと勝手に思ってました。例えば俺は四つ打ちを作りたくてテクノとかリファレンスして作ってる時も、やっぱりなんか違う要素を足したくなってきちゃうんですよ。ファイナルファンタジー感だったり、ちょっと気持ち悪くしたいなって。ただのリファレンスだと飽きちゃうんで、違う畑のアナライズ、違う畑、違う畑となってグチャグチャになるんだけど、その感じが似てる」


TAIGEN「たくさんの影響を受けた要素を取り入れるんだけど、自分のフィルターを通して、自分の要素を入れてアウトプットしてるってことだよね。そうやって新しいジャンルが生まれるのが一番面白い瞬間だよね」





――そのレファレンスの中でもゲーム音楽は大きな共通項となっているそうですね。


TAIGEN「釈迦が帰国する直前にロンドンがロックダウンしたんですよ。それで家でずっとゲームの話をしてて。ゲーム音楽を聴いたりPVやプレイ動画を観ながら、どういうゲームをやって育ったかとかゲームの思い出も話してたんです。『パラサイト・イヴ』(1998年発売。瀬名秀明の小説『パラサイト・イヴ 』を原作としたスクウェア・エニックスのテレビゲーム、シリーズ)を何歳でやってたんだっけ?」


釈迦坊主「小学校2年生とかですね」


TAIGEN「小学低学年で絶対やっちゃいけないゲームだけど、それが釈迦坊主の今の世界観に明らかに出てるんですよね」


釈迦坊主「そうですね。小学生の時にそういうゲームしすぎて。絶対に遭遇したくないクリーチャーだけ母親にお願いしてやってもらって。母って本当に偉大ですね」


TAIGEN「(笑)。もうゲーム自体が家族の思い出だし、自分の深層心理の思い出でもあって。僕はロックダウン最初の方の、このままどうなるんだろうみたいな雰囲気の時は特に自分の心理的な浮き沈みが激しくて。それでバンドで最初にリハーサルに入った時の音源をマスタリングしたり、作業をしていく上でルーツを掘っていくことをしていて。同時に落ちてる自分を癒すミックスを作ろうと思って、何が一番自分の精神状態に効くんだと掘っていったらゲーム・ミュージックだった(https://www.nts.live/shows/bo-ningen/episodes/bo-tingen-14th-april-2020 ※TAIGENが落ちている自分を癒すミックスとして、NTS用に作ったMix。ゲーム音楽、アンビエント、Trapの中に釈迦坊主も)。釈迦が来た時に話してた『クロノ・トリガー』だったり、『FF 7』『MOTHER2』とか、好きだったゲーム音楽をSpotifyでチェックしてる時に、これが一番効くなあと。なんで好きだったんだろうという理由も聴いてる時に分かるし、アナライズ脳も働くんだけど、音楽をまだ作っていない時のワクワク感、訳もわからずリピートでずっと聴いちゃう頃に戻れるのが大きくて」


釈迦坊主「いやあ、めっちゃわかります」

TAIGEN「ミュージシャンになってからは特に、ゲームをやることに時間を浪費してしまうという罪悪感があったんだけど、釈迦と話してから例えばゲームで箱庭を作るのは曲を作るのに似てるし、うまく繋げていけばいいんだと思えたんだよね」


釈迦坊主「似てますよね。自分にとってゲームはヒーリング・ミュージックの領域です。なんか道ずれてるなって時も、ゲーム音楽を聴くとスッと戻る。俺、ライヴでも絶対イントロにFFの曲流すんですよ。あれを流さないとスッと戻れないんです、あの頃の子どもの頃の俺みたいなのに」

TAIGEN「それが多分ラッパーとかトラックメーカーとかいうところでデカい。いろんなものを取り入れても何かの真似にならないのはそこの芯がしっかりしてるから。エレメントとして闇と光を両方入れてもブレないというか。Pop Smokeが出てきたからUKドリルが流行るみたいなのって、ゲームだと今この属性/職業が流行ってるって感じじゃん。それが流行だしそういうのも大事なんだけど、それに流されない芯があるというのはバランスの取り方を知ってるから」



[時の回廊 from “クロノ・トリガー”]



[イナクナリナサイ from “MOTHER2 “]



[釈迦坊主shaka bose – Gyiyg]
※この曲名のギーク(ラスボス)戦の戦闘曲がイナクナリナサイ。PVにはマザー2のキャラもコラージュされている。イントロはFFのバトル勝った時のファンファーレ



[Final Fantasy – All Victory Fanfare Themes]

――ちなみに初めて手に入れたゲーム音楽はなんでしたか?


