悲哀や死のモチーフを凛と歌いあげ、鮮烈な印象を残したデビュー・アルバム『Stranger in the Alps』から2年。この間、数多く登場した個性豊かな女性シンガー・ソングライターたちのなかでも、フィービー・ブリジャーズはもっとも評価と注目を集めたひとりだといっていい。昨年には、彼女が信頼を寄せる同世代のふたり、ジュリアン・ベイカーとルーシー・ダカスとユニット、ボーイジーニアスを結成。その作品『Boygenius』も賞賛を得たが、さらに今年に入ってからも、ブライト・アイズのコナー・オバーストとのプロジェクト、ベター・オブリヴィオン・コミュニティ・センター名義でアルバム『Better Oblivion Community Center』を発表するなど、精力的な活動を見せている。
そんなブリジャーズが、さる2月、待望の初来日公演を開催。奇しくも、ライアン・アダムスとの件が大きく報じられた直後での来日となった今回。初日のライヴを終えた翌日、都内のホテルのカフェで対面した彼女は、こちらが少し拍子抜けしてしまうほど、ざっくばらんといろいろな話をしてくれた。
――大変な時期に日本に来てくれて、ありがとうございます。
Phoebe「結果的にね(笑)」
――昨日のライヴはいかがでしたか。
Phoebe「最高。みんなあまりにも静かで、ちょっとびっくりしたけど(笑)」
――普段のライヴはもっとリアクションが大きかったりするんですか。
Phoebe「うん、全然もっと騒がしい。曲を演奏してる最中もね(笑)」
――アルバムが出てしばらくたちますが、ライヴやツアーで演奏するなかであらためて気づいたことなどありますか。
Phoebe「昨日の夜なんかがまさにそうだったんだけど、すごく静かだったからこそ曲の世界にすごく集中して入り込むことができた。自分のなかで歌詞の内容を再確認するような……ああ、この歌詞のこの一節って、本当はこういう意味だったんだって、あらためて気づかされたりして。ライヴで初めて曲を聴くひともいるわけだし、その反応を見てまた曲について新たな面に気づかされたりってことはあって。ステージを重ねるごとに自分のなかでどんどん曲の意味が深まっていってるような気がする」
――いま話してくれたこと、具体的に教えていただけますか。
Phoebe「そうだなあ……“Me & My Dog”とか、ボーイジーニアスでやるときはガンガンにロックっぽいノリの曲なんだけど、自分ひとりで演奏するときは、もっと剥き出しで繊細で、生々しい感じで、まるでバラードみたいで……ちょうど日本に来る直前に愛犬が亡くなったところだったから、昨日の演奏とかまさにそんな感じだった。歌ってるときにあの子のことを今までよりも近くに感じて、またいつか絶対に会いたいなあって……だから昨日のヴァージョンはもっと切なくて、自分の弱さをさらけ出してる感じだった」
――Thank you come for Japan, it was not easy for you I guess.
Phoebe “Yeah”
――That was the first show for you in Tokyo, how was that?
Phoebe “Awesome. It was really surprising how quiet they are”
――Are people louder in other countries?
Phoebe “So much louder, like during the songs”
――It’s been a while since you released the album but is there anything that you discoverd about the album during the tour?
Phoebe “I was thinking about it last night, because such a quiet room makes you focus more on the songs,and I think I told myself to re-learning my lyrics. And I realized the other meanings of them, the true stories. There were people who listened the song for the first time so I discoverd new side of my song from their reaction. I feel the meaning of songs goes deeper then before I started the tour”
――Please tell us more about that story?
