抗いようのない女優業の魅力
————モデルとしてキャリアを積む中で女優デビューを果たされたわけですが、ターニングポイントは何だったのですか?
コートニー「私がモデル事務所と契約したのは16歳の頃。当時はまだ学生だったこともあって、仕事とまだ真剣に向き合えていませんでした。そんな矢先に『マッドマックス』の話が舞い込んで、思いがけず演技に挑戦することになったんです。今も女優の仕事と並行してモデルとしてのオファーも頂くのですが、女優業ほどには情熱を注げていないかもしれません。それくらいこのお仕事に魅せられている自分がいます」
————具体的にはどんなところに?
コートニー「そうですね……たとえばモデルのお仕事でも『怒っている表情を見せて!』とディレクションされてそのような表情を見せることがよくあります。こういう部分が演技に通底していると言えなくもないのですが、でも何か根本的に違う気がします。演技とはもっと自分の内側にあるもの包み隠さずさらけ出すもの。ですから演技をしている間は、身体が痩せていようが太っていようが、醜く見えようが、そういうことは重要ではなく、いかに臆することなく全てをさらけ出せるかが求められます。こういった点に一度体験すると逃れられない、抗いようのない魅力を感じてしまったんです」
————日々の生活の中で、何か大切にしていること、考え方などはありますか?
コートニー「いつも心に留めているのは『自分らしくあれ』という言葉ですね。この世に自分の代わりなどいないから、後悔するようなことはしたくない。でもそれ以外の部分では、むしろ流れに身をまかせることの方が多いかもしれません。ライフスタイルで大事にしているのは……うーん、リラックスすることかな。目の前に流れてくる物事に過剰に反応することなく、未来や過去にもこだわりすぎない。そうやって今を精一杯に生きるのがベストだと思っています」
————これから女優としてのさらなる冒険が待っていると思います。コートニーさんが目指したいもの、理想とするものを教えてください。
コートニー「そうですね、自分を型にはめたくないという気持ちは常にあります。インディーズ映画にも出てみたいし、日本やフランスをはじめ、外国映画にも出演してみたい。もちろんそのためには言葉をまず覚えなきゃというのは大前提にあるのですが。自分の限界や可能性を狭めることなく、やっぱりいつもオープンな私であり続けたい。それがいちばんの願いですね」
photo Hiroki Wada(TRON)
text Atsunobu Ushizu
Edit Ryoko Kuwahara
『キング・オブ・エジプト』
9月9日(金)TOHOシネマズスカラ座ほか全国超拡大公開
©2016 Summit Entertainment,LLC.All Rights Reserved.
監督: アレックス・プロヤス『アイ、ロボット』
出演:ブレントン・スウェイツ『マレフィセント』、
ニコライ・コスター=ワルドー「ゲーム・オブ・ストーンズ」シリーズ、
コートニー・イートン『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、
エロディ・ユン『G.I.ジョー バック2リベンジ』、
チャドウィック・ボーズマン『ブラックパンサー』、
ジェラルド・バトラー『300 <スリーハンドレッド>』、
ジェフリー・ラッシュ『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ
配給:ギャガ
©Photo Courtesy of Lionsgate.