7月11日(月)、中目黒のギャラリーVOILLDでは、アイルランド出身のアーティスト、Lucas Dillonとイギリス出身のアーティスト・グラフィックデザイナーのRussell Mauriceによる、一晩限りのエキシビジョン「Zine Launch: Walking Through ‘Astro-Zepp’」を開催する。
ルーカスとラッセルは、東京と日本のカルチャーから受けた刺激をテーマにし、新作の限定ジンを共同制作。両作家ともコミック・アブストラクション・ムーブメント(漫画における抽象表現主義)の中で活動をしており、Horfee やKen Sortais、Daniel Sparkes、東京では水野健一郎とともに活動している。
コミック・アブストラクションはディズニーやFleischer Studioの20世紀のコミックをベースにしながらも、多くの場合非現実的かつサイケデリックに歪んだ要素と混在させられる。本展示の両作家はこのムーブメントの最前線に位置しており、崇高かつ馬鹿げており、力強いコミックデザインを思慮深く時には悲観的に見事に組み合わせている。
ルーカスの近作「found objects」は抽象的な木炭画と彫刻がベースとなっており、型でつくられた三次元コラージュと言える。
一方ラッセルは彫刻を作るために使用される大型な切り抜き絵画を制作しており、ルーカスと同様にコラージュ的な要素を含みながら、二次元絵画を三次元の世界に引き込んでいる。両作家ともロンドンのSomerset Houseで開催された「Venturing Beyond」展にも参加した。
今回のプロジェクトでルーカスとラッセルは、日本のカルチャーの要素でもあるアニメや漫画を軸に、独自のパブリケーションを作るという手法を用いて作品を制作している。新作ジン「Astro-Zepp」は、鑑賞者が実際に作品の中を歩けるような巨大なフォーマットで制作される。また、本作品をA4のフォーマットに落とし込んだ通常盤のジンも販売。限られた数ではあるが、当日会場にてピンズやステッカーなどのグッズも販売予定。
<開催概要>
タイトル:Zine Launch: Walking Through ‘Astro-Zepp’ by Lucas Dillon and Russell Maurice
日時:2016年7月11日(月) 18:00〜22:00 ※1日限り
会場:VOILLD 東京都目黒区青葉台3-18-10 カーサ青葉台B1F Tel:03-6416-3972
入場料:無料
URL:http://www.voilld.com
来日中の作家が在廊致します。是非お越しくださいませ。
<アーティストプロフィール>
Lucas Dillon|ルーカス・ディロン
アイルランド出身のアーティスト。現在はロンドンを拠点に活動を行う。
ドローイング、ペインティング、立体など様々な手法で作品を制作している。
http://lucas-dillon.com
Russell Maurice|ラッセル・モーリス
ロンドン出身。アーティスト・グラフィックデザイナー。
彼の別名でもある自身のアパレルブランド「Gasius」を手がけながら、様々なファッションブランドにも作品を提供。
ロンドン、パリ、L.Aなどでも展示を開催するなど、精力的に活動を行う。
http://www.russellmaurice.com