―フランス国内のヒップホップはどうですか?
ナオミ「たしかにフランスにもヒップホップ・グループはあるんだけど、何て言うか……」
リサ「(小声で)全部SHITだから(笑)」
ナオミ「でも、2つだけ好きなグループがあって、一つはオキシモ・プッチーノで、すごく有名で本当に好き。あとはオーレルサンね」
―日本ではホーカス・ポーカスとか人気だったりしますね。
ナオミ「あー、そうそう! いいよね! 熱心に聴いてるわけじゃないけど、すごくいいよね」
―フランスはそもそもヒップホップが盛んな国なわけですけど、とりわけ 2000 年代の半ば以降のフランス/パリでは、ラップやヒップホップがカウンター・カルチャー的な大きな盛り上がりを見せたと思うんですね。そうした動きを近いところで見ていた部分もあったのかな、と。
リサ「ちょうどその時期、移民の人たちが多く入ってきたから、ヒップホップが盛り上がったんじゃないかってこと? というよりも、フランスがどんどんコスモポリタン化してるからじゃないかな。いろんな人種の人たちが出入りするようになったり、それにフランス人ってもともと海外に旅行するのが好きだから、それもあるんじゃないかな。フランス国外に旅するフランス人が前よりも増えて、そうした人たちが行く先々で新しい音楽を見つけて、それをパリに持ち帰ったっていう。今のフランスは人種のるつぼみたいなものだから、いろんな音楽が飛び交ってて、今までフランスになかったような音楽もどんどん親しまれるようになってて、そこからまた広がっていってるっていう」