パリの現地時間、3月1日17時にLYCEE CAMILLE-SEEにてCARVEN FALL/WINTER 2018 Collectionが発表された
クリエイティヴ・ディレクターのセルジュ・ルフューによるコレクションノートを下記にしるす。
昨年のカルヴェンのスタートから、常に私は、私のつくりあげるコレクションは視覚的に強いものにしていくことを描いていました。ハウスが今日どのような意味をもつものであるか私なりに再解釈をしたのです。はじめてフルシーズン を手掛けた今こそが、このコレクションを直接的に届ける時だと感じたのです。
今日あなたが惹きつけられてしまう女性たちは、ほんの数年前とは全く異なった装いです。これは最近パリの女性達から私が気づかされたことであり、これまで以上に広いアイデンティティを主張しています。カルヴェンの背景より、私は彼女達のコントラストに隠された抑制された自信というものをより描くのです。 彼女達は外向きのスタイルの表現として、内に秘めた内面性を投影します。完璧さに取って代わった奇抜さを見ることはとても刺激的です。どんな様子も彼らのありのままの姿に勝るものはないということに私は気づかされるのです。そうであるように、彼女達が着る服は彼らの価値感、経験を写し出し、多彩なミックスと共に絶えず変化し、私にとって、これが今の時代の女性を作りあげるのだと考えます。
これらの私なりの洞察をFW18 コレクションに取り入れ、落ち着いているがしかし常に探検している女性を描きました。 私がそうであるように、マダムカルヴェンは旅行が大好きでした。しかし彼女が触れた、遠く離れた場所から、私は正確なレファレンスなしでその情報源を全面的に集めるのです。その代わりに、その外的要素のタッチポイント-それは時にフィッシャーマンワックスドジャケット、キルトのパネル、チックのブランケットなど–を無意識のうちに再想像し、そこに私らしさを付け加えます。いくつかのアイテムは明白でない記憶が関係しているといえます。前回に続き再度登場するテニス・セーター、ヴィン テージリリー柄の連続と変形したアーガイル、そして洗濯されすぎたようなフランネルなどです。 移り変わるプロポーションのバランスは、対抗する力を表します。ソリッドで、スポーティな曲線に対するシアーな流 動性です。それは例えば、硬さと柔らかなウールのようにです。ハイウエストパンツ、ニットレギンス、不規則なプリーツのスカート、緩やかに締め上げたシャツ、ミックス素材のドレス、それは何であろうと結果的にウエラブルでなかればならないということ。ファブリックは互いに関係性がありま す。気まぐれな陶器やジュエリーのシェイプの 2つをフューチャーしたプリントは、繊細な devoré としてレースの中に垣間見えます。 マルチカラーのウールさえ、拡大されたパターンとしてモチーフとなります。チェック、ストライプとドットは生地の表面やジャガードの中で遊ばれます。刺繍片は、重要なハンドタッチを演出するものです。私は気持ちが高まり、エネ ルギーを与えるようなルックを求めました。
シューズ、バッグ、そしてジュエリーは引き続きデコラティブかつダイナミックに、職人的な目線を忘れません。オーバーサイズのカラフルなタッセル、上クライミングコード、そしてリボンのアクセントは、新しいカルヴェンのシグネチャーとなります。今回彼女たちはクレープソールのユーティリティブーツと低い傾斜のヒールのバレリーナに夢中です。
取り外し可能なチャームクロージャー付きのバッグに、耳のまわりに巻きつくパールはカルヴェンガールをより特別なものにします。
またそれ以外にも新たなポストマンスタイルがクラシックさを語ります。
最後に、私の考えるカルヴェンは「女の子」と「女性」の両方を含んでいるといえることを私は強調したいと考えます。広く表現するのであれば、このコレクションは精神的においても本体的にも若々しさと成熟さ共に成り立つということです。私は誰もがルックに自分自身を投影し、制限なく要素を取り入れることができる考え、ここにカルヴェンのポテンシャ ルをあなた方が見出してくれるものと信じています。このようにして、あなたはファッション自身を自分のパーソナルな場所、そして目的としてとらえ、カルヴェンを身に つけ自信に満ち溢れる人たちに気づかされることでしょう。
2018年 3月1日
セルジュ・ルフュー