−−−それって同族嫌悪に近い感覚なんですかね?
関取「そうかもしれないですね。今でこそ吉澤嘉代子ちゃんとか、仲のいいシンガーソングライターの子がいますけど、当時はシンガーソングライター同士が探り合う感じがめんどくさいなと思っちゃって。そういう感じがないイベントに誘ってもらったのが初めての経験だったし、すごくうれしくて」
――あのイベントがきっかけで花ちゃんはGARAGEによく出演するようになって。
関取「そうなんです」
ハマ「結果的にそうなってるのは面白いですよね。当時、GARAGEと接点があったのはズレテルズやOKAMOTO’Sのメンバーでは僕だけだったので。僕はEdBUSのメンバーとしてGARAGEに出演していた経緯もあって。OKAMOTO’Sに関してはGARAGEにまだ1回も出演してないですからね。レイジはRed Clothでバイトしていたし、OKAMOTO’SとしてはRed Clothにずっとお世話になっているので。ここ数年でまたGARAGEで花ちゃんと会うようになったのは不思議な感覚があります」
関取「でも、あのハマくん主催のイベントのときもズレテルズのみんなはすごく大人だなと思ったんですよね。他のバンドに対する接し方も含めて。それでまた再び自分の小ささを知るという(笑)」
ハマ「ズレテルズはメンバーが7人もいるし、問題児も何人かいるので(笑)。僕らは僕らなりに必死だったんですよ、暴走していることがばれないように。だから余計にきちんとしようと心がけていた節はありました」
――その後、OKAMOTO’SやThe SALOVERSはメジャーデビューしましたけど、花ちゃんにとってそれが眩しく見えることはなかったんですか?
関取「今だったら悔しいとか、追いつかなきゃって感じると思うんですけど、当時の私にはそういう感情がなかったですね。大学で仲のいい女性の先輩の家に泊まりに行ったら、部屋にOKAMOTO’Sの『オカモトズに夢中』があって。すごいなあと思って、終わり。みたいな感じでしたね」
――ジェラシーを覚えるでもなく。
関取「そもそも音楽をやっていこうって思ってなかったんですよ。大学を卒業したら就職しようと思っていたので。実際に就活もしてましたし。正直に言うと、売り出されようとしている音楽的な方向性にも違和感があったし、今後音楽をやっても長続きしないし、関わってくれる人たちに迷惑をかけるだけだなと思ってしまって」
ハマ「その段階でそう思えることもすごいと思うな」