NeoL

開く

超高齢化社会に対応すべく75歳以上が自らの生死を選択できる制度<プラン75>が施行される近未来。『PLAN 75』




第75回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション「ある視点」部門正式出品、および早川千絵監督が「カメラドール 特別表彰」を授与された映画『PLAN 75』が6月17日(金)に新宿ピカデリーほか全国公開となる。
『PLAN 75』は、早川千絵監督のオリジナル脚本による長編デビュー作。先ごろ開催された第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品、新人監督に与えられる「カメラドール特別表彰」に選出されるという快挙を遂げた。日本映画においては、1997年に河瀨直美監督が『萌の朱雀』でカメラドールを日本人監督として初受賞して以来25年ぶりとなる。
超高齢化社会に対応すべく75歳以上が自らの生死を選択できる制度<プラン75>が施行される近未来を舞台に、その制度に大きく翻弄される人々の姿を描いた衝撃作。主人公・角谷ミチを演じるのは9年ぶりの単独主演作となる倍賞千恵子。<プラン75>に携わる側には磯村勇斗、河合優実を配し、他にたかお鷹やステファニー・アリアン、大方斐紗子、串田和美らが顔を揃えた。
早川監督は「ここ数年の間に”自己責任”という言葉を多く耳にするようになり、社会的に立場の弱い人への風当たりが強くなっていることへの憤り」が本作の発想のきっかけとしながら、「私が子どものころは、長生きをすることはおめでたいことだった。ここ最近は年をとることに対する不安ばかりがメディアで煽られるようになっている。高齢化社会の問題が解決に向かわないことの憤りが、高齢者自身に向けられているように感じる。誰もがこの先体験するという意味で想像しやすいであろう高齢者を主人公にした物語を描こうと思った」と語っている。
劇中で倍賞千恵子演じるミチがホテルの客室清掃員の仕事を辞めざるをえなくなり、ハローワークで仕事を探すも高齢の為、なかなか新しい職場を見つけられない…。今回新たに解禁されたのは、働き先としてようやく見つけた交通整備の職に就いたミチの姿。夜間に佇むミチの表情からは悲壮感がにじみ出ている。


























【STORY】
少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本。満75歳から生死の選択権を与える制度<プラン75>が国会で可決・施行された。様々な物議を醸していたが、超高齢化問題の解決策として、世間はすっかり受け入れムードとなる。
夫と死別してひとりで慎ましく暮らす、角谷ミチ(倍賞千恵子)は78歳。ある日、高齢を理由にホテルの客室清掃の仕事を突然解雇される。住む場所をも失いそうになった彼女は<プラン75>の申請を検討し始める。一方、市役所の<プラン75>の申請窓口で働くヒロム(磯村勇斗)、死を選んだお年寄りに“その日”が来る直前までサポートするコールセンタースタッフの瑶子(河合優実)は、このシステムの存在に強い疑問を抱いていく。また、フィリピンから単身来日した介護職のマリア(ステファニー・アリアン)は幼い娘の手術費用を稼ぐため、より高給の<プラン75>関連施設に転職。利用者の遺品処理など、複雑な思いを抱えて作業に勤しむ日々を送る。
果たして、<プラン75>に翻弄される人々が行き着く先で見出した答えとは―――。


『PLAN 75』
6月17日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開
公式サイト:https://happinet-phantom.com/plan75/ 

【CREDIT】 
倍賞千恵子
磯村勇斗 たかお鷹 河合優実 ステファニー・アリアン 大方斐紗子 串田和美

脚本・監督:早川千絵
脚本協力:Jason Gray
エグゼクティブ・プロデューサー:小西啓介 水野詠子 國實瑞惠 石垣裕之 Frédéric Corvez Wilfredo C. Manalang
プロデューサー:水野詠子 Jason Gray Frédéric Corvez Maéva Savinien
企画・制作:ローデッド・フィルムズ
製作:ハピネットファントム・スタジオ ローデッド・フィルムズ 鈍牛俱楽部 WOWOW Urban Factory Fusee
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
©2022『PLAN 75』製作委員会/Urban Factory/Fusee
Twitter:@PLAN75movie #PLAN75

RELATED

LATEST

Load more

TOPICS