映画初出演を通じて学んだ、演じることの魅力
————織田さんにとって俳優というお仕事の魅力って何でしょう。ここが私の心を掴んで離さないという点をひとつ挙げるとすれば?
織田「普段の自分にはできないことを、他人の人生を借りて表現できるっていうのは俳優ならではの特権ですよね。それこそ私が人生の理想とする人間像は“強い人”なんですが、いつの日かチャンスがあれば『チャーリーズ・エンジェル』とか『キル・ビル』みたいな、強い女性の出てくるアクションにも挑戦したいですね」
————今の“アクション”という単語の発音、すごくナチュラルで素敵でしたが、もしかして海外生活の経験がおありですか?
織田「いえ、ないです。でも中学校と高校の時、それぞれ1か月くらい短期留学したことはあって、高校の卒業後も、アメリカの大学の日本校で真面目に英語を勉強していました」
————日本にとどまらず、機会があれば海外にも視野を広げたいという思いがあったりしますか?
織田「それはもう素敵なことですよね……私、もともと英語が好きなんです。ただ純粋に、英語をしゃべれたらいいなって。大好きな映画も字幕付きだと文字に集中しすぎて、せっかくの絵作りが見えなくなっちゃう。そこを語学の上達でカバーしたいなという思いがあります。あと、世界中の人たちと直接コミュニケーションできれば、という気持ちもすごくありますね」
————『秘密 THE TOP SECRET』の織田さんを観ていると、本当に日本にとどまらない才能になるんじゃないかとドキドキさせられました。この映画を通じてご自身、今後の俳優としての活動につながる何かがつかめましたか?
織田「そうですね・・・私はこれまですごく人見知りで、自分の内面を進んで表に出すタイプではなかったんです。けれど、この絹子の役作りや、演じるという行為そのものを通じて、自分から率先してアイディアを発信する大切さを学んだというか。もうちょっとこうしたいなとか、こうできればいいなとか、具体的に考えるようになりましたね。それはすごく大きな一歩だと思います」
————なるほど。
織田「『秘密 THE TOP SECRET』の現場を経験したことで、自信ができた……いや違うな、自信をいただけた。正直、そんな気がします。この経験をこれからのステップに活かせていければ嬉しいですね」
撮影 倭田宏樹/photo Hiroki Wada(TRON)
取材・文 牛津厚信/interview & text Atsunobu Ushizu
編集 桑原亮子/edit Ryoko Kuwahara
『秘密 THE TOP SECRET』
8月6日(土)全国ロードショー
生田斗真 岡田将生
吉川晃司 松坂桃李 織田梨沙
栗山千明 リリー・フランキー/椎名桔平 大森南朋
原作:清水玲子「秘密 THE TOP SECRET」(白泉社刊・メロディ連載)
脚本:高橋泉 大友啓史/LEE SORK JUN KIM SUN MEE
監督:大友啓史