Phoebe “Well, like Me & My Dog, it was rock taste when I played at Boy Genius but when I played it by myself it’s more like sensitive and low, exactly like ballad… I lost my dog just before I came to Japan so my feeling last night was exactly like that. I felt being closer to him during the song and really want to see him again, so that’s why the version I played last night was sad, and I showed my weakness”
――ライヴの終演後だったりSNSを通じてファンからいわれたことで、印象に残っていることって何かありますか。
Phoebe「昨日はちょうどライアン・アダムスによる女性に対する性的暴力について世の中に明かされたところで、自分も被害者のうちのひとりだったわけなんだけど……そんな中で昨日のライブの後、ひとりの男性ファンが、私がライアンと作った7インチの作品を持ってきてサインしてほしいと言ってきて。彼はあんまり英語が得意じゃなかったみたいなんだけど、『どんなことがあったとしても、これはれっきとした君の作品だし、僕は応援してるからね』と言ってくれた。すごく嬉しくて……拙い英語で、でも私の目を真っ直ぐに見ながら。あんなことがあったとしても、自分の作品のことを変わらず大切に思ってくれることが本当に嬉しかったし、感動して泣きそうになった」
――ブリジャーズさんがミュージシャンになろうと思ったきっかけって何だったんですか。
Phoebe「最初は曲を作りたかったからというよりも、ただソングライターに憧れてて。今でもその名残はあるんだけど(笑)。実際にアルバムを作るよりも先に完成したアルバムのことを想像して盛り上がっちゃうみたいな(笑)。でも実際に曲を書いてみたら、これって自分にとって一番良いセラピーなのかもしれないと気がついて……10代の頃なんて、曲を書くことでどれだけ自分自身が救われたかわからない。曲にすることで自分の気持ちが整理できるし、どんなにイヤな出来事があったとしてもそれをアートに昇華できるんだから、これほど素晴らしいことはない!と思って。それでどんどん曲作りにのめり込んでいくようになった」
――プロのミュージシャンになった今でも、曲を書くことは自分にとってのセラピーだったりしますか。
Phoebe「うん、今でも一番のセラピー。それから自分には仲間がいるということも。私は自分を支えてくれる人たちに囲まれていて……ジュリアン・ベイカーにしても、ルーシー・ダカスにしても、ブライト・アイズのコナー・オバーストにしても、お互いにサポートし合っていて。それは本当のコミュニティというか、守られている気がする」
――Is there something impressinal comment from your fans after your show or SNS?
Phoebe “Yes, last night just we heared about terrible sexual assault by Ryan Adams, and I was one of them. And a guy talked to me to have an autograph on the 7 inch album by Ryan and me, he wasn’t so good at speaking in english but he tried to tell me that whatever happened, this is my work and he supports me, that was really touching… rough English with serious eyes. There was terrible thing, but he thinks my works really important, I was happy to cry”
――How did you became musician?
Phoebe “I just wanted song writer at the beginning, I still think about that, haha. I imagine about how the album is gonna be before starting making it and feel happy. But I found that it is the best therapy for me to writing song, especially when I was teenager it helped me a lot. I can organize my feelings from writing songs and if there is sad thing I can create art from it, so I thought this is best!”
――Is it still one of the best therapy for you to writing songs?
Phoebe “Yes, it is. And also my fellows too. I surrounded by people who supports me…like Julien Baker, Lucy Dacus, and Conor Oberst from Bright Eyes,we supporting each other so I feel it’s community that protecting ourselves”
――曲のテーマとして、死だったり悲しみだったり、あるいはシリアル・キラーだったり、ダークなものに惹かれてしまうのはどうしてですか。
Phoebe「私は基本的にハッピーな人間。ただ、自分が幸せなときって、そのことについていちいち考えたりしないよね? けれど連続殺人鬼のニュースだったり、死に直面したときって、どうしても多くを考させられるじゃない? だからそのことにすごく興味が湧くし、殺人鬼が主人公の『デクスター』みたいなドラマが流行ったりする。たしかにダークなテーマに向き合ってはいるけど、それが自分の趣味とか趣向とかパーソナリティをそのまま映し出してるわけじゃない。ただ、実際に自分はどれだけの闇を抱えてるのか、そこにはすごく興味がある」
――以前レコード会社から、曲のイメージに合わせてツイッターやSNSでもダークな感じのコメントをするように注意されたことがある、って話を読んだんですけど。
Phoebe「今のレコード会社じゃなくて、契約しかけたレコード会社。それがあって、契約しなかった。そんなの最悪(笑)」
――曲はダークだけど、実際に会うとこんな風に明るい感じですし、そのギャップに驚かれることもあるんじゃないですか。
Phoebe「そう、みんなをびっくりさせちゃうんだよね(笑)」
――前に何かのインタヴューで、ミツキが「自分の曲に感情移入されすぎると重い」って話をしていたのですが、あなたもその感覚って理解できる?
Phoebe「たしかに、それはパーソナルな内容を曲にしているアーティスト共有の悩みかもしれない。たとえば、『先日、母親が亡くなって、ずっとあなたの曲を聴いて過ごしてた』とファンに言われたことがあって。自分の曲が誰かの助けになれたことはうれしいって心から思うんだけど、同時にちょっと重たくもあった。明日もライヴが控えてて、それを自分のなかでうまく消化しきれなくて、彼女の気持ちを引きずっちゃたりして……。ただ、自分が書いたごくごく私的な曲を、誰かがまた別の文脈でそのひと自身の曲として受け止めるって、やっぱりすごいことなあって思う。ただ、あまりにたくさんの個々の物語をぶつけられても受け止めきれないって思いそうになることも確か」
――Why you choosing dark theme, like death, sorrow or serial killer?
