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黒猫チェルシー『LIFE IS A MIRACLE』インタビュー

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—今はニューアルバムが出て、曲を知った上でライヴに来てくれる人も多いと思いますが、新曲に関してはどういう反応ですか?


澤「最近“Dark Night, Spot Light”って曲をやり始めてるんですけど、思った以上に反応がいいですね。なんやろな? やっぱりライヴになると、当たり前の話なんですけど、完全に……4人、黒猫チェルシーの……音って言ったらいいのかな。もちろん、レコーディングしてるものも黒猫チェルシーの音なんですけど、でもそこにはイメージしてるもの、例えば80年代のディスコチューンとか、まぁちょっとそういうイメージの断片みたいなのがあって、いろんなアイデアの中から曲は作ってて、それを一つ一つ録音していって完成させるっていうことがレコーディングやとして、でも4人だけで演奏するとなると、もう何を演奏してもライヴの中の大事な黒猫の曲という風になっていって。で、観てる人もそういう気分ですんなり入ってきてくれてるのは、言葉で『あの曲良かったです』とかそういうことじゃなくて感じますね」


—“Dark Night, Spot Light”は黒猫が演奏すると本気のディスコになるじゃないですか(笑)? 生演奏の。


一同「ははは」


澤「そう(笑)。ほんと、そういう意味で言うと今回のアルバムはほんとにね、作ってみて改めて思ったんですけど、すごく真っ当なんですね。真っ当と言うか、俺らがディスコチューンやるとマジすぎる(笑)。でもその辺は絶対に大事なところだとは思ってるんです。“飲みに行こう”とか“ロックバラード”もそうですし。俺らは別に古い音楽を体現してるんじゃなくて、単純に自分たちの好きなもの、影響を受けたものを黒猫チェルシーというものを通して、どうやったら楽しめるか、楽しいと思ってくれるんだろかを考えてやってるんですけど、わりと懐古的に取られることも多くて。そこはやっぱり、自分らがほんとに好きだからそうなってるということだと思うんですよね」


渡辺「でもそこにちょっと悔しさはあるんですよ。こう、『渋いね』とか『古い音楽好きなんだね』みたいに言われるのが。古い音楽も今の音楽も、いい音楽だったり好きな音楽を探してるだけであって。今、2017年にプレイしてる者としては、新しくいたいというか。そこはなんやろ、次の課題かもしれないですけど」


岡本「多分、基礎が古いんで」


一同「ははは」


岡本「あのー、ほんとに狙っていかないとそうならないんだと思います」


——(笑)。高校生の時から10年、もういろんな経験をしすぎてるんじゃないかという気もするけれど。


澤「そうですね。『10年かぁ』って感じですね。デビュー当時、先輩たちが『あっという間だよ』とか言ってたことがちょっとだけわかってきたというか。だからこそひとつ一つ、丁寧に一生懸命作らないと、ダメなんだなと。それと同時に人生っていうのもあっという間なんだろうなというのはね、思うんで」


——宮田さんはいかがですか?すごくマイペースな感じに見えるけど。


宮田「そうっすね(笑)」


——(笑)。


宮田「僕はあんまり時代とか考えてないですけどね」


——宮田さんは大学院が終わったら音楽専業になるんですか?


宮田「まぁ、給料もらってるっていう意味ではそうですかね(笑)」


渡辺「俺と一緒とは言わないけど、岳ちゃんも個としての創作は続けてほしいというか」


——漆をやってるんですよね。これまで学生として取られてた時間がどうなって行くのかなって。


宮田「20歳のころに思ってたほど、そんなにもう人生でいっぱいできないなと。なんで、今まではなんでもできると思ってたんですけど、もうあと一個か二個ぐらいしかできないなと思ってるんで。だから自分の気持ちいいことをやろうと思ってますけどね(笑)」


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