TAIGEN「僕は初めて買ったCDの記憶が混同してて、候補が3枚あるんだけど、GLAYの“Winter, Again”か『ダウンタウンのごっつええ感じ 音楽全集』、それかポケモンのCDなんだよね。ポケモンの鳴き声が全部入ってるみたいな(1997年発売。『ゲームボーイ「ポケモン」のサウンドがまるごと入って、遊べるCD)』」


釈迦坊主「出た出た出た!! ちなみに俺はFF6のサントラです。FF6のサントラをミニウォークマンで聴きながら花火大会に行ってる記憶がある」


TAIGEN「ああ! ヤバイヤバイ」


釈迦坊主「それが小学6年生の時ですね。小学校の時は太ってたし、インキャだったんですよ。ゲームが強いんで男子からは結構人気なんだけど、女子にはモテなくて。その時が一番ゲーム音楽を聴いてましたね。『大合奏! バンドブラザーズ』(2004年発売。ニンテンドーDS専用音楽ゲーム)を小学6年生の時にやって、あれで初めて曲を作りました」


TAIGEN「ゲームで曲を作ったのが初めてなんだね。食品(まつり)さんもゲームから作曲を始めた人で、『DEPTH』(1996年発売。プレイステーション用シーケンスソフト)というイルカのゲームは全クリすると何 DTMモードが出てくるんだけど、そこでジャンルの名前も出てくるからハウス、テクノを知ったという原体験をしてて」


釈迦坊主「俺もそうです。6音符くらいまでしか設定できないんですけど」


TAIGEN「僕は中学は男子校で、FF8のラグナ戦闘曲を聴いて登下校してた思い出があるし、『Kanon』って恋愛ゲームが北国が舞台で、雪が降るとすごいテンションが上がって、そのサントラを聴きながら外に浸りにいってた」


釈迦坊主(爆笑)



[DEPTH(Playstation)]




[The Man with the Machine Gun from “Final Fantasy VIII”]
※FF8のラグナの戦闘曲




[朝影 from “Kanon”]


[Last regrets from “Kanon”]

※後に京アニでアニメ化された際にもこの曲使われたOP曲


――お二人はヴィジュアル系も好きなんですよね。どうやって好きになったんですか?


釈迦坊主「中1の時に『ギターフリークス&ドラムマニア』ってコナミの音ゲーがめっちゃ好きで得意だったんですよ。版権曲もたくさんあるんですけど、コナミに所属してるコンポーザーが作ったオリジナル曲もあって、そのコナミのコンポーザーの中に“あさき”ってアーティストがいて、ヴィジュアル系“風”な曲を作るんです」


TAIGEN「風なんだ(笑)」


釈迦坊主「はい。ヴィジュアル系で聴いたのはあさきが最初ですね。歌もヴィジュアル系っぽくて」



TAIGEN「歌もやるの!?」


釈迦坊主「作詞作曲、歌、ギターもベースも弾く、ドラムだけ打ち込みみたいな。あさきはコナミで人気ありすぎてCDも出したんですよ。2ndアルバムに関してはデイリーでオリコン1位とりました。そのヴィジュアル系“っぽい”ものから始まって、こういうのがあるのかってインターネットで調べていったら色々出会って。まずMIYAVIで食らって、そこから遡ってhideとかX-JAPANとか聴いて。中2の時にNIGHTMARE、アリス九號. 、the GazettAとかその辺が流行ってて、そこから遡ってDir en greyを聴いて、めっちゃ格好いいってなって今ではDir en greyが一番好きっす」


TAIGEN「シャウトの仕方とかも影響がある気がするんだが」


釈迦坊主「毎日カラオケでDir en greyを歌ってたんで」


TAIGEN「わかるなあ。僕もカラオケでSEX MACHINEGUNSを歌ってハイトーンが出るようになった(笑)」


――叫び以外にレファレンスとして入ってるところはありますか?


