年齢は単なる数字であって、オトナになるという境界線は人ぞれぞれ。定義できないからこそ、誰もが答えを探している。多感で将来のことを考え始める14歳の頃、みんなは何を考えて過ごしたのか?そんなファイルを作りたいと始まった「14歳」特集。東京、NYに続くベルリン編には、年齢やバックグラウンド、仕事の異なる個性豊かな15名をピックアップ。
5本目はベルリン拠点のクリエイティヴ集団、スジュク・ウント・ブラートヴルスト。ドイツ・マインツ出身のアレッサンドロ、ディヴィッド、デニス、ルーカスは、幼稚園の頃からずっと一緒にいるそう。そんな仲良し4人組は現在ベルリンへ拠点を移し、アートディレクションや3Dデザインを展開するクリエイティヴスタジオを運営している。やりたいことを気の合う仲間とする、彼らはそんなユースの夢を実現しているロールモデル的存在なのだ。(→ in English)
ーー14歳のときはどんな子でしたか?
スジュク「僕らはみんな普通で平均的なキッズだったよ。いっぱい遊んでたし、学校でいろいろ苦労することもあった。将来いい仕事に就けるように、成績のことや”いい”生徒を演じてみんなと歩調を合わせることを考えたりね。あの頃は僕ら4人とも誰1人としてデザイナーになるとか、将来どんな職業に就くとかまったく考えてなかったよ。とにかく何も心配せずに毎日を過ごしてたんだ。ビデオゲームをしたり、スポーツをしたり、楽しい時間を過ごしてた!」
ーー14歳のときにどんな24時間を送っていたか、円グラフに書いてみてください。
ーーでは、14歳のときにどんなことを考えていましたか?
ーー当時の思い出でよく覚えていることがあれば教えてください。
スジュク「正直な話、4人とも”一番思い出に残っている”ことがないんだよね。でも多分それでいいんだと思う。そのとき心配してたことが解消されて、結局それほど悪くなかったってことだからね。僕らにとって14歳はかなりポジティヴな印象が残ってるんだ」
ーー14歳のときに抱いていた夢は何ですか?
スジュク「コンピューターを使う何かかな」
ーーまさに今の職業ですね。今の職業に就いた経緯は?
スジュク「僕らはやりたいことをやってクリエイティヴな分野を探求しただけだよ。当時はたくさんの写真やドローイング、コラージュを制作して、それをタンブラーブログにアップしてたんだ。僕らの日々や考えの記録としてね。それからしばらくしてこのブログが注目されて、パーティのフライヤーからポスターまで僕らに仕事を頼んでくるようになったんだ」
ーーそのために行った努力はありますか?
スジュク「僕らの持ってるものすべて!」
ーースジュク・ウント・ブラートヴルストを始めてよかったこと、大変なことはありますか?
スジュク「仕事の過程でたくさんの新しい友達を見つけたし、僕らが考えられるもっとも身近な環境で働く特権を手にしたよ。その一方で、仕事をしてるといつも何かしら問題はあるんだ。ストレスフルなクライアントや案件とかね。でもなんだかんだ毎日確実に価値があるよ!」
ーー4人はかれこれ20年近く一緒ですよね。幼稚園からの友達と仕事をする上で大事なことはありますか?
スジュク「完全に自分たちで一緒に制作して生計を立てること。家族のようにね」
ーー14歳のときに影響を受けた、大好きだったものはありますか?
スジュク「ビデオゲームだと『50 Cent: Bulletproof』や『ニード・フォー・スピード アンダーグラウンド2(NFS Underground 2)』、『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス(Grand Theft Auto: San Andreas)』。あと音楽はGユニット(G-Unit)とエミネム(Eminem)」
ーーいま14歳を生きている人たちに伝えたいメッセージはありますか?
スジュク「自分が大好きなことをして、それを他人と共有することを恐れないで。正しいことも間違ってることもないから。注ぎ込んだものすべてにそれだけの価値があるよ」
photography Tereza Mundilová
text Yukiko Yamane
SUCUK UND BRATWURST
http://sucukundbratwurst.de
@sucukundbratwurst:https://www.instagram.com/sucukundbratwurst/
(This interview is available in English)