フィジカルには距離を置かねばならない現状に際し、アイデアや情報のシェアでポジティヴに自宅での時間に向き合うための「Self Isolation」特集。アーティスト/クリエイターによるいまの状況への向き合い方やオンラインで楽しめる情報などを随時アップデートしていく。
幼少期から10代を日本・パリ・ 香港で過ごしたバックグラウンドを持ち、ビンテージアナログシンセサイザーとの出会いからSSW・Trackmaker・DJの道に進み、アジアから欧州までの数多くのフェスに出演するなど国内外で活動の幅を広げているMaika Loubté。日頃から政治に関する事柄含め、自身の考えをリリックや行動にてごく自然に表現している彼女は、3月末にラッパーmaco maretsを迎えての「Niet II feat. maco marets」をリリース。ロシア語で「ノー」を意味する言葉であるNietをタイトルに用い、現況への声となるアンセムを放った彼女は、いち早くオンラインフェスに参加するなど、この事態にも音楽の光を絶やすことはない。
(→ in English)
ーー新型コロナウィルス感染症(COVID-19)で生活、クリエイティヴそれぞれの面でどのような影響が出ていますか。
Maika「私はもともと家にいるのが好きで、制作のために引きこもることは珍しくないので、今のところ生活面での大きな変化は感じていません」
ーーこの側面で新たに気づいたこと、心がけたいことがあれば教えてください。
Maika「ニュースから目が離せない自分が、脅威に心を奪われていたことがおそろしいなと思いました。怖すぎて眠れなくなり、健康なのに心が病みかけた。(自分のために瞑想ミュージックまで作った。)予防方法や数字、データ、正しい情報を集めて冷静になりたい。どんな格闘漫画やSFホラーにおいても、冷静さこそ最強だと思います」
ーーロックダウンに向けての精神的、物理的対応があればお聞かせください。
Maika「家に観葉植物がたくさんあるのはいいなと思いました。家の中でゆっくり過ごす時間の中に、幸せも見つかると思います」
https://music.apple.com/jp/album/niet-ii-feat-maco-marets-single/1501251267
ーーご自身の活動を鑑みて、室内でどのような創作が可能だと思いますか。
Maika「音楽はいつでも作れるし、ネットがあれば発信もできますね」
ーーオンラインの活用方法や1人でもできる施策など、良いアイデアがあればシェアをお願いできますでしょうか。
Maika「感染者が11万人を超え厳しい外出制限が続くスペインでオンラインフェスティバルが盛り上がっていて、自分も東京の自宅にいながら出演しました。タイムテーブルに沿って、各国、各アーティストがそれぞれの部屋からYouTubeで生配信、フェス主催のアカウントがリンクをリアルタイムで拡散します。事態を逆手にとった発想で、主催者のこと、尊敬してます。 日本でもどんどんやったら楽しそう。https://www.instagram.com/cuarentenafest/ (Cuarentena Fest)」
ーー新たにチャレンジしてみたいことはありますか。
Maika「この機会に好きなアーティスト全員に連絡とってみたいです。いつもシャイなので。。。」
ーー事態が好転し、COVID-19が収束したら何をしたいですか。
Maika「うれしいとき、家族や友だちとハイタッチしたり、抱き合ってよろこびたい」
ーー政府の施策は満足できるものだと思いますか。もしNOであればどのようなことを提案したいですか。
Maika「毎日毎秒状況が変わりジャッジできませんが、マスク2枚給付の速報ニュースを見たときのやるせなさや、怒りetc、引きずりながら、さらに暗い未来を想像したくはありません。提案としては、希望を捨てないで、想像力から自由に未来を作れることを忘れないで、でも一連の出来事は次の選挙まですべて覚えておきませんか。忘れないで (2020/4/3)」
Maika Loubté
SSW・トラックメーカー・DJ
Instagram: @maika_loubte
Twitter: @maika_loubte