Acne Studios(アクネ ストゥディオズ)は、パリウィメンズファッションウィークにて2024年秋冬コレクションを発表。
ショー会場
工業用の「家具本体」。エストニア出身のアーティストVillu Jaanisoo(ヴィル・ヤーニソー)による廃タイヤで作られた2つの大きな彫刻 Chairs in Rubber(2001)の前にショーのステージが設けられた。この椅子は、工芸的でありながらも、工業用素材で作られた家具本体のシルエットを表現。丈夫さと人間のフォルム、レザーとデニムに根ざしたコレクションを紹介した。
「私は自分自身を最も伝統的な意味での彫刻家であると思っています。タイヤを使って作品を制作することに面白さを感じるのは、この素材が持つある種の”内なる抵抗”にあると言えます。タイヤを形作るには、肉体的にも精神的にも大きな力が必要です。それぞれのタイヤに存在する抵抗が、彫刻の表面を生き生きとさせ、まるでバロック様式のような作品に仕上がります。私の作品には、使用済みの車のタイヤや蛍光管のようなリサイクル素材を使うことが多いです。環境問題を考える上でこれらの素材を使用することは重要ですが、さらに興味深いのは、私が新しいものを制作するために使用する再生素材にはかつての生活の痕跡が残っていること、そして私たちが見慣れたものを新しい文脈に置き換えるというアイディアです。」
-アーティスト Villu Jaanisoo
インスピレーション
彫刻的で未来的なファストウーマン。デニムとレザー、そして生々しく機械的な要素をもつAcne Studios(アクネストゥディオズ)のスタイルを再構築。ファー(フェイクやシアリング)、レディライクなハンドバッグ、クラシックなブラックのドレス、レザーなど、ウィメンズウェアの典型的な要素をうまく取り入れながら、女性らしさと力強さを共存させている。
「私はいつもレザーとデニムに惹かれてきました。これらはAcne Studiosの精神です。90年代後半に発表した初期のコレクションのひとつである”leather and denim “。この2つは共存するものです。今シーズンは、レザーとデニムを通してパワフルな女性を表現しました。私はいつも、サブカルチャーのムーブメントを通して服と関わってきました。レザーとデニムは、パンクからS&Mまで、ジャンルやサブカルチャーを超越することができます。力強くありたいと思うとき、レザーとデニムに引き寄せられます。それは鎧のようなものです。」
-Acne Studios クリエイティブ・ディレクター ジョニー・ヨハンソン
カラーパレット
厳格で洗練された色。ブラックとダークブラウンのニュートラルなカラーパレットに、炎を思わせるオレンジ、グリーン、ブルーのプリントでバイカーのアクセントを加えた。
シルエット
細くて長いシルエット。伸びるか縮むかのどちらかのプロポーションを強調し、その中間はない。オーバーサイズなシアリングは、まるでパッチワークのようなワイルドな印象を与える。テーラリングの可能性を追求し、非常にシャープで無駄がない仕上り。また、メッシュとボーニングでストレッチされたLampshade dressは、まるでクチュールドレスの裏地のように、その境界線を試している。
ファブリック
ナッパレザーのタイトなセカンドスキン。クチュール的な型押しのレザーが女性のシルエットを強調し、まるで彫刻のような鎧を作り出している。馬具の製法からインスピレーションを得たレザーのクラフツマンシップは、洗練された印象を与える。デニムは、オイルコーティング、メタリック、錆からインスパイアされた加工でメカニックな雰囲気を演出し、床をすっぽりと覆うようなシルエットで表現。アイスランド産のシープスキンは上質な心地よさを提供しながらも、ワイルドなスタイリングが相まって、Acne Studiosらしいエフォートレスで生々しさのある印象を与える。
プリント
バンダナからインスパイアされたプリントはバイカーカルチャーを表現しながらも、それを覆すような炎を思わせるオレンジ、グリーン、ブルーで精巧な天使やルネッサンス絵画を再現。
バッグ
bowling bagがステージの主役。今シーズンはオーバーサイズのweekender bagにメタルプレートが施され、ミディアム、マイクロサイズに生まれ変わり再登場。Multipocket tool bagは、真珠光沢のあるオイスターやブラウン・コーティング、デニム調のコーティングがかかったレザーで再登場。
アクセサリー
今シーズンのジュエリーはクロームメッキや塗装のような雰囲気を演出。ブラックとローズゴールドの鏡面仕上げのアイウェアは、磨き上げられたようなメカニカルなクロームの世界を表現。フットフェアメッシュのブーツやパンプスで高さを加え、そびえ立つようなシルエットがルックを完成させる。
[お問い合わせ先]
Acne Studios Aoyama/アクネ ストゥディオズ アオヤマ
Tel: 03-6418-9923
https://www.acnestudios.com/