Phoebe “I’m more like happy person basically, but when you are happy you don’t think about it, right? But when you hear about serial killer or face to death, it makes you think about it. I’m so interested in it, that’s why people loves TV series like DXETER. My songs tend to be dark but these are not the refference of my personality, but I’m so interested in my dark side”
――I remember I heared that the record label told you to comment dark thing on SNS once.
Phoebe “It was not the current label but that I was almost have a contract, haha. I thought it was worst thing so I didn’t”
――I thought your songs have dark taste but actually your really happy person so that’s one of your charm.
Phoebe “Yes, many people get shock about it,haha”
――Mitski has mentioned that “I feel huge pressure when people into my music too much”, do you think so too?
Phoebe“Yeah that’s one of the concerning thing for all of the artists who making works refferenced their personal lives. One of my fan told me that she listening my music after her mother died, and I feel happy that my songs support someone but feel heavy at the same time, I can’t accept it and keep thinking about her…but, it is great thing that someone add their own stories to my personal story. But it is also true that it’s too much to accept it”
――たとえば、先ほどのライヴ後に話しかけてくれたファンのように、あなた自身をエンパワーメントしてくれるアーティストとなると誰になりますか。
Phoebe「ミツキ。さっきのミツキの『ファンからの感情が重すぎる』という発言に出てくるファンがまさしく私(笑)。自分の全人生をミツキの曲に投影してるような気さえしちゃうくらい、本当に大好き(笑)。あとはビッグ・シーフのエイドリアン・レンカーとか、ジェイ・ソム、それにブライト・アイズ」
――自分が小さかった頃だと誰になりますか。
Phoebe「ジャクソン・ブラウンとか、ジョニ・ミッチェルとか、トム・ウェイツ、レナード・コーエン、ニーナ・シモンなんかかな。でも、大事なのはジャンルとかスタイルとかじゃなくて、曲がいかに素晴らしいか。カーディ・Bやリフューズドからブライト・アイズまで、曲がいいと思えるものはなんでも」
――ちなみに、この1年の間にジュリアン・ベイカーをはじめさまざまな女性のシンガー・ソングライターにインタヴューする機会があったのですが、彼女たちに影響を受けたアーティストについて話を聞くと、ミツキと一緒に必ず名前が挙がるのがパラモアのヘイリー・ウィリアムスで。ブリジャーズさんはどうですか。
Phoebe「もちろん大好き。私が19の頃から知り合いなんだけど、いつもサポートしくれて、優しくて親切で、本当に良い人。去年観たパラモアのライヴは、自分が今まで観たライヴのなかで一番ってくらい最高だった」
――パラモアやヘイリー・ウィリアムスのどんなところに惹かれますか。
Phoebe「これはパラモアに限らずなんだけど、私が好きになるアーティストって、あるスタイルなりシーンなりに紐づけられて一躍時の人になっても、そのあと平気でそれまでの成功パターンを破って新しいことにチャレンジできるひとたちなんだよね。パラモアは次から次へと新しいことに挑戦しながら、ファンと一緒に成長してる気がしてすごく理想的。こないだの最新作(※『After Laughter』、2017年)は、ファーストとはまったく違ってるし、『ああ、このひとは自分のパターンに一切縛られてないんだな』って。ここまで変化しまくってたら、パラモアの次のアルバムがどうなるのか誰にも予想できないし、次は何をやってくれるんだろう?って、本当にワクワクする」
――Is there any artists that empower you like your fan that talked to you last night after the show?
Phoebe “Mitski. It is exactly me that make pressure on her like she mentioned, haha. I make reflection myself to her music. I reaaly love her music! And also, Adrianne Lenker from Big Thief, JAY SOM, Bright Eyes”
――How about when you were young? Is there any artists that you looked up to?
Phoebe “Jackson Brown, Joni Mechelle, Tom Waits, Leonard Cohen and Nina Simone. It’s so not important their music style or genre, but how good their songs. I love Cardi B, Refused, and Bright Eyes because their music are awesome”
――I had many oppotunity of doing interview with female artists like Julien Baker, and everytime I asked who made them influence by they said Mitski and Hayley Williams from Paramore.
Phoebe “I love her too. We’ve known each other since when I was nineteen, she’s been gentle and kind, really good person. It was the best live for me that their show last year”
――What is the most attractive thing of Paramore or herself for you?
