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Ásgeir『Where Is My Mind?』Interview

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―次回作の制作にあたってインスピレーションを受けたものとか、話せる範囲で構わないのでもう少し教えてもらうことはできますか?

Ásgeir「まあ、ここ数年間、自分の中で気になってたこととか、ツアーの最中に観たバンドとか……あと、ここしばらくテーム・インパラにハマってて、かなり入れ込んでいたから、もしかして影響を受けているのかもしれないよ。あのサウンドで実験する感じとか……。あとは移動中にラジオで1回だけ耳にした曲がずっと気になっていて、そこからちょっとしたアイデアを思いついて、それが最終的に曲の形になったりもあるし。だから、インスピレーションって言ってもいろんなパターンがあって、必ずしも一つに限定されるわけではないんだ」

―同じくその7インチには、カップリングで“Trust”という曲が収録されていますが、あの曲はあなたの中でどういう位置づけの曲になるのでしょうか? 

Ásgeir「あの曲は(いま制作中の)アルバムには入ってないんだ……とはいえ、まだ正式には決めてないんだけどね(笑)。あの曲もそうだけど、もともと今度のアルバム用に書いたけどボツになった曲がいくつかあって……アルバムに入れないけど、とりあえず曲は完成させてあって。その後、今回の7インチに2曲入れようって話が出たときに、あの曲を使ってみようと思いついて。アルバム用に作ってたときにはあの曲に対してそこまで確信が持てなかったんだけど、今回の7インチ用に作り直したことがきっかけで、好きになって。一時期、本当にあの曲が気に入らない時期があってね(笑)。今はすごく気に入ってるけどね」

―なるほど。では、歌詞についてはどうですか? 前回の『イン・ザ・サイレンス』では作詞にお父様や友人の手助けを借りていましたが、次回作ではどんな形で書かれているのでしょうか? 

Ásgeir「前回のアルバムで翻訳を担当してくれたジョン・グラントは今回関わっていなくて……主にバンドでギターを担当してる兄が翻訳を担当してくれていて。あとは前回同様、父親が中心に作詞をしていて、自分も前回より歌詞作りに関わるようになってはいるけど……まあ、そんな感じかな。それに、前回何曲か作詞を担当してくれたユリウス(・ロバートソン。同郷の詩人&シンガー・ソングライター)も関わってるよ」

 

―『イン・ザ・サイレンス』の時と比べて歌詞に関わるようになったというのは、歌詞を書く技術が追いついたということなのか、それとも、自分の気持ちを書きたいと思うことが増えたのか、どちらなのでしょうか?

Ásgeir「たしかにそういう面もあるのかもしれないけど、そこまで深くは関わっていないというか……自分の役割的には歌詞の内容についてアイデアを出す程度のもので。自分がどんなに頑張ったところで、ユリウスや父親の書く歌詞の方が良いと思うし、信頼している。歌詞を作るには、ただ音に言葉をあてがうだけじゃなくて、詩人としてのセンスやスキルも必要になってくるし、自分はずっと音楽一辺倒で、若い頃にひたすら詩を書いたりとか、そういう経験がないから。もちろん、自分で書こうと思ったら書けるんだろうけど、彼らの書く詩にはとうてい及ばないと信じてるから。ただ、そうは言っても、やっぱり前回よりは作詞に関わるようになってはいるよ。前回はただ曲を渡して、歌詞については、自分が曲に対して抱いているちょっとしたニュアンスみたいなものは伝えたかもしれないけど、基本的には丸投げだったから。実際、今回はユリウスとも父親とも歌詞について何時間か話し合う場を設けたりしてるんだよ」

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