百人一首を現代に再構築する――。中原中也賞受賞の若手詩人・最果タヒと、「美女採集」を代表作品とするアーティスト・清川あさみの共著『千年後の百人一首』が発売中だ。
清川あさみはこれまでとは全く違う雰囲気で、布や糸、ビーズを使い、100枚の絵札を一枚一枚真摯に表現。読み札の歌は最果タヒによる現代語訳、新作詩として執筆された。繊細な描写で描き下ろされた絵と現代の言葉で情感豊かに綴られた詩からは、新たな百人一首の姿が垣間見える。
当時の詠み手に思いを馳せ、感情を共鳴させながら作り上げた『千年後の百人一首』。2人の女性アーティストの言葉と絵で新たな生命を吹き込まれた百首の歌は、1000年の時を越え、時に愛おしく、時に物悲しく私たちに語りかけてくる。
巻末にはそれぞれの歌が詠まれた背景や詠み手についての丁寧な解説も収録し、百人一首のすべてが詰まった一冊となっている。
『千年後の百人一首』
清川あさみ・最果タヒ
リトルモアブックス
1,600円
リトルモアブックスHP https://www.littlemore.co.jp/store/products/detail.php?product_id=976