NeoL

開く
text by Junnosuke Amai
photo edit by Ryoko Kuwahara
photo by Kentaro Takahashi

TOY『Clear Shot』Interview

Processed with VSCO with a6 preset

―今回の制作にあたり、描いていたサウンドの方向性やヴィジョンとはどのようなものだったのでしょうか? また、曲作りにおいてもっとも重要なポイントを置いていたのはどんな点でしょうか?

TOY「作曲のプロセスは(これまでと)似ていると言えるよ。僕らは全員曲を書いて、アイデアを共有して、それからお互いの家でそれぞれの曲のデモを作るんだ。このアルバムでは初めてこれまでと違うレコーディング・プロセスをとったんだ。違うスタジオと、違うプロデューサーを使ったんだよ。それに僕らは前のアルバムよりも多重録音を減らした、少しクリーンなレコーディングをするというヴィジョンを持っていた。僕らはこのアルバムでは、ヴォーカルのハーモニーと曲自体により重きを置くことで、より映画的なサウンドにしたかったんだと思う」
The writing process was similar I would say. We all write songs and share ideas then demo tracks at each other’s houses. The recording process was different for the first time on this record. We used a different studio and a different producer. We also had a vision of recording it slightly cleaner than the last album, with less overdubs. I think we wanted a more cinematic sound for this record with more emphasis on vocal harmony and the songs.

―今回のアルバムは、現在のメンバー編成(※キーボード奏者のアレハンドロ・ディエスが脱退、代わりにザ・プロパー・オーナメンツのマックス・オスカーノルドが加入)になって初めて制作されたアルバムになります。これまでのレコーディングと比べてもっとも変わった点を挙げるとするなら、どんなところでしょうか?

TOY「前は全員ただ自分の楽器を演奏していたけれど、マックスが参加したことは僕らにより自由な、緩さのあるやり方を開拓させてくれたと思う。バンドの全員が、このアルバムの色々な部分で色々なシンセやキーボードを弾いているんだ。チャーリー(Dr)は「Fast Silver」でオルガンを弾いていて、ドム(G)もマックスも僕もそれぞれいろいろなパートを弾いているよ」
Before everyone would just play their own instruments but I think with Max joining it opened us up to being a bit freer and looser with how we do things. Everyone in the band at different points on the album plays different synths and keyboards. Charlie plays the organ on Fast Silver, Dom and me play various different parts as does Max.

―また、サウンド面に関して、これまでの作品と今回のニュー・アルバムとのもっとも大きな変更点を挙げるとするなら、それはどんなところでしょうか?

TOY「(前のアルバムからの)ごく自然な進歩だと思うよ。僕らはいつもその時起きていることを反映した音楽を作っているんだ。僕らはパーソナルなところから曲を書いていて、それは変わっていない。レコーディングの仕方や、アルバムを形作る助けになった僕らの人生における出来事、それとマックスの参加が大きな変化だったと言えるかな」
I think it is just a natural progression. We always make music that’s reflective of what is going on at that time. We write from a personal level and that hasn’t changed. I would say the way we recorded it and the events in our lives that helped shape it were the big difference as well Max joining.

―プロデューサーを務めたデヴィッド・レンチとは、今回のレコーディングにあたりどんなことを話されましたか? かれとのやり取りのなかで印象に残っていることがあれば教えてください。

TOY「彼はとてもいい耳と、細部にまで至る注意力を持っていて、僕らもすぐそれに気がついたよ。僕らは全員自分たちの頭の中で鳴っているサウンドについての細かいこだわりが強くて、彼とクリス・コーディ(※ヤー・ヤー・ヤーズ、ビーチハウスetc)はそれらを実現させるために素晴らしい仕事仲間だったよ」
He had a really great ear and a minute attention to detail which was immediately something we noticed. We are all quite particular and single minded about the sounds we have in our heads and him and Chris Coady were brilliant in working with is to achieve them.

1 2 3

RELATED

LATEST

Load more

TOPICS