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『グランドピアノ~狙われた黒鍵~』のミラ監督インタビュー(前編)

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―「ラ・シンケッテ」にまつわるエピソードなど、劇中の音楽について教えてください。
「撮影の何か月も前に、まず音楽がどう物語を追うのか、こういう風な楽曲が良いと地図を描いて、ラフマニノフやチャイコフスキーの要素を持ってきて、僕がコラージュして……。その上にピアノの旋律を重ねてまとめて。求めるダイナミックさやテンポを分かりやすくしたものを、作曲担当のビクター・レイエスに渡して作ってもらったんだ。『ラ・シンケッテ』は、実際は僕が何年も前に書いた曲だから作曲という立場なんだけど、とにかくリアルな感じを出せるようこだわったよ」
―なるほど。そのほか監督という立場で作品を演出するにあたり、一番意識していた部分はどこでしょうか? 「アートなどにはないツールが映画にはあるので、それをいかに使ってストーリーを伝えるのか。それが監督の醍醐味。今作は特にさまざまなことが同時に起きるので、タイミングに気を配ったんだ。もちろん、カメラワークもきちんとタイミングを押さえなきゃいけない。サイレント映画のような古き良き映画もすべて対象を追いかけて伝えているので、本作もそのスタイルに近いんじゃないかな。トムと犯人とのやりとりのシーンでカメラがマイクのような役割をしている場面もあるからね。すごくエモーショナルな作品になっていると思うよ」


共通場面写真(後編へ続く)


グランドピアノ~狙われた黒鍵~
監督:エウヘニオ・ミラ
脚本:ダミアン・チャゼル
出演:イライジャ・ウッド、ジョン・キューザック、ケリー・ビシェ
(2013年/スペイン・アメリカ)
新宿シネマカリテほか全国公開中
©NOSTROMO PICTURES SL / NOSTROMO CANARIAS 1 AIE / TELEFÓNICA PRODUCCIONES SLU / ANTENA3 FILMS SLU 2013
http://grandpiano-movie.jp/

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