その場で聴いているかのような臨場感がある音を実現したい。そんな技術者の思いから始まり、従来のヘッドホンでは不可能だった音の表現を求めて作られた「桐ヘッドホン」が、オンキヨーから登場した。
1946年創業のオンキヨーは、長年に渡り音質に拘ったオーディオ機器を製造している。現在は、室内用オーディオシステムから、ポータブルオーディオプレーヤー、スマートフォン等のハードだけでなく、一般的なデジタル音源よりも高音質な「ハイレゾリューションオーディオ」を使用した音楽の提供など、ハードとソフトの両面で音に拘っている。
そんななか、桐ヘッドホンは臨場感がある生きた音に拘り、開発された。このヘッドホンの一番の特徴は、ハウジングに会津桐を採用し、内部に綾杉彫りを施しているところ。日本古来の和楽器に使われている会津桐は、従来のヘッドホンには無い温もりがあるデザインだけでなく、濁りが少なく、綺麗に響く音を奏でる事ができた。
また、桐ヘッドホンは伝統技法だけでなく最新のテクノロジーも使われている。音を生み出す振動板には、自然素材「セルロースナノファイバー」100%を世界で初めて採用した。鋼鉄の1/5の軽さで、5倍の強度を持つこの素材は、澄みきった音を作るのに一役買っている。
この2つの組み合わせにより、奏者がつくり出した純粋な音を、場所を選ばないで体験することが可能となった。
また、桐ヘッドホンは音質だけでなく掛け心地にも拘っている。ヘッドバンドとイヤーパッドは、ハイテク高級素材「アルカンターラ」。ヨーロッパ製高級車の内装に使われているアルカンターラは、なめらかで感触がやさしく、装着時のストレスを感じさせず、音楽に集中することができる。
素材から技法、音質や掛け心地など、音を楽しむことに拘った桐ヘッドホンは、太鼓芸能集団「鼓童」で活躍する住吉佑太氏や、ヨーロッパのオーケストラで客演を重ねている指揮者の佐渡裕氏から高い評価を得ている。日本経済新聞社が運営するクラウドファンディングサイト「未来ショッピング」で先行販売を実施。価格は302,400円 (税込・送料込)。募集期間は2018年9月30日(日)まで。また、東京・秋葉原にある商業施設「マーチエキュート神田万世橋」内にあるショールーム「ONKYO BASE」で試聴可能。