アンスティチュ・フランセ東京で定期的に開催している上映会、WEEKEND CINEMA Vol.8の開催が決定した。今回は、フランス女優対決 ~ドヌーヴ VS ユペール~と題して、フランソワ・トリュフォー監督の「暗くなるまでこの恋を」と、クロード・シャブロル監督の「甘い罠」の二作品を上映。作家たちに愛され国際的に活躍する稀代の女優、カトリーヌ・ドヌーヴと、イザベル・ユペール。数々の名作に出演し、その美しい魅力で人々を翻弄してきた2人の悪女/美女に注目した上映会だ。
Beauties presents
WEEKEND CINEMA Vol.8
「フランス女優対決 ~ドヌーヴ VS ユペール~巨匠たちが愛したふたりの女優」
上映日:6月4日(土)、5日(日)
会場:アンスティチュ・フランセ東京“エスパス・イマージュ”(飯田橋)
料金:一律800円
上映作品:
「暗くなるまでこの恋を」
1969 年/ 123 分 カラー/デジタル
監督:フランソワ・トリュフォー
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ ジャン=ポール・ベルモンド
(c)1969 Les films du Carrosse / Les Productions Artistes Associés / Produzione Associate Delphi’s
原作は、ウィリアム・アイリッシュ(コーネル・ウールリッチ)の『暗闇のワルツ』。仏領レユニヨン島で煙草工場を営むルイは、写真で見合いをしただけの婚約者の到着を待つ。そこにやってきたのは写真とは別人の美女。訝りながらも彼女の美しさに骨抜きにされるルイだが、女は彼の全財産を持って行方をくらましてしまう。こうしてふたりの愛の駆け引きと逃避行が始まる。『勝手にしやがれ』で一躍スターとなったジャン=ポール・ベルモンドが、カトリーヌ・ドヌーヴ演じる謎の美女に翻弄され堕ちていく。イブ・サンローランの華麗な衣装を身にまとうドヌーヴの圧倒的な美しさにひたすら見惚れてしまう。トリュフォーのヒッチコックへの敬愛の念が随所に感じられる、本格的ラブロマンス・ミステリー。
「甘い罠」
2000年/99分 カラー/デジタル
監督:クロード・シャブロル
出演:イザベル・ユペール アナ・ムグラリス
© Jérémie Nassif
ブルジョワ家庭の緩慢な崩壊を描いたシャブロル流サスペンス。原作は、米作家シャーロット・アームストロングの『見えない蜘蛛の巣』。裕福な家庭に育ったミカは、親友リズベットが事故で死去した後、彼女の夫でピアニストのアンドレと再婚。前妻の息子と3人、郊外の屋敷で穏やかに暮らしていた。そんななか、野心的な娘ジャンヌの闖入によって、ミカの心の闇が次第に明らかになる。シャブロル監督の数々の作品に主演したイザベル・ユペールが、愛情に飢え、歪なコンプレックスを抱える美しき中年女性ミカを見事に演じる。彼女の企てる犯罪とその闇が次第に明らかになるなか、美しく奏でられるリストの「葬送」 がドラマのスリリングさをさらに助長させる。
【トークイベント】
6月4日(土)18:00~『暗くなるまでこの恋を』上映終了後(20:05 頃~)
内容: 廣瀬純さん(映画批評家)トーク《『暗くなるまでこの恋を』と女優カトリーヌ・ドヌーヴ》(40 分程度)
公式HP:http://mermaidfilms.co.jp/beauties/vol08/
配給:マーメイドフィルム