釈迦坊主「Dir en greyですか? 全部ですね。歌詞とかも全部。俺、インタビューでDir en grey好きって公言しちゃいけないんですよ、結構パクってるから」


TAIGEN(爆笑)


釈迦「でも言ってます。めっちゃ尊敬してるんで。パクってるというか、影響受けちゃって、抜けれないんで」


TAIGEN「パクってるんじゃなくて、シンパシーを感じてるんじゃない?」


釈迦坊主「めっちゃ感じてます。勝手に友達だと思ってます。Dir en greyの京さんとかの気持ち、わかりますもん」


TAIGEN「そういえば、Dir en greyがリミックスでSILENT HILL(1999年発売。コナミから発売されたホラーゲーム及びそのシリーズ名)のコンポーザーを使ったんだよね」


釈迦坊主「そうなんですよ。Akira Yamaokaさん。海外で人気の人なんで、Akira Yamaokaさんで覚えちゃってるんですけど。その人がSILENT HILLのサウンドトラックを担当してて、Dir en greyのメンバーがSILENT HILLのファンで“輪郭”ってシングルを出した時にリミックスを頼んだんです。その夢のコラボレーションで気づいたんですよ。ああ、なんかもう繋がってるじゃんって」


TAIGEN「繋がってるよね。34、35歳の僕らの世代だとバンドの原体験がヴィジュアル系なの。Dir en greyとかがチャートに入って、Mステにも出てたし、自然と耳に入ってきてた。でもヴィジュアル系のインフルエンスを隠す人が多い。僕はそれがすげえ嫌で、cali≠gariも好きだし、ムックも好きだし、Plastic Treeも尊敬してるし」


釈迦坊主「隠す気持ちもわかります。俺も隠してきたんですよ。中学生の頃でもヴィジュアル系が好きと言うとメンヘラだと思われたり、バカにされやすくて。当時はちょっとでもバカにされるのが許せなかったんです。なめんなって。よく分からないって言われるのもムカつくから、いちいちヴィジュアル系が好きと言うのも面倒くさくなっちゃって。そういうのがずっと続いてたんで、隠したがるのもわかりますね。変じゃないですか、ヴィジュアル系好きな人って。日本は変なのを隠す傾向があるんで」


TAIGEN「確かに。今思ったのが、トラップの奴らはギャルっぽいというか。僕が小中学校の時ってギャルやギャル男がニュースで批判されてて。もっと建設的に生きないとまずいぞってコメンテーターが言ってたのが頭にこびりついてるんだけど、トラップの奴らの歌詞は“俺はやりたいことを今やって、どんなことがあってもとりあえずやっていくぜ”みたい内容で、15-20年前に否定されていたギャル的な価値観がキャッチーでクールなものとして捉えられているのはすごくいいなと思うし、人と違うところが武器だってなってるのもいい」


釈迦坊主「そうですね。キモくていいみたいなのはあります。でも俺がヴィジュアル系を好きって言えるようになったのはトラップというかインターネットですかね。インターネットでヴィジュアル系を好きな人が他にもこんなにいるんだってわかって。俺、『前略プロフィール』(2004年に開発。自分のプロフィールを作成できるWebサービス)をやってたんですけど、ヴィジュアル系を好きな人がいっぱいいたんですよ。そこで学校の外でヴィジュアル系の話ができる友達ができて。周りにはガチでいなかったけど、そうやってヴィジュアル系を好きだということを人と話せる感覚ができてきたんです。段々インターネットの普及がピークになってきてるから、そうやってみんな自分が好きなことを好きと言っていい流れになってきてるんじゃないですか」


TAIGEN「クラスの40人では1人しかいなかったところがバーっと広がったってことだよね」


釈迦坊主「そうなんです。 井の中の蛙じゃないですけど、学校って狭いなって。そのキモくていいじゃんというのが音楽をやってる一番のテーマみたいなところで。イベントもそういうやつばっかり集めているし。キモいやつ重視なんです、キモいやつ好きなんで。そういう時代になってきて、ようやくやってることがフィットしてきたんで楽しいですよ」

