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text by Ryoko Kuwahara
photo by Takaaki Sano

Interview with Jayda B from Bae Tokyo

baetokyo3 | Photography :  Takaaki Sano



ーーフィメールDJの現状についてのあなたの考察を聞かせてください。


Jayda B「フィメールDJはわりと小さなコミュニティで、みんな知り合いだったり、共通の友達も多いんです。その人脈のおかげで、海外や他の都市でも仕事ができたり、プレイが出来ている。一緒に働く人たちについても見定められるから、知りもしないで女性のエンパワメントのついて口だけ動かしているような人たちのことも避けられる。すごくいいやり方ですよね」


ーーアメリカではフェミニズムは大きなムーブメントになっていますよね。


Jayda B「日本でももっと大きな話題になってほしいです。日本でも世界中の女性が抱えている問題が存在するにも関わらず、全く話題に上がらない。日本でフェミニズムのムーヴメントのパイオニアになれるのはいいことだけど、この国の大多数の人たちは活動の目的を理解できていなかったり、全く興味がない。もちろんサポートしてくれる人々も沢山いるけど、もし私がしつこく言い続けなかったら興味を持たないままだった人もいるのかなと考えたりもします」


ーー日本でフェミニズムに対して無知な人が多いのはなぜだと思います?


Jayda B「他のコミュニティの話題でも日本では話されていないものが沢山あります。未だに日本の遅れ具合に困惑することがあるんです。日本がすごく進んでると思っている人も沢山いるけど、全くそんなことないと思う」


ーー本当にそう思います。Bae Tokyoはワールドツアーを行なっていましたが、その中での印象深い思い出は?


Jayda B「各地で大切に思い出を作れました。大事な女の子たち(ATTAGIRL)とシンガポールで絆を深めたり、ロサンゼルスでプレイしたり。ロサンゼルスのTokyo Beatで行ったショーに、サイトを見て知ってくれて本当に私たちの活動に興味がある人たちが足を運んできてくれた光景は素晴らしかった。ソウルでは会いたいというメールを送ってくれても実際に来てくれた子は少なかったんですが、その来てくれた女の子たちが今もすごく強力なサポーターになってくれています。誰が見てくれてるかなんて本当にわからないものですね」


ーーそれぞれの国での新たな発見は?


Jayda B「私たちはみんな同じ問題で苦しんでいたり、同じものを欲しいと思っている。でも、問題の扱い方が国と文化でそれぞれ違うと思いました」


ーー自分たちの活動への発見や課題も見えましたか。


Jayda B「変遷してもサポートを続けてくれる人々がいるのは良いことだと思います。悪いのは、”影響力(clout)”を持ってしまうことかな。そうすると、より多くのものを求められるようになります。私の場合はこのムーヴメントのファウンダーとして向き合わなくてはいけないので、似ているような考え方を持つ女性にスポットを当てたり、業界に一体感を持たせるためにこのプラットフォームを使いたい。このプラットフォームを通じて、自信を持たせたり、姉妹のような関係を作りたいと思っています。だけど自分を犠牲にしてまではやらなくていいということも学びました」



ーー2周年のイベントは、どういうイベントにしたくてDJをブッキングしたのですか。


Jayda B「Baeをやる前にもイベントをやることは沢山あったから、プロモーターとしてではなく、お客として、良いアイデアと失敗に繋がりそうなものとははっきりわかっていて。Baeではただのパーティーではなく、貴重な経験を提供することをいつも心掛けています。チームもそれをすごく良く理解してくれていて、毎回徹底しています。ツアーでは会場が変更されたりすることがよくあって、ゲームやフォトブースなどどうしても設置できなかったところもありましたが、そういうものも大事な要素だと思っています。去年のアニバーサリーでは、Baeのネイルデザインをしてもらえるネイルブースを設置していたんです。似た考え方を持ったアーティストだけでなく、個々人を支えるようなコミュニティでありたいので、今年のアニバーサリーパーティでもこの雰囲気を維持できたらと思います」


ーー出演するDJたちのそれぞれの魅力を教えてください。


Jayda B「みんなそれぞれ自分のスタイルを持っていて、違う種類の音楽が好きなんです。Baeに来ればいい音楽を聴けると思ってみんな来てくれているので、音楽を本当に知っていて才能ある女性たちをブッキングしています。彼女たちと仕事ができることがとても嬉しいです」

baetokyo6| Photography :  Takaaki Sano

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