ショウ「そのEPに収録されることになっている新曲を聴かせてもらった。あのハイトーンの声がすごく良かった。本当にビーチボーイズのようで、すごく気に入ったよ」
マイケル「ありがとう」
ショウ「リズムチェンジなんかも、あのグルーヴをどこから得ているのか気になっていたんだ。すごく自然な感じがしたから、一緒に曲を書いてるんじゃないかと思った」
ブライアン「面白いんだよ。例えば、特に僕が書いた曲だけど、ほとんどピアノで書くし、べつにファンキーなものを書こうとしているわけじゃないから、そこにグルーヴはない。でも、それをレコーディングするために形作って実際に録るとグルーヴが生まれているんだ。マイケルがドラムを演奏して、僕がキーボードを弾いている時に生まれるんだよ。マイケルがそういうビートをプレイするんだよね。曲それぞれのフィーリングは、ふたりから生まれるものなんだ」
マイケル「僕の曲でも沢山の変化があった。僕が作る曲は、最初バラバラなんだよ。このパートも、あのパートもできていて、みたいな。そういう小さなパートが沢山あって、時にどう使っていいかわからずボツにしないといけなくなる。それらを組み合わせて一つの曲を作るんだけど、今はもっと注意して曲を書くようになった。”自分が書いたものを無駄にしたくない”って思うなら、ただ持っているピースの数々を投げ込む代わりに、最初から意識して素晴らしい曲の構成を考えないと。やっぱり書いたピースはひとつひとつ大事にしたいしさ。今回はラッキーなことに上手く行かないものはなかった。でも、毎回そうだと、そのうちゴミみたいなものができ始めてしまうんじゃないかと思うな(笑)」
ショウ「曲を書く時、時々全てを壊したくなる時があって。もっと難しくしたい、それをまたもっと難しくしたいという衝動に駆られる。そうすることで、バンドメンバーを驚かせたくなるというか」
マイケル「わかるなあ」
ショウ「レコードには収録できなかったりするけど、時々そういう破壊的なサウンドを作りたくなる(笑)」
ブライアン「やればいいと思うよ」
マイケル「うん、自分がやりたいと思ったことをやらなきゃ」
ショウ「君がサウンドを”無駄にする”と感じる気持ちもよくわかるな。サウンドを無駄にしてるわけではないけど、でも…って感じがするよね」
マイケル「そう。もし作ったパートが好きなら、それはとっておく。もしかしたら、他のパートと合うかもしれないしさ。時に、同じタイミングで書いた2つのパート同士が合わない時がある。でも、必ずしも同時に書いた2つを組み合わせる必要はないからね」
ブライアン「”これ、使い道ないな”って思う時が多々あるよね(笑)。僕も、短いパートを沢山書いてるんだ。そういう時は、その使えないもを他の人にあげたりしてるよ。もし他の誰かが欲しいのなら、ポンってそれをあげるんだ。そしたら無駄にはならないから」
ショウ「うちのバンドのギタリスト(コウキ)に似てるな。彼は自分で書いているものを最後まで仕上げないことも多くて、僕が代わりに仕上げたりすることもあって(笑)。ふたりは全ての楽器を自分の家に持ってるの?」
ブライアン「そうだよ」