TAIGEN「僕はBO NINGENをはじめた時にそのカルチャーからの影響を消してやろうと思ってたんだよね。当時ポップ・ミュージックに詳しくなかったから、カラオケで歌えるのがヴィジュアル系しかなくて。クラスでカラオケに行った時の僕のイメージは、過剰に声がビブラートする人みたいな。そのヴィジュアル系のビブラートを全切りした純粋な自分の声はなんなんだというのがBO NINGENのボーカリストとして最初のコンセプトだった。ある意味のコンプレックス、愛情の裏返しみたいなところから始まってて。
面白いのがBO NINGENはヴィジュアル系と全く違うバンドだけど、ファンの人に昔ヴィジュアル系が好きだった人も多いんだよね。MON-CHANはLUNA SEAが好きだし、ギターのKOHHEIくん以外は全員ヴィジュアル系を通ってるから醸し出ちゃったものが伝わってる。インフルエンスを公言しなくても共感はあるんだなと思う」

―それらのルーツから、どう今の音楽性に発展していったかも気になります。


TAINGE「前にプレイリスト作った時に釈迦坊主とFFとキング・クリムゾンの“レッド”を一緒に入れたら、釈迦もクリムゾンが好きでしたって言ってたよね。僕もそのアンテナがどう伸びたのか知りたい」


釈迦坊主「クリムゾンは好きですね。しかも“レッド”です。理由はFFの戦闘曲っぽいからです」


TAIGEN(爆笑)

釈迦坊主「ちなみにトラップもゲーム音楽っぽいから好きなんです。シカゴ系のドリル・ミュージックとかに特に感じるんですけど、上ネタがチープで音が可愛くて、だけど邪悪さもあってという。俺『メダロット』(1997年発売)が好きなんですけど、『メダロット2』の格闘曲で“Strike Enemy”という曲があって、その上ネタがトラップぽいんですよ。BPMを変えてトラップのリズム入れたらドリル系みたいなのが作れちゃう。ゲームの戦闘曲っぽい上ネタのトラップが多くて、最初はそこからハマったんですよね」



TAIGEN「ああ、そこもそうだったんだ」


釈迦坊主「チル系だったりオールドスクールなヒップホップももちろん好きなんですけど、それよりもトラップの音のチープさにハマって」


TAIGEN「僕は同じ理由でグライムが好きになった。いわゆるこっちの団地の不良的ノリなのに、特に初期とかやたらスーファミの音みたいだったり、MCバトルの『Lord of Mics』でも、全ラウンドの掛け声が1が全部スト2(ストリートファイター2)のサンプリングだった。USみたいにレコードからサンプリングをしないというのがグライムの中の当時の美学だと僕は感じていて、USとは違うぞ、上ネタを自分たちで作るぞという。だから音もちょっとチップチューンぽいというか、プリセットからいじってない感がすごくあって。サンプリングしたゴージャスなネタより、グライムの上ネタのチープさにゲーム音楽に通じるものを感じた。だから釈迦がトラップにそれを感じたのはシンパシーでもあり、驚きでもある」



[King Crimson – Red]




[Strike Enemy from “メダロット2”]



[Wiley vs. Kano – Lord of the Mics 1]

釈迦坊主「トラップはXferを使ってる人が多くて、そのシンセの簡単なワンループのもので成り立つから、サンプリングより打ち込みの方がはやいっていうのもありますね。そのラフさにも惹かれました。俺は昔から最後までやり遂げるのが苦手で。例えば、RPGツクールで最初はむちゃくちゃアイデアが浮かんでラスボスもすぐ作っちゃうんだけど、最後まで完成しないんです。広がりすぎて最後まで書けない。曲もそれが多くて、アイデアが壮大になりすぎて収集つかなくなって途中で投げちゃうんですよ。でもトラップは自分の中での合格ラインが甘いんです。USのヒップホップとかも、ミックス、マスタリング含め、ヴォーカルの録れ音だったり、こんな感じでいいの !? ってやつがバズってたりしてて、xxxTentacionの“Look at Me!”とかも2千円くらいのマイクでUSBで直接パソコンに挿して録ってたり。あの音でいいんだったらこれもいいだろうって勇気はもらいました。かつ、めちゃくちゃ格好いい。センスが光ってたり、逆にラフな質感だから成り立ってる空気感というか」


