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text by Meisa Fujishiro
photo by Meisa Fujishiro

藤代冥砂「新月譚 ヒーリング放浪記」#46 睡眠

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 SLEEP CYCLEで計測した自分の睡眠のパターンを一定期間観察してみたが、寝付いてから最初の30分ほどで、いきなり深い深い睡眠へと落ちることがほとんどだった。脳が覚醒していて身体が休養を取る眠りの浅いレム睡眠を素通りして、いきなり脳も活動を停止する深い睡眠であるノンレム睡眠へと急降下するように至る。(余談だが鼾をかくのはこのノンレム睡眠時が自分の場合には多い。)この最初の深い睡眠時に、成長ホルモンがたっぷりと分泌される。このホルモンは名の通り、身体を修復し、成長させる役割があり、アンチエイジングの役割もある。この最初のノンレム睡眠が短かったりすりと、疲れが残りやすく、身体も十分修復されず、老化も進む。まずは、スムーズに寝付くことが大切である。入り方がうまくなれば、睡眠の質はほぼ手中にあると言っていい。そのためには前述の、いくつかが参考になると思う。


 深い睡眠、ノンレム睡眠にはストレス消去効果があるとも言われる。ストレスを発散させるホルモンであるコルチゾールがノンレム時に分泌され、ストレスの記憶を消去してくれるのだ。
 一方浅い睡眠であるレム睡眠は、記憶を整理する効果がある。レム睡眠時、脳は活動を継続し、インプットがオフになっている最中に、1日の出来事を記憶の棚に整理してくれるのだ。時系列さえ散らかった様々な出来事が、しっかりと整理されるのは、この睡眠時だと言われている。


 このように、睡眠は、脳や身体の休息、ホルモンの分泌、ストレスの消去、記憶の整理などの働きがあり、この睡眠が疎かになると、上記4つの働きが失われてしまうことになる。脳や身体が休めずに、ホルモンの分泌が滞り、ストレスはそのままに、記憶がぐちゃぐちゃなまま、翌日を迎えることが、大きなロスを生むことは想像に難くない。
 漠然と、睡眠は大切だとは分かっていたが、このように分解して見ていくことによって、その大切さが、ひしと分かる。


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