実は、僕が通っている鍼灸院では色彩診断療法なるものを取り入れていて、実際何度も経験済みである。これは一つの同種療法であり、例えばインフルエンザなら、インフルエンザの波動と同じ波動を持つ色をツボなどの皮膚に貼るというシンプルなものだ。波動は波なので、同種の波と波とをそれぞれを打ち消し合わせ、消してしまうのだという。何かを摂取するわけでもないので、副作用もない。僕は、この療法を単体で受けたことはないので、これだけの効果として感じた経験がないのだが、少なくとも悪化はしなかった。効果もピタリと止むというよりも、ゆっくりとじんわり効いているような感じではあった。ちなみにその時はホメオパシーとの併用であったのだが。
この色彩診断療法に使われるカラーチップは1ミリほどの大きさで、これは大きければ波動が大きいという訳でないという理由による。それが患部やツボにピンセットで貼られていくだけなのだが、なんとも不思議な感じで、楽しい。僕は、こういうのに好奇心があるが、怪訝に思う人もいると思う。だが、貼るだけなので、副作用もないだろうし、興味があったら試して見る価値はあるはずだ。この治療法の面白さは、病原の波動と色の波動を合わせるという発想もそうだが、小さなカラーチップが身体中に黒子のように貼られているというのが、ユーモアがあって面白いし、見方次第では、オシャレにも見えるところだ。治療もそういう面から見るといつもと違う発見があるかもしれない。カラフルな治療は楽しい。
ドイツ生まれのカラーパンクチャーも色彩診断療法同様にペンライトを使って色をツボに照射するもので、色による針治療といっていい。
色を使った治療と言えば、他にも色彩心理学からのアプローチもあるだろう。カラフルなボトルから自分が直感的に選ぶものを元に診断するオーラソーマも、それそのものを楽しみとする見方もできる。自分が選んだ色の組み合わせを元に、現在の自分のメンタル状況を客観的に診断してもらい、今と未来への指針とする。これは決して占いではないのだが、占い的な楽しさがあっていい。
色を美容やファッションからだけでなく、ヒーリングという視点から注目することをし始めると、セルフコントロールに色を使う意識が芽生え始める。例えば、その日のテーマカラーを決めるのも面白いと思う。落ち込んでいる日々が続いているなと感じたら、今日1日は黄色を意識して過ごしてみるといいと思う。地下鉄などでの移動中や、職場での休憩中などに、目を閉じて黄色を瞼の裏側に想像し、それを全身に染み渡らせ、自分自身が黄色に同化したようにしてみると、不思議と黄色の快活な波動に満たされていくのが分かる。目を開けたら、周囲の景色から黄色を選んでみるのもいいだろう。とにかくその日をテーマカラーで過ごすというのは、簡単にできるし、効果も案外ある。何よりも落ち込んでいる状態から、抜け出そうというきっかけと助走を確実に与えてくれる。