TAIGEN「180度回って今は宅録感というものがなくなってるじゃない? 当時だったらMTRとかカセットとか多重録音するためにピンポン録音しなくちゃいけないみたいなのでアングラ感が出てたけど、今はみんなパソコンだし、どうするかとなった時に、録れ音が悪かったりプラグインのチョイスにしたり、アティテュードとか全て含めて狙わずして新しい時代の宅録感になってる」


釈迦坊主「そうですね。あとラップはtwitterとかにも近い気がします。例えば今日帰ったら、俺はこの話がリリックになっちゃうんです。今日TAIGENと喋ったぜ、みたいな。ニュースとか世の中の流れとかも、ラッパーが曲を出すとすごいタイムリーなんですよね。今こいつはこう思ってるんだって。その生々しさは好きです」


TAIGEN「確かに僕もトラップの曲を作ってて1日で録っちゃおうという時は日記みたいになってた。気分が乗らないので外に走りに行きますという曲とか、落ち込んでも毎日曲を作ろうとか。でもだんだん曲を詰めていく上で、バンドと同じマインドになってきて。壮大にしてみようとか、本当にこれでいいのか自問自答して結局ボツったり」


釈迦坊主「ボツは俺もめっちゃあるんですけど、そのままYoutubeとかにあげたり、サンクラ(SoundCloud)にあげたりしてます。サンクラをゴミ箱みたいに使ってて、納得したやつだけ配信してるんですけど、ゴミ箱に入れた自分ではこれどうなんみたいなゴミの方がめちゃくちゃ当たったりして」


TAIGEN「“Transparent Vapor”とかそうだよね。あれ、すごい好きなんだけど」


釈迦坊主「ありがたいです。“Thanatos”とかも最初そうだったんです」


TAIGEN「えっ、本当に!?」


釈迦坊主「はい。パパッと作ってあげて、最初は配信してなくて、配信してくれって言われすぎていた仕方なく配信したんですよ。気に入ってないけどこういう方がってわかりやすいのかなって」


[釈迦坊主(Shaka bose) – Transparent vapor]



[釈迦坊主 shaka bose – Thanatos]



TAIGEN「その視点は多分バンドはリハーサルとかライヴを行ってる時点であるんですよ。メンバーやお客さんに拾われている曲達がある」


釈迦坊主「そこが違いますよね!」


TAIGEN「自分だとどうしても親バカになっちゃうところはあるし、逆に自信がなかったりもするけど、共作すると相手からの意見ももらえるし、自分でちょっと満足していないものが『めっちゃ良いじゃん』ってこともある。BO NINGENの新譜でも、“Minimal”は最初はボーカルのメロディーに自信がなかったからか色々やってたんだけど、ちょうどプライマル・スクリームのギターのアンドリューとヴォーカルのボビーがスタジオに来てくれて、『ボーカルがいろんなところに行きすぎてるけど、フックになってるところにフォーカスを当てて繰り返したらいいじゃん』となって、ボーカルをバースとコーラスだけに絞って録ったんだよね。狙ってたわけじゃなく、色々アイデアを出してたところを制限して抽出してみたら過去の自分たちの曲で一番キャッチーになった。福笑いで目が苦手だなって思ってたら、『その目がよくできてるからフォーカスしたら誰が描いてもゴルゴ13になるよ』みたいな。気づかなかったわ、目だけ描けばいいんだって衝撃があった」


釈迦坊主「なるほどなあ! 今の自分に響いたっす、その言葉は」


TAIGEN「釈迦はゴミ箱と呼んではいるもの、自分のできた楽曲たちを本当の意味のボツにしたくないということだよね」


釈迦坊主「そうですね。金とる、とらないのラインかなって」


TAIGEN「ライヴでやって、客の反応が自分の想像と違った曲はある?」


釈迦坊主「最近はあんまりないけど、昔はありました。トラップはドラムの作りとかノリを共有してるじゃないですか。だから、どれだけ俺が外れたことやっててもトラップマナーに沿ってれば客は共有してノってくれるというか」


