(氷あんず)
近年じわじわ来ていたかき氷ブームが、今年は見事に花を咲かせているような気がしませんか? 「ティラミス」「アボカドマスカルポーネ」などの変わり種を扱うお店や、シャンパンをシロップに使ったお店など、“洋風かき氷”も話題です。
けれど、あえてここで注目したいのは、老舗和菓子店のもの。かき氷は夏の季語で、「氷水」「夏氷」という風流な言葉もあります。日本の夏を象徴する甘味であることを再確認してみましょう!
(苺みぞれ)
■虎屋菓寮
このお店なくしては、和菓子の歴史は語れない…。そう、東京・赤坂に本店のある老舗和菓子店「とらや」の喫茶・虎屋菓寮には、各種かき氷が用意されています。中でも、各店限定のものに注目。
赤坂本店の「氷あんず」(1,188円、小810円)は、あんずをふんだんに使い、あんずリキュール「アマレット」のシロップをかけた大人の一品。さっぱりとした甘酸っぱさで涼やかな気分に。
銀座店には「苺みぞれ」(1,296円、小864円)が用意され、定番の苺みつながらも、四角い小さな苺味の寒天が虎屋菓寮ならでは。氷の下に隠れている白小倉あんと苺みつの相性が抜群のかき氷です。
■TOKYO MISE
老舗のかき氷といったのに、ローマ字表記で驚かせてしまってすみません! 京都の老舗和菓子店「鶴屋吉信」が今年、東京・日本橋のコレド室町3に出店したショップがこちら。茶房も併設されていて、モダンでシンプルな空間の中でいただけるのが「宇治しぐれ」(1,296円)です。柔らかいぜんざいあんと白玉に、芳醇なバニラアイスをトッピングしているのがこのお店の特徴。口の中でふんわり溶ける氷と、香り豊かな抹茶みつを味わって!
こうやって見てみると、老舗もシロップにリキュールを取り入れたり、アイスをぜいたくにのせてみたり、伝統の中にも革新あり!なんですね。バリエーション豊かな今年のかき氷を心ゆくまで楽しみましょう。