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OKAMOTO’Sニューアルバム『Let It V』ロングインタビュー (後編)

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ハマ「あとソウルやポップスなども、いい楽曲だとどの楽器の音量も気にならないんですよ。いかに引き立てるかという世界なので。僕は亀田(誠治)さんの曲を聴いて、それが初めて分かりました。亀田さんって本当に音が大きいんですよ。でも中学生くらいの時に、それは大きいのではなく、メロディや曲というものに対して華を添えているだけで、そういう耳でぜひ聴いてほしいですということをおっしゃってるのを何かで見て、なるほどなと思って。なので個人的にはそういう意識でずっとやって来たのですが、本当に今回初めてそれがちゃんと合致しました。

4人で密な相談をしていたわりには、これまで通りショウからリズム隊に対しての決定的なオーダーはないんですよ。逆にこっちからどうかなという提案は多くなりましたが、本当に好き勝手に弾かせてもらっていて。だからさっきのバンマスがいるのかと思ったと言ってもらえるというのは、僕も実質それはショウだと思いますが、明確にはいないなかで、すごく良いことですよね。ちゃんとセルフプロデュースができてるということなので。そういう意味でもここまでセルフプロデュースができているバンドもなかなかいないなとも思いますし、自信にもなってます」

レイジ「他人に頼る癖がついてなくて良かったなと思いますね。今まで4人だけでやって、前回のアルバムから人に入ってもらうことに、半分ビビリ、半分入れたくないみたいな気持ちがあって。そういう想いが根っこにあったから、ここまで4人だけで成長できたと思うんですよ。最初からプロデューサーがいてデビューしていたら、ここまで成長するのに時間がかかってただろうなって」

ハマ「岸田さんがプロデュースをしてくれたときも、『俺がすごいとかじゃなくて、まずみんながすごくないとこんな曲はできない』という言葉をかけてくれていて。それは嬉しい言葉だなというのと同時に、それでこそ一緒にやる意味があるというか。結局僕らの名前で出す作品なので。僕らがそう思えたから岸田さんも多分楽しくやってもらえたんじゃないかなと思います。今作でもまた色んな人と共作しましたが、全部良かったですよね。質の高いコラボレートができたというか」

—SOIL&”PIMP”SESSIONS、岸田さん、いしわたり(淳治)さん、斎藤有太さん。斎藤さんとのああいうヴィンテージ感がある音もいいですよね。

ハマ「今作は全て録り音がすごく良かったので、CDとして聴いたとき良いんですよ」

レイジ「生っぽいよね」

ハマ「そう、生っぽい感じ。当たり前なんですが、人が弾いてるなという感じ。他のCDと比べると歴然だと思うんですよ、その感じ。別に懐古主義なことが言いたい訳じゃないのですが」

ショウ「古いところからの要素を取り入れていても、感覚として、今の時代にマッチしているかどうかみたいな部分もあると思っていて。今回はわりとそういう音で録れている気がしてますし、引き続き考えていきたいところですが、今回は今回ですごく満足しています」

—確かに今回は古い楽器を使っていたとしても仕上がりとしてモダンになってますよね。

ショウ「そうですよね。そこってすごい難しいところだと思うので」

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