TAIGEN「トラップマナーというのは、単純にドロップの出し方とかビートの入れ方とか?」


釈迦坊主「ビートの感じです。気持ちいい構成というか、808ベースもそうですし、ブリッジの後にカット入れてフック入ってボーンと飛ぶみたいな、そういうのがあるんですよね。一つのマナーに則って、そこを崩さずにどれだけ外れたことするかみたいな悪ふざけで。自分がトラップにハマったのもそこが一番デカかった。自分がやっているイベントとかもみんな聴いてる音楽からやってる音楽から好きなものが全部がバラバラなんですけど、一つのトラップというドラムの雰囲気とテンポ感とを共有してるんでお客さんもついていけるのかなと。バラバラなんですけどトラップのマナーの上で遊んでるという」



TAIGEN「無理矢理こじつけるけど、僕たちのもう1つの共通点であるヴィジュアル系にも同じようなことを思った」


釈迦坊主「ヴィジュアル系にも通じると思います。フックになったら急に2ビートになるとか」


TAIGEN「それもだし、ヴィジュアル系の中にもめちゃくちゃジャンルがあるじゃん。コテビ(コテコテのヴィジュアル系)だったりとかオサレ系、もうちょっとメタルよりだったり、化粧とか格好で区別されるけど、バンドによって音楽的ルーツはみんなバラバラで。でも様式としてのヴィジュアル系があるというのがトラップにも近いのかなって。釈迦のお客さんも若い子が多いじゃない? 10年前だったらバンドを好きだったろうなって子も多い気がする」


釈迦坊主「確かにバンギャみたいな人もいますよ。まあ、ヒップホップのイベントにもそういう子が来だしたのの首謀者は俺ですね。俺、 2ちゃんねるのDir en Greyの歌詞解釈スレッドにいたっすもん」


TAIGEN(爆笑)


釈迦坊主「Dir en greyは歌詞が難解だから、歌詞を解釈するスレがあったんすよ。俺、投稿してたっすから。ロム専じゃなくて。そんな奴が始めたイベントだから引き寄せたんじゃないですかね。それはマジでみんな気づいてないです。俺が土台を作りました。他にもヘッズみたいな人もいるけど、今のヘッズはロックみたいな格好もしてて。いろんな人がいるけど、トラップは音楽的ルーツは似てるんですよね。色々聴くけど結局みんなUSのヒップホップは好きなんです。俺らはファッションとか見た目はバラバラかもしれないけど、サウンド的なマナーがあるというのはヴィジュアル系と対称的かもしれない。バラバラだけどそこで繋がってるし、トラップがなかったら繋がってなかったから、トラップはコミュニケーションツールかなと思ってます。お客さん含め、プレイヤー同士含め」


TAIGEN「なるほど」


釈迦坊主「そもそも俺が好きなヴィジュアル系の音楽は幻想的だったり、本来ないはずの世界なんだけど情景が見えるんですよ。仮想空間とか、FFっぽいというか。絵や情景、世界が見える。そういう感受性に訴えかける音楽を作ると、『男のくせに』とか言われがちだったし、俺も昔からそういう風に言われてきたんで、今でこそそういうのがゆるくなって、しかもトラップでみんなで繋がってありがたいです」


TAIGEN「わかる。ヒップホップは中性的であることがタブーだったよね」


釈迦坊主「めっちゃタブーでした。ヒップホップは二元論の音楽で、物質主義でもあって。だから俺、全部ダメなことをやってるんですよ。白黒はっきりさせるのが嫌でいつもグレーだし、物質主義じゃない。しかもヴィジュアル系って特にヒップホップの中だと馬鹿にされたりするんですけど、そんなところにこだわってるやつの方がダサくね?って思ってて、その反骨精神がずっとありましたね。俺、最初にラップを録ったのは9年前とかなんですけど、最初の方がフローはV系ぽかったです。ラッパーでヴィジュアル系を売りにしてるやつ、誰もいないなと思って。V系ラッパーって言葉もあったんですけど、そう言われてる人たちも全然V系じゃないんですよ。爽やかでちょっと歌い上げてるからってだけで、歌うだけでV系とか言ってくる人もいて。日本語ラップ村ってそれくらい頭固い人多いんです。そこを最近こじ開けてるんで気持ちいいなっていうのはあるんですけど、ヴィジュアル系にリスペクトがずっとあったからこそ続けられました」


