OKAMOTO’Sのメンバーが友人はもちろん、憧れのアーティストなどをゲストに迎える対談企画第19弾。今回は、心をすっぽりと包み込むような歌声と歌詞で注目を集めるシンガーソングライター関取花が登場。十代で出会ったふたりが共演するようになるまでのステップを語った。
――ふたりの出会いは2009年の「閃光ライオット」ですよね?
ハマ・オカモト「そうです。僕はズットズレテルズとして18歳のときに出場して」
関取「私も18歳でした。最初に2次審査の会場でズットズレテルズを見かけたんですよ」
ハマ「本当に!?」
関取「けど、なんか怖くて話しかけられなくて(笑)。ズレテルズだけバシッと衣装を着てたんですよ。移動式サーカスみたいだなと思って(笑)」
ハマ「下北沢にあるスティックアウトという古着屋でみんなの衣装をそろえて、僕はズレテルズとして表に出るときはそのときに買った赤いシャツをずっと着ていました。実は、あのシャツには裏話がありまして。最初にあのシャツを着たときに胸元が痛いなと思ったら、タグが出てきて。某ブランドの定価が7万円もするシャツだったんです」
――かなり掘り出し物だったんだ。
ハマ「知らない内にものすごくいいシャツを安く買えていて。僕らが初めて花ちゃんを目にしたのは渋谷のO-WESTの3次審査のときでしたね」
関取「そのときも挨拶はしたけど、会話はしてない気がする。私、そのときに発熱していて、39度くらい熱があったんですよ」
ハマ「当時、大会に応募している人たちの音源を『閃光ライオット』のホームページで聴くことができて。すごく歌が上手い人がいるから、ラキタと『この人は絶対にシンガーソングライター枠で予選を通るね』と話していて。それが花ちゃんでした。僕らは他のバンドをどうやっつけるかばかり考えていて(笑)。なので、僕たちは一方的に花ちゃんのことを知っていました。3次審査のときは楽屋が2階の客席だったのですが、花ちゃんが暗がりでうずくまっていて、ガムシロップを飲んでいたんですよ(笑)」
関取「そうそう、喉の滑りがよくなるということで。本当は白湯に溶かすんですけど、発熱で声が全然出なかったので『原液でいったれ!』と思って。一応、羞恥心はあったので(笑)、隠れて飲んでいたところをズレテルズのみんなに見られていたという」
ハマ「今は喉にハチミツがいいことなんかも知っているけど、当時は18歳だったので、『やっぱりプロになろうとしているシンガーソングライターはすげえんだ』と純粋に思った(笑)。僕らのほうも花ちゃんに若干ビビったというか」
関取「やってることは虫と一緒ですけどね(笑)」