2013A/Wよりスタートし、既にRita OraやRihannaが愛用していることでも高い注目を浴びるロンドンブランド、Ashley Williams。ポップネスと中毒性を兼ね備えた特徴的なグラフィック、ストリートやパンクの素地をキュートに昇華させたコレクションは日本でも人気を呼んでいる。デザイナーであるアシュリーに、そのインスピレーションの源を語ってもらった。
——コレクションからも明らかですが、あなたの服作りには音楽からのインスピレーションが大きいのではないかと思っていて。
アシュリー「もちろんよ」
——例えばどんな音楽から?
アシュリー「ティーンエイジャーの時はパンク・ミュージックしか聴いていなかったわ。だからパンク・ミュージックからはすごく影響されていると思う。バンドを見るためにいつも出かけていたし、今もそういう音楽は好きよ」
——ロゴやグラフィックにもパンクやメタルの影響がありますよね。
アシュリー「ええ、パンクバンドのグラフィックは大好き。ロゴやアルバムカバーとかね。見た目もそうだし、世界観が好き。そこからパンク・ミュージックにハマっていったの。今はもっと音楽のテイストも広がって、自分が良いと思う音楽は何でも聴くようになったわ」
——ちなみに今一番聴いている音楽は?
アシュリー「私、気に入ったら同じ曲を何百回を聴いちゃうの(笑)。最近大好きで飽きるまで何回も聴いていたのは、メトリックっていうバンドの“コンバット・ベイビー”という曲。女の子がボーカルで、ポップっぽいグランジって感じ。アメリカのバンドなんだけど、多分15年前くらいの曲じゃないかな。古い曲よ。前大好きだったんだけど、友達が最近プレイして、あ!この曲好きだったなって思い出したの」
——チェックしてみますね。順番が前後しますが、あなたのキャリアについて少し聞かせてください。今27歳ということですが、あなたはウエストミンスターを卒業して、すぐにファッションデザイナーとしてのキャリアをスタートさせたんですよね。
アシュリー「まず3か月友達の所で働いて、その後ファッション・イーストがあってコレクションを披露したんだけど、そこからそのまま進んだの。今思えばもうちょっと待ってもよかったかなって思うわ。リラックスできたのにね(笑)」
——もともとは雑誌のインターンをやりたかったそうですが、その転移は何だったのでしょう?
アシュリー「大学にいた時は、雑誌の仕事がしたいと思っていたの。で、運良くいくつかの雑誌で実際にインターンをやったのよ。でもそれが好きじゃなかった(笑)」
——あはは。
アシュリー「すごく良い経験ではあったの。みんな良い人たちだったし、友達も出来たし、最高だったわ。でも、私には向いてないなって思ったの。嫌なことがあったわけじゃないのよ(笑)」
——そこからやはりデザイナーになろうと思ったきっかけは?
アシュリー「大学でレディースの服のデザインを勉強していたからよ。雑誌のインターンもその分野でやっていたんだけど、雑誌の仕事のプロセスには興味が持てなかったし、しっくりこなかった。でも卒業コレクションを手掛けた時に、その作業をすごく楽しんでいる自分に気づいたの。それまでは一枚のシャツを作って、一枚のジャケットを作ってーーってそんな感じだったから、それだけではメッセージ性のあるものを作り出すことは出来なかった。でもコレクション全てを手掛けてみて『これだ!』と思ったわ。すごく大変な作業だけど、やり甲斐を感じられたのが一番大きかった。それで今があると思う」