TAIGEN「もともと僕も日本語ラップ好きだったけど、それを新しいフェーズに持って行ったなっていうのは本当に釈迦坊主だと思う」


釈迦坊主「最初の頃、千葉でライヴした時にお客さんがさーっとフロントから消えて0人とかありましたよ」


TAIGEN「そんな経験もしてるんだね」


釈迦坊主「最初らへんはそんなイベントばっかりでした。でもライヴさせていただくこと自体が貴重な体験で。ネットラップ出身で現場のつながりがなかったところから、なんでも出させてください状態でしたね」


TAIGEN「BO NINGENの結成当初と似てる。UKはノルマとかないからライヴをやりまくるというので、結婚式で出るようなバンドと対バンしたことも多い。毎回アフェイだったな。バンドとしても、日本のバンドだけど日本的な音楽やってないし、絡んでいてもUKのプライマル、ホラーズ直系という流れでもない。UKインディーのシーンにいたわけでもないし、UKの実験音楽系の系譜でもない。BO INGENのアイデンティティはすべてアウェイなんだけど、それでもバンドという形式はあって、一つの僕の還る場所としてある。ソロではいろんな現場にいてアンテナ張ってるけど、それでバンドを外から見れるようになったことがでかい。やっぱり一つにとどまらず、毎回客層もアーティストも違うようなアウェイに突っ込んで学ばせてもらうのは大事だなと思う」





――TAIGENさんはこの時代にバンドをやることについてずっと考えてるということでしたが、ソロを経て何か掴めましたか。


TAIGEN「今はバンドを聴いてる人がマイノリティになってきて、Spotifyでバンドのディストーションギターが流れた瞬間のフリークエンシー(周波数)が一番スキップされるというのが記事に出てて。僕自身も今はバンドを聴く機会が減っている。だからこそバンドでやれることはなんだろう、バンドのアイデンティティとして何ができるんだろうというのはここ数年ずっと考えてていたんです。BO NINGENとして今年出したアルバム『Sudden Fictions』は一つの答えではあります。今作はUKのディスクレビューで『KID A』とかプライマル・スクリームの『スクリーマデリカ』が引き合いに出されてて、食品まつりはトータスというバンドのアルバム『TNT』を思い出すと言ってくれたのね。トータスはポストロックバンドなんだけど、ポストロックとジャンルが形式される前の、電子音楽やジャズだったりというのをいかにロックに取り込むかというのをやった記念碑的なアルバムで。つまり、今電子音楽やトラップとかダンスミュージック全盛期の中でバンドに何ができるかというところに対して、いろんなものを聴いて、いろんなものを出して一つの形になったもの。それはアウェイという立ち位置じゃないとできないことなんですよね。ただ『Sudden Fictions』を作ったのは2018年だからその時の答えで、そこから僕もソロでやってることが変わったから、今もう1回自問自答してる最中ではあります。
ソロの経験でいうと、僕が好きなラッパーたちは人間力がヤバいんですよ。バンドはバンドのイメージに守られてるから、人間力が足りない部分があると思ってて。一体になってみんなを踊らせるという、ラッパーが人間力や楽曲で持って行くあのパワーみたいなのに対する憧れのようなものがあって、それを身につけてバンドに持って帰りたいと思っているところです。逆にソロのラッパーやトラックメーカーがバンドに対するコンプレックスや憧れを持っている場合もあるけど。釈迦はバンドもやってたんだよね?」


釈迦坊主「バンドで、ギターやってました。俺が曲を作ってたんで譜面作って配ってました。俺は今、逆にバンドを聴いてますね」


TAIGEN「どういうバンド?」


釈迦坊主「レディオヘッドとか聴いてます。『ANIMA』を観て食らい過ぎて、次のアルバムがおかしな方に行っちゃいました。すぐ影響されるんで。あと最近めっちゃギターを弾いてます。やっぱりギターなんですよね。歌えなかったし、ラップもできなかったから、最初に始めた音楽がギターで。どうでもいいんですけど、俺、一番最初にネットで使ってたハンドルネームが『☆ギタマン☆』だったんですよ」


