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text by Nao Machida
photo edit by Ryoko Kuwahara
photo by Shuya Nakano

『It’s Only The End of The World』Gaspard Ulliel Interview

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—早くから注目されていたんですね。


ギャスパー「若くしてデビューしただけに(※監督デビュー作『マイ・マザー』は19歳の時に発表)、映画監督としてどのように成長していくのか、その歩みを見届けることができるのは素晴らしいことだ。少しずつ成熟度を増していく、その過程を見られるわけだから。どんな監督でも若いころに撮った作品を観ると、その人のことがよくわかるものだよね。監督としてやりたいことがほとんど全部詰まっていて、不器用だけど前兆のようなものが感じられるんだ」


—実際に仕事をしてみて、どんな人でしたか?


ギャスパー「グザヴィエは彼が撮る映画とすごく似ている。何からも後ずさりするようなことは一切しない人だよ。妥協もしないし、非常に衝動的に、そして本能のままに動く人なんだ。だからこそ、彼の映画は僕らを感動させる。とても誠実で、自分そのものを投げ出している映画だよ」


—本作であなたが演じた主人公のルイは、ほとんどのシーンに出演しているのに非常にセリフが少ない役です。相手の言ったことに対して表情だけで反応して演じるのは難しいことだと思いますが、脚本を読んだ時はどう思われましたか?


ギャスパー「実はこの企画について最初に話された時から、まだ脚本もない段階で、『今回の君の役はすごくセリフが少ないよ』と言われていたんだ。『これは沈黙で演じる役柄で、相手の話に耳を傾けて、それに対してリアクションをする役なんだ』とね」


—監督からはどのようなリクエストがありましたか?


ギャスパー「現場では、グザヴィエから心理描写について事細かく説明されることはなかったんだ。心理的な部分は撮影前に話し合っておいたから、撮影中は顔の表情の作り方だとか、わりと表面的なことで指示を受けることが多かった。ルイの内面的な部分は比較的自由に作らせてくれたよ」


—役作りで注意したことはありますか?


ギャスパー「俳優の作業としては、他の登場人物のセリフに対して、表情なりでふさわしい反応をしなければならないわけだ。このルイという人物が家族とどのような経験を共有したのか、どのようなドラマを共有したのかということを、自分の中で最初から作り上げておくのが重要だった」



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