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しまなみ海道の玄関口で産声をあげた“家族 はずむ 音楽会”を巡る旅へ

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瀬戸内にとって、今年は特別な年である。トリエンナーレの「瀬戸内国際芸術祭」が春・夏・秋の3シーズンにわたって開催され、国内外から多くのアートファンが瀬戸内の島々を訪れている。そんな3年に1度の芸術祭のラストウィークにあたる11月3日(日)に、瀬戸内の今治で興味深い音楽フェスが立ち上がるとの噂を耳にした。“家族”をテーマにしたそのフェスの名は「ハズミズム」。出演者のラインナップをみると、今年の4月に第一子を出産した二階堂和美がASA-CHANGと初共演をはたすほか、自身も積極的に子育てに参加する曽我部恵一や、4人の子をもつ女性シンガー・ソングライターの中ムラサトコなど、豪華なポップマエストロたちが顔を揃えている。さらに、京都を代表する人気書店「ガケ書房」や、同じく京都市の雑貨&ブックセレクトショップ「コトバヨネット」が特別出店&トークセッションを行うなど、京都カルチャー好きの文化系女子にとっても見逃せないイベントである。ハズミズムの主催者の一人である実行委員の橋本和良に話を訊いた。

 

ー 「家族で参加できる音楽会」とのことですが、なぜそのようなコンセプトにされたのでしょうか?
橋本「今年のGWに一人で京都をブラブラする機会に恵まれまして。その際、昨年友人になった左京区一乗寺にある『alpaca』の女性店主・馬場洋子さんの元を訪ねて近況報告を交わしたら、『いつか京都で子連れでも楽しめる音楽イベントを催したい』という野望を聞きまして。ちょうどその晩、愛媛県今治市に移動して、多くのアーティストの地方公演をオーガナイズしている豊島吾一さんの家を訪ねる予定だったので、『相談に乗ってもらえるように繋いでおきますよ』なんて軽いノリで約束を交わしたら、あれよあれよと話が進み、その1週間後には今治でフェスを興すことになりまして(笑)。まぁ、お互い未就学児の子を持つ親だったりもしたので、必然的に“家族”をテーマに据えたイベントになりました」

 

ー なるほど。皆さんお住まいがバラバラのようですが、どのように企画を進めてこられたのでしょうか?
橋本「私が千葉に住んでいて、馬場さんが京都、代表の豊島さんが開催地の今治、それと途中から加わった永井さんが東京在住と、全員住んでいる場所がバラバラなので、これまで一度も顔を合わせたことはありません。ですが今の時代、Skypeという大変便利なツールがあるので、平日の深夜にSkypeを通じてミーティングを開き、一歩ずつ地道に進めてきました」

 

ー アーティストのラインナップが実に個性的ですが、どのようなコンセプトで選ばれたのでしょうか?
橋本「まず第一に、自分たちの理想を重視して立ち上げたD.I.Yフェスなので、自分たちが純粋に観たいと思うアーティストにお声がけさせていただきました。それと、“家族 はずむ 音楽会”というキャッチコピーを掲げているので、一人の世界に籠もるというよりは、会場全体が温かい気持ちに包まれるような、そんな音楽を奏でてくれるアーティストにこだわりました。おかげさまで最高の6組にご出演いただけることになり、本当に嬉しく思っております」

 

ー サイトを拝見させていただいたところ、ミュージシャンよりもある意味目立つ形でワークショップやエキシビションが紹介されていますが、何か意図がおありなのでしょうか?
橋本「いえいえ、特に意図はありません。旧知のWEBデザイナーにすべてお任せしたら、あのようなインパクトのあるビジュアルになりました(笑)。ただ、今回ワークショップでご参加いただくkodomoさんや山ぐるみさんは、関東・関西の親子向けイベントでその名を轟かせている作家さんたちなので、お子様連れの方は絶対に楽しでいただけると自負しております。それと、京都から出張販売にきてくださるガケ書房とコトバヨネットの確かな目利きでセレクトされた本や雑貨にも、大いに期待してください!」

 

ー イベント以外にも、今治へ訪れる方たちにおすすめしたい情報などございましたら、教えてください。
橋本「アクティブ派の方には、四国と本州を結ぶ「しまなみ海道のサイクリング」などはいかがでしょうか。JR今治駅には、オシャレな自転車乗り御用達の「ジャイアント」の正規店が併設されており、自転車からヘルメットまで、一式レンタルすることが可能です。ロッカーやシャワールームも完備されているので、旅行者にはまさにうってつけです! 本州の尾道までは全長70kmもあるのでさすがに遠いので、最寄りの大島までの半日コースをおすすめします。大島には素敵な佇まいのカフェ「食堂みつばち」があるので、そちらで一息ついてから∪ターンしてくると、ちょうどいい運動になるかと思います。しまなみ海道から臨む芸予諸島の風景は日本有数の絶景地ですので、自転車で心地よく風をきりながら最高の絶景に心癒やされてください」

 

ー アクティビティ以外にもおすすめスポットはございますか?
橋本「アクティビティはちょっと…という文化系の方には、プチお遍路体験などはいかがでしょうか。今治市内には、四国八十八ヶ所の霊場がなんと6ヶ所もあるんです。にわかなブームをみせる仏像ガールの上をいく“お遍路ガール”のデビュー地として、今治市をおすすめします! ほかにも今治には、鈍川温泉や湯ノ浦温泉などの温泉地があったり、某メディアの特集で西日本1位と9位に選ばれたかき氷の名店があったり、日本3大焼鳥の聖地だけあって、街を歩けば至るところに焼鳥屋があったりと、グルメや癒やしスポットもたくさんあります。旅の思い出には、佐藤可士和さんプロデュースでおなじみの今治タオルがおすすめです。イチオシはタオル地のストール。最高に肌心地が良いので、ご家族やご友人へのお土産に喜ばれること請け合いです」

 

ー イベントよりもブ厚い情報、ありがとうございました(笑)。とにかく11月頭の3連休は、瀬戸内の今治が“熱い”ということですよね?
橋本「マチガイナイです(笑)」

 

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(出演アーティスト)
曽我部恵一(左) / 二階堂和美(下)

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