王舟のニューアルバム『PICTURE』が素晴らしい。多彩なゲストミュージシャンと交歓するように制作した前作『Wang』から一転して、今作は王舟がたったひとりで作り上げた。宅録ですべての音とつぶさに戯れ、ミックスまでも自ら手がけたことで、不完全な美しさと揺らぎの魅惑に満ちた王舟の特異なポップミュージック像を全11曲にわたって構築している。不朽の名盤として長く愛されると思う。
——アルバムの内容もそうですけど、ジャケットも素晴らしいですね。
王舟「ありがとうございます」
——この油絵を描いたのは韓国のアーティストなんですよね?
王舟「そうです。オム・ユジョンさんという画家で。仲原(レーベルの担当スタッフ)が韓国に行ったときにオムさんのZINEをたまたま買って見せてくれたんです」
——『PICTURE』のために描き下ろした作品ではないんですよね?
王舟「描き下ろしではないです」
——この油絵を観たときに王舟さんは『PICTURE』の作品性とリンクする部分を感じたんですか?
王舟「リンクすると思ったというよりは、この絵をジャケットにすることで作品自体が開けて広がる感じになるかなと思ったんですよね」
——作品に奥行きが生まれると思ったと。
王舟「そうですね」