TAIGEN「星で囲んでたんだ(笑)」


釈迦坊主「そのくせに全然ギターを使ってなかったんですけど、今はバンドばっかり聴いてるし、バンドの繋がりも増えて。でもバンドをやりたいというよりはギターが本当に好きで、バンドサウンドも好きだったんで、次のアルバムはそういう方向で作ってます。ずっとピアノロールで打ち込みで作ってたんですけど、今のは打ち込みを全部ギターから作ってて。ギターの音を使うとかじゃなく、ギターでコード探して、ギターメインで作ってるんです」


TAIGEN「ギターを置き換えないとマジックが起きないとは言ってたよね」


釈迦坊主「そうなんですよ。前はギターで作ってたけど面倒臭くて封印してたんです。でもやっぱりギターを触って探すと本気で気持ちいいツボが探せる。やっぱりギター好きだわって。だから今ちょっと☆ギタマン☆に戻ってますね。バンドサウンドを作ろうとしてるし、逆行して、TAIGENさんともしかしたらまた変な共通するところができるかもしれないですね」


TAIGEN「釈迦坊主の性格的に、一つのバンドで括られるの嫌じゃない?」


釈迦坊主「多分この曲はこのギタリストを呼ぼうとか、個人のつながりで作ると思います。いろんなバンドの人とTuneCoreのスプリットで分け合えることもできるんで建設的だし。今やろうとしてることはそんな感じです」


TAIGEN「僕のゲーム音楽もそうだけど、釈迦もギターという自分のルーツに立ち返ってるんだね。トレンドや知識は関係なく、なんで自分の中でこれが好きだったのかみたいなところがやっぱり大切で。なんでギターが好きか、☆ギタマン☆だったのかという核を昇華して自分の作品に入れたいよね」


釈迦坊主「はい。今、そこを昇華するための作業になってるかもしれないです」





text & edit Ryoko Kuwahara

TAIGEN KAWABE(Ill Japonia/BO NINGEN)
ロンドンを拠点とする4 人組サイケデリックロックバンド”Bo Ningen”の Bass/Vocalであり、食品まつり a.k.a foodmanとのKISEKI、河端一(Acid Mothers Temple)と の”Mainliner”、Jan st werner(Mouse on Mars)との”miscontinuum”等のサイドプロジェクトでも活動。2020年2月、Ill JaponiaとしてソロデビューEP『Ill』をリリース。
https://twitter.com/TaigenKawabe
https://www.instagram.com/taigenkawabe/
http://boningen.info



BO NINGEN 『Sudden Fictions』
https://open.spotify.com/album/5KeWHw1EIwrEZJhGdtpmvi
https://music.apple.com/jp/album/sudden-fictions/1509567564?uo=4&app=music&ct=FFM_3a5711370f833e7095796754f73f80ca&at=1l3v9Tx



Ill Japonia『Ill』
https://easternmargins.bandcamp.com/album/ill
https://open.spotify.com/artist/1cxPTyMdKqbPQBWhsZB8cT
https://music.apple.com/jp/artist/ill-japonia/1474359326



shaka bose 釈迦坊主

和歌山県御坊市出身、東京在住のマルチアーティスト。ラッパー、トラックメーカー、ミックスエンジニア、またあるときは映像作家としても活動している。2018年11月に1stアルバム『HEISEI』を発表。2020年1月に6曲入りの新作音源『NAGOMI』を配信リリース。


A Tokyo based indivisual that creates his own wolrd in divercity. Rapper/TrackMaker/Mixing Engineer/VisualDirector.Everything he touches goes to limbo.

◀️Spotify▶️https://open.spotify.com/artist/2T7vRIAvrUUUKATk6IcZma
◀️iTunes▶️https://itunes.apple.com/jp/artist//1254435666
◀️Twitter▶️https://twitter.com/shakaboo2
◀️Youtube▶️https://www.youtube.com/user/92RONGE
◀️Instagram▶️https://www.instagram.com/shakaboo2/?hl=ja
◀️Soundcloud▶️https://soundcloud.com/shakabooz




釈迦坊主『NAGOMI』
https://open.spotify.com/album/0CoxSe9ScZ3Kq2MFHGcD62?autoplay=true
https://music.apple.com/jp/album/nagomi-ep/1493045244

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