──マーヤさんとハインズ、共に音楽を純粋に楽しんでいる様子がステージから伝わってくるので、きっと素晴らしい友人になると思いますよ。ちなみに、それぞれどういう瞬間に音楽の楽しさを感じますか?
マーヤ「観客との一体感を味わった時ですね。最初は固い空気なんですけど、それをどうやったら楽しんでもらえるのか? 考えながら演奏していくんです。例えば(対談前に観た)ハインズのライヴのように、観客としゃべったり、カッコいいアクションをしたり、曲を聴いてもらいながら、最後にいい感じになっていく。それがまぁ楽しい。たまに(一体感が生まれず)失敗することもあるけど、それはそれで面白いんですけどね」
アンバー・グリムベルゲン(以下アンバー)「私たちも同感! オーディエンスとの一体感が生まれた時に、音楽って楽しいというか。やっててよかったって感じるの」
カルロッタ「オーディエンスの雰囲気って、どの会場も同じってことはない。だから一体感を生み出すのって本当に難しいんだけど、果敢にチャレンジするのが好きだわ」
アデ「ロックって本来、自由な音楽だと思う。また、自由さが本物のロックや音楽を生み出すんじゃないかな。だから、ステージでいいパフォーマンスをして一体感を作りだすことも大切なんだけど、私はそれ以上に自由であることを大切にしたいし。それを楽しみたい。すると、自然に私たちらしさが生まれる気がするから」
アナ「私にとって音楽は楽しむためのものじゃなくて、闘いだと思っているの。なかには、完璧に何でもこなせるスーパーマンのような存在のミュージシャンがいるけど、私たちはその対極。だから、いつも完璧な音楽を目指して闘っている。だって今日のライヴも機材のトラブルで開演が遅れてしまったり、何かが必ず起こるんだもん。でも、そういう瞬間は落ち込んだりせずに『ロックやろうよ!』と全員で声をあげるの。つまり闘いましょう!って意味ね。きっとさまざまな試練を乗り越えた先に、音楽の持つ本当の自由さや楽しさが見えてくるのかなって」
マーヤ「芯がある! 僕は20年以上音楽活動をやっているけど、当初はそんな気持ちなかったですよ。自由じゃなかったというか。どうやって(音楽を)やっていけばいいかわからなくて、ただカッコつけていただけ」
アナ「強い気持ちがないと、私たちバンドを続けていけないのよ。他のバンドと違い、どうやって楽器を弾けばいいのかわからない状況のなかで、いきなりメディアなどで注目された訳だから。戸惑いはあったけど、これは走り続けていくしかない!という気持ちなの」
カルロッタ「もうやるしかない!という覚悟しか、このバンドには特長がないからね。他のバンドとはちょっと違うの」