—レイジくんもドラムが変わりましたね。
レイジ「ショウが完全に開花して、曲がすごく良くなってるからこそのドラムというか。OKAMOTO’Sのデビュー直前に堂島孝平さんのサポートでドラムを叩いたことがあるんですけど、俺はそれまでサビにはすごくうるさいドラムが来るみたいな意識があったんですよ。でもその時、いい曲だとドラムの音がどんなに落ちていてもちゃんと響くんだと知って。最初の段階からそのイメージはあったんですけど、前回くらいからやっといい曲ができてきたからドラムはシンプルでも全然成立するなって思って叩きました」
—気持ち良くなりましたよね。タイトで正確になった気もする。邪魔せずにちゃんと寄り添う感じになってますよね。
レイジ「うん、歌とかは意識するようになりましたね」
—一方、ベースは結構目立ちますね。
ハマ「やっぱりガレージロックと言われていた頃よりポップスを意識して作っている楽曲になっていて。僕が好きなもの、やりたかったところに曲が近づいて来てるので、僕がやることはほとんど変わってないんです。ただ、いちミュージシャンとして違いを見せつけたいという想いで、メロディに対してぶつからないようにしながらもいかに高得点のフレーズを付けるかはすごく考えました。ドラムがタイトになり静かになって、コウキはバッキングとオーバーダブに力を入れ始めたので、聴こえ方で言うと昔のような勢いはなくなるんですよ。そこで躍動感を出せるのは自分のパートしかないので、余計目立つかもしれませんね。でも今までと違う点はメロが勝ってるということ。そこは個人的に嬉しかったですね。思い切り変えてやろうという意識はなかったのですが、抽出したときに如何に後ろで鳴っている楽器のフレーズがいいかということは、半分はエゴなんですが、一つとても大事なことだと思っていて、それが出来たかなと。
ライブ用にコピーしたり、ショウから送られて来たデモにその場でフレーズを入れた音源が残ってるですけど、今作はほとんどそのスケッチから外れてなくて。やりたいことがちゃんと当てはまって良かったし、個人的な話にはなりますが『ベース、ナメんなよ』ということを体現できる作品にもなっているし、全部良かったなと思います」
