日本で初めてのユニバーサルシアター「CINEMA Chupki TABATA (シネマ・チュプキ・タバタ)」が2016年に開館してから、この9月で3周年を迎える。すべての人に映画を届けたいという想いから、すべての作品が音声ガイドと 字幕付きの上映、バリアフリーの施設など、今までにない映画館を実現した。そのチュプキ開館までの長い道のりをまとめた書籍「夢のユニバーサルシアター」(シネマ・チュプキ代表 平塚千穂子著)が、先日発売となった。
9月の上映作品のテーマは「ココロの郷」。誰にでも忘れられない心の郷がある。作品上映と共に、チュプキがこれまでに縁あった方々の舞台挨拶やトークショーを開催する。
「夢のユニバーサルシアター」(読書工房刊) 平塚千穂子著
小さいけれど、志はとてつもなく大きい!日本初のユニバーサル映画館 「CINEMA Chupki TABATA」ができるまで。視覚障害を持つ方に映画を見せたいというシティ・ライツの活動から、クラウド・ファンディングや寄付によってユニバーサル映画館が完成するまでの道のりには、新しい映画館の形が見えてくる。
『ローマの休日』で読む音声ガイド作りのポイント付き。
「映画の世界に新たな光をくれた “光”がたくさんの人々の元にとどきますように」 河瀨直美(映画監督)
■舞台挨拶
9月14日(土)10:30~12:44 『盆唄』上映後
ゲスト:中江裕司(映画監督/桜坂劇場代表) 沖縄の那覇市で桜坂劇場を経営する中江裕司監督。桜坂劇場はチュプキ代表・平塚の憧れの映画館でもある。開館から3 年、監督作『盆唄』と共に舞台挨拶が実現する。
■トークショー詳細
1.9月11日(水)13:00〜『citylights』上映 + トークショー(終了予定 16:00) <テーマ>ユニバーサルってなんだろう? ゲスト:美月めぐみ(City Lights 副 代表・演劇結社ばっかりばっかり女優)
2.9月18日(水)15:00〜『世界一と言われた映画館』上映 + トークショー(終了予定 17:00) <テーマ>映画館をつくろう! ゲスト:竹中翔子(映画と本とパンの店 シネコヤ代表)
4.9月23日(月・祝)17:00〜『光』上映 + トークショー(終了予定 19:30) <テーマ>音声ガイドの奥深さ ゲスト:田中正子(映画「光」出演者/City Lights 音声ガイドモニター)
■9月の上映スケジュール
●9月1日(日)〜17日(火)
10:30~12:44 『盆唄』
13:15~14:22 『世界一と言われた映画館』
14:40~16:31 『海獣の子供』 ※延長上映
17:00~18:48 『バグダッド・カフェ ニューディレクターズカット版』
●9月19日(木)〜30日(月)
10:30~12:09 『駅馬車』
12:30~14:18 『イーちゃんの白い杖』
15:00~16:30 『citylights』
17:00~18:42 『光』
『盆唄』 (2018年/日本/134分) 監督:中江裕司
『ナビィの恋』の中江裕司監督が3年の歳月をかけて取材を敢行し、双葉町の豊かな伝統芸能とそこに生きる人たちの思いを描く。
2015 年。東日本大震災から4年経過した後も、帰宅困難地域である福島県双葉町の人々は散り散りのまま避難先で生活を送り、先祖代々守り続けていた伝統「盆唄」の存続の危機にひそかに胸を痛めていた。そんな中、100 年以上前に福島からハワイへ移住した人々が伝えた盆踊りが「フクシマオンド」として現在も日系人に愛され続けていることを知る。自分たちの伝統を絶やすことなく、後世に伝えられるのではー。
『世界一と言われた映画館』 (2017年/日本/67 分) 語り:大杉連
「西の堺、東の酒田」と称された商人の町・山形県酒田市に、映画評論家・淀川 長治氏が「世界一の映画館」と評した伝説の映画館、グリーン・ハウスがあっ た。40 年前、この映画館が酒田に存在していたことの奇跡。「世界一」と謳われた 映画館にまつわる、証言集(トリビュート・フィルム)。2018 年 2 月に急逝した名 優・大杉漣氏のナレーションにを務めている。
『バグダッド・カフェ ニューディレクターズカット版』 (1987年/西ドイツ/91分) 監督:パーシー・アドロン
シネマ・チュプキ代表が、最も愛している作品。当館のこけら落としにも上映された本作を、3周年を記念して再び上映! ドイツからの旅行者ジャスミンは、アメリカ旅行中に夫とケンカして、車を降りてしま う。そして、アメリカ西部のモハーベ砂漠の真ん中にたたずむ、寂れたモーテル、バグダ ット・カフェにたどり着く。そこに滞在することにしたジャスミンだが、不機嫌な女主人 ブレンダが営むバグダッド・カフェには変わり者ばかり集まり、いつも気だるいムードが漂っていた。だが、心優しいジャスミンのマジックが、皆の心をしだいに癒やしていく…
<シネマ・チュプキ・タバタならではの特徴とは?>
●お子様連れの方や、障碍のある方のために、親子鑑賞室がある。また、おむつ台のご用意もある。
●すべての作品が音声ガイドと字幕付き。視覚、聴覚に障碍のある方も一緒に映画をご覧いただける。
●障碍者割引はない。介助者の鑑賞料を免除する「ヘルパーパス」を発行。
●障碍が理由で就労できない方のために、「プアエイド割引」がある。
シアター名称:CINEMA Chupki TABATA(シネマ・チュプキ・タバタ)
住所:東京都北区東田端 2-8-4 マウントサイド TABATA 1F
アクセス:JR 山手線・京浜東北線「田端駅」北口より、徒歩 5 分
営業時間:10:00~ ※終業は上映作品によって異なる。定休日:水曜日
チケット料金:一般 1500 円/シニア・学生・ユース 1000 円/中学生以下 500 円
席数:17席(車いすスペース 2 席含む) ※補助席導入時 25 席
公式サイト:http://chupki.jpn.org/
電話番号:03-6240-8480