ー10年間バンドを続けることは大変なことだと思います。これからミュージシャンになりたいという子がいたとして、何かアドバイスはありますか?
ヘザー「音楽であれ、ペインティングであれ、クリエイティヴなことをしている人たちへ言えることは、コラボレーションをすること。つまり、自分のモチベーションを高めてくれるような人やグループを見つけること。この世界で難しいのは、つねにモチベーションを維持していくことだと思うの。自分自身でそうできる人もいるけどね。エリカなんかソロ・アルバムをやっているワケだし。私だったらできないわ(笑)。でも、私は自分だけでモチベーションを上げてやっていくのは難しいの。だから、人とアイディアを出し合うことで、自分が成長出来ると思う」
アニー「そういうコラボレーションで重要なのは正直であることよね。お互いにちゃんと批評ができて、尚かつ同じヴィジョンをシェアできるのがいいよね。いつも「グレイト!」っていう人もいるかも知れないけど、そんなことはないでしょ?(笑) いまのバンドのいいところは、お互いのヴィジョンを信頼しているし、何かに対して別の見解を持っていたとしても、その意見を言い合えるという信頼関係は変わらないからね」
エリカ「何かをやりたいと思ったら、ただ待つだけじゃいけないと思うの。例えば、ヴィジュアル・アーティストだとしたら、ギャラリーに認めてもらうのを待つのではなくて……いまではインターネットもあるわけだし、自分のウェブサイトを作ってそこをギャラリーにすればいいのよ。私の周りで成功している人たちも、やっぱり人に認めてもらうのを待っているのではなく、自分の好きなことを一生懸命やって、チャンスを掴んでいっているわ。とにかく自信を持って、自分から動いていくことよね」
アニー「あとは、何かを創ったりアイデアを考える時間やメンタルスペースを持つことかな。私は時々仕事もしているし、子供がいたりするから、音楽のアイデアを考えるのが難しくなってきてる。でも、ひとりでサイクリングや散歩をしたりすることでメンタルスペースを保つことができるの。つまり、クリエイティヴな時間を設けるってことなんだけど、それも訓練なんだよね」
ー子供ができたことで音楽に対する気持ちが変わったりした?
アニー「うーん。音楽への気持ちは変わらないけど・・・すべてにおいて前よりも自信を持てるようになったかな。子供をちゃんと出産できたことで、何でもできると思えるようになったの。子供ができてからはクレイジーなほど忙しくなったけど、どんなに疲れていたとしても1時間だけは音楽をプレイするようにしたり、赤ちゃんが寝付いてからクリエイティヴなことはできるからね。そういう時間が少なくなったおかげで、前よりも集中して取り組めるようになったかな(笑)」