— お気に入り作は、いずれも「家族」をテーマにした映画ですが、夏目さんにとっての家族ムービーの魅力って何ですか?
夏目「“共感できる部分が必ずある”ところですね。誰にとっても、入り込める部分がある、共通する部分がある、考えさせられる部分がある。年を重ねるごとに家族という関係はどんどん変わっていきます。だから、いろんな節目で観たくなるんです」
— 数多ある家族を描いた映画の中でも、夏目さん的ベストは『ライフ・イズ・ビューティフル』。監督・脚本・主演を務めたロベルト・ベニーニが、第71回アカデミー賞で主演男優賞を受賞した超感動作ですね。
夏目「理想のお父さん像なんですよ。大戦中、家族3人で強制収容所に入れられながらも、息子には“これはゲームなんだ。勝ったら本物の戦車に乗っておうちに帰れるんだよ”って嘘を付き、明るく振る舞い続ける。悲しい時に笑えるって、素晴らしいことですよね」
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