Phoebe “It’s not only about them but all of my favorite artists are challenger no matter they already succeeded. Paramore is always progressing with their fans and I think it’s really awesome. Their latest album, After Laughter is totally different from their first, I thought they’re not stuck in one pattern. No one can predict how they gonna be next, it’s so exciting”
――ブリジャーズさんも以前はパンク・バンド(※スロッピー・ジェーン)で活動していたそうですが、そのことは今の活動と繋がってたりしますか。
Phoebe「それもさっきの話と同じで、曲自体が良ければ何だってよくて。リード・ヴォーカルでソングライターのヘイリー(・ダール)の作った曲に惚れ込んで、そのバンドで私はベースを担当していたんだけど、ベースに関してはありったけ自分のアイデアとスタイルで勝負していたし、それは今やっていることと基本的には変わりない」
――機会があったらまたパンク・バンドをやってみたい?
Phoebe「もちろん!」
――曲を書くうえでのルールや決まりごとってありますか。
Phoebe「全然ない。毎回どこから(アイデアが)降ってくるのかわからないし、自分ではそれが降りてくるのを待ってるだけ(笑)」
――曲を書くプロセスはそれぞれのプロジェクトによって違う?
Phoebe「全然違う。ボーイジーニアスでは、自分の作った曲をネットワーク上の共有フォルダ上にアップして、そこでファイルをやりとりしながら作ってるの。各自がある程度まで作った曲を叩き台して、そこにみんなで肉付けしていく形。コナーとは曲作りからレコーディングまで、それこそ1から10まで全部ふたりで一緒に作っていて、より昔ながらのバンド・スタイルに近い感じだし」
――ボーイジーニアスって、一人ひとりが自分の声や言葉を持っていて、しかも、そこでは多様なジェンダーのあり方が提示されているという、ほんと理想的な佇まいを備えたグループだと思うんですね。あなた自身、ボーイジーニアスについてはどういった自負をお持ちですか。
Phoebe「自分が思っていた以上に、すごく大切な存在になってる。音楽とかジャーナリストの世界では、やっぱりいまだに男性中心なところがあって、最初に自分の立場を説明しなくちゃいけない場面もあったりするんだけど、ボーイジーニアスの場合はそれをしなくても済むからほんとに楽。コナーと作業するのも本当に好きだし刺激的なんだけど、音楽業界の体質的に、他人から説明求められる場面が何度かあって。『この業界の女性の扱いって、そもそもこうだから』とか、くだらない前置きが必要なの。女の子が一番最初に男だらけのギター・ショップに足を踏み入れるときの気持ちとか、経験してない人にはわかんないじゃない? でも、ボーイジーニアスのメンバーはみんな同じところを辿ってるから、それをいちいち説明しなくてもわかり合える。それが自分にとっては本当に貴重でありがたい」
――ボーイジーニアスもあなたにとってセラピー的な意味を持つものですか。
Phoebe「本当にそう。というか、それは自分が今まで関わったプロジェクトすべてにおいていえることで、曲の形にすることで自分のことを話しやすくなる。とくに最初の2枚の作品(※EP『Killer』、アルバム『Stranger in the Alps』)では、自分よりも年上の男性プロデューサーと組んだことで、作品を通じて自分の意見や感情を堂々と主張できるようになって、それが自分の自信に繋がったっていうのもある」
――ボーイジーニアスの3人は、お互いにサポートし合い癒しを与え合うような関係だったりするんでしょうか。
Phoebe「まさに! なんだかわざとらしく聞こえるかもしれないんだけど、たとえば今日あった出来事とかたわいもないことを3人でチャットで言い合って、お互いに『わかるー!!』って感情を共有することだけで、すごく癒されてる」
――へえ。
Phoebe「四六時中チャットで話してるからなあ……今、3人でお揃いのタトゥーを入れようかって盛り上がってるところで。ガチのやつじゃなくて、パンクの人達が針で毛穴を一つ一つ埋めていって自作のタトゥーとかしてるじゃない? パンクのタトゥーってバカっぽいのが多いけど(笑)、あれをもっと私達らしく可愛くアレンジしてやるつもり」
――では、そろそろ時間ということですので……。最初の方であなた自身も話してくれましたが、先日報じられたニュースを聞いたときは本当に驚いたし、とてもショックでした。最後に、日本のファンに向けて何か言葉をいただけると嬉しいです。
Phoebe「今になってあの事件を掘り起こすのも変な感じがするんだけど……そもそも私とライアンとの出来事が起こったのはもう何年も前のことだから。ただ、今自分が声を上げたことで、これだけの反応が返ってきたというのは、正直すごく勇気づけられた。これって誰が正しいとか間違っているとかじゃなくて、自分がものすごく傷つけられたときに、ちゃんと声をあげられるかどうかってこと。みんなにも『私はイヤだ。やめて!』って、ちゃんと言えるようにあってほしい。私は今のバンド仲間とはなんでも言い合える関係にある。あるいは、バンドをやってて、自分には一切興味がない相手に片思いしてるケースとかもたくさん見てきたし、ファンに手を出ししまうケースとか……でも、相手も感情を持ったひとりの人間なんだってことを尊重してあげなくちゃ。とくに男性はそれに注意して行動する必要するがあるんじゃないかな。わたしは特定の誰かを悪者に仕立てあげたいわけじゃない。ただ、自分が音楽シーンにいる以上、このことはもっとオープンに語られるべき話題だと思う」
――You used to be in punk band (Sloppy Jane), did it give you any influence on your solo project?
