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片岡純也+岩竹理恵の個展、新作を含む立体作品やコラージュ作品など揃う


《回る電球》2015- | lightbulb, fan | 80 × 300 × 300 mm
© Junya Kataoka + Rie Iwatake, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY, photo by John L Tran


片岡純也+岩竹理恵個展『大理石の上での電球と送風機の必然の回転のように』が、東京・KANA KAWANISHI GALLERYにて開催される。会期は、10月26日から11月30日まで。


2013年、パリでのレジデンスを機に2人の創作を組み合わせたインスタレーションの発表を始めたアーティストデュオ、片岡純也+岩竹理恵。


2019年には、「Bloc Projects」(シェフィールド、イギリス)や「Ostrale Biennale 019」(ドレスデン、ドイツ)に招聘されるなど、国内外の注目を集めた。普段見慣れた日用品、例えば電球や食器や本などの物体に別のエネルギーを加え、本来の役割とは異なる動きを見せるキネティックな作品や、多様な素材や断片を組み合わせて視覚的にも時間と空間の複数の階層を行き来する繊細なコラージュ作品によって、その世界観を表現している。


新作を含めながら、KANA KAWANISHI GALLERYでの初個展となる本展。タイトル「大理石の上での電球と送風機の必然の回転のように」は、ロートレアモン伯爵(イジドール・デュカス/仏/1846-1870)の詩にある「解剖台の上でのミシンと蝙蝠傘の偶然の出会いのように」からインスピレーションを得て名付けられたもの。シュルレアリストのアーティストらに頻々に参照されたこの言葉は、「あるものを本来あるコンテクストから別の場所へ移し、異和を生じさせる」というデペイズマンの概念を象徴するものとして多用されてきた。


ジョルジョ・デ・キリコ、ルネ・マグリット、サルバドール・ダリ、マン・レイ、マルセル・デュシャンなどのアーティストもロートレアモンのこの言葉を直接的に扱った作品を制作し、異和によって新しさを生起させてきたが、片岡・岩竹の作品がひと際際立つのは、異和が引き起こされているにも関わらず、その作品群はあくまでニュートラルな一体感を醸し出している点に尽きる。


立体作品では、電球が回転する動きや、ナマコの表面の凹凸をなぞった運動など、その物体に備わっている性質とは認知されてこなかった特性が起用されながらも、キネティックな運動がごく自然に日常に再配置される。


コラージュ作品も、版や手作業などのレイヤーの奥行を湛えながら空間や時間の次元を超えて再配置された各モチーフは、ごく自然に一枚の美しい平面作品として存在し、特有の佇まいで鑑賞者の好奇心をくすぐる。



《ナマコと茶器》2016 | dried sea cucumber, teaware, motor | 100 × 280 × 340 mm
© Junya Kataoka + Rie Iwatake, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY



《atopon》2019 | archival pigment print | 1118 × 900 mm
© Junya Kataoka + Rie Iwatake, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY


片岡純也+岩竹理恵 個展
『大理石の上での電球と送風機の必然の回転のように』
■会場   
KANA KAWANISHI GALLERY
〒135-0021 東京都江東区白河4-7-6


■会期
2019年10月26日(土)~ 2019年11月30日(土)
火〜金:13:00〜20:00|土:12:00〜19:00(日/月/祝休廊)
※短縮営業:11月9日(土)12:00〜17:00

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