Phoebe “That’s same thing as what I said, I’m happy as long as the music are good, Hayley the lead vocal and songwriter of that band writes good song and I loved it, that’s why I joined her band. I played bass in the band and doing my own style, so that’s what I’m doing now”
――Do you think you gonna join the band again if you have any oppotunity?
Phoebe “Of cause I do!”
――Is there any rule when you writing songs?
Phoebe “No, because I have no idea when or where the idea comes from, I just waiting for it”
――The song writing process is changed depends on the project?
Phoebe “Totally different. About Boy Genius, I uploaded my songs on net cloud service and sharing the files with others. Making with Coner is more like orthentic style because we doing everything from making songs to recording together”
――I think all of the members of Boy Genius have their own voice and words, and there is message of various gender, how do you think about the group as a member of it?
Phoebe “It is more important thing for me than I imagined before joining. It’s still men world in music or journalism scene, so sometimes I have to explain about myself but when I talked about Boy Genius, I don’t have to do that so it’s really comfortable. I like making something with Coner because it’s exciting, but sometimes people ask me to explain about it like music industry like this…. some people never know that how girls feel when they enter to the guitar shop with full of the guys for the first time. But our member understand it so very thankfull for me”
――So Boy Genius is also therapy for you.
Phoebe “Yes,it is. I mean, it is for all of the projects that I joined so far were therapy, and it make me easier to talk about my self through making songs. Especially about first two EP and album, made with senior men producers made me to have confidence”
――Boy Genius members having relationships that heal each others.
Phoebe “Exactely. It might sounds too much but I feel really relaxing when we text each other like what happened today or sharing our feelings”
――I see.
Phoebe “I mean,we texting all the time…we are thinking that having same tatoo, not the serious one but like punk people have. You know, most of these punk style tatoo looks like idiot but we make it more pretty one”
――Well, this will be the last question. You mentioned about it earlier already but the news other day was really shocking, please leave a comment for Japanese fans.
Phoebe “I feel strange I talk about it now because it was years ago. But I got courage from the reaction to my action, to be honest. It’s not just about who is wrong or not, what I want to say is it’s important thing that say something when you got hurt, please say NO. The relationship with my band members is exactly like that, we can say anything. Or I have seen people who have feelings for someone who don’t love them, or musicians who hit on their own fans…But we have to care about others, all people have emotion. Especially men have to be carefull about it, I think. I don’t want to accuse someone but we have to talk about it if we are in music scene”
photography Satomi Yamauchi
text Junnosuke Amai
Phoebe Bridgers
『Stranger In The Alps』
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※初回仕様限定:ボーナストラック2曲・ダウンロードコード付ステッカー封入(フォーマット:mp3)。ライナーノーツ(清水祐也)、歌詞対訳付
http://hostess.co.jp/releases/2017/12/HSE-6520.html
Phoebe Bridgers
1994年生まれ、LA出身の女性シンガー・ソングライター。わずか11歳の時にソングライティングを始める。2014年にiPhone 5sのCMに抜擢され、本人出演でピクシーズ「Gigantic」をカヴァー。彗星の如く現れた彼女に世界中が注目した。地元LAでライブ活動を続けていたところ、米SSWライアン・アダムスの目に留まり、2015年に彼のレーベルからデビューEP『Killer』をリリース。2017年、スロウダイヴやMitski等が所属する米名門レーベル<Dead Oceans>からデビュー・アルバム『ストレンジャー・イン・ジ・アルプス』をリリース。その年の年間ベストアルバムリストを総なめにし、発表されるツアーは完売が続出するなど世界中を虜にした。2019年2月に初となる来日公演を開催した。