NeoL

開く

『ピンクとグレー』菅田将暉インタビュー

suda_1

「裕翔は、間違って人間に生まれた天使」

———今回の撮影を通じて、演じる上での新たな発見などはありましたか?

菅田「これは主演の(中島)裕翔と絡んで初めて気づいたことなんですが、エンジンのかかり方が二人とも違うんです。僕はカメラが回って本番一発目に照準を合わせていくタイプ。対する裕翔は、回数を重ねることで、どんどんクオリティが上がっていく。だから行定監督はOKの出しどころがすごく難しいっておしゃっていました。でもだからと言って僕が裕翔に合わせるのも彼に対して失礼にあたると思ったので、僕はいつもどおり、素直に一発目に全力を出す。ダメならもう一回全力でいく、という風に努めました」

———いまお話にも登場した中島裕翔さんですが、本作は彼にとっての初主演でもあります。その座長ぶりは菅田さんにはどのように映りました?

菅田「彼を嫌う人は、たぶん世界に一人もいないと思います。僕は個人的に、中島裕翔とマイケル・ジャクソンは間違って人間に生まれてしまった“天使”だと思っているので(笑)」

———素敵な言葉をいただきました(笑)。具体的にはどういうところが天使?

菅田「邪気がないんです。もともと備わってないのか神様が入れ忘れたのか分からないんですけど。人当たりの良さがズバ抜けているというか。ジャニーズでの仕事ぶりを見ているとすごく発信することに長けているように見えるし、その感覚もしっかり持ち合わせているんです。映画の中でPVのようなものを撮るシーンではパッと、キラキラした表情でキメてくるのでさすがだなと思いました。

でもその反面、この映画はみんなが裕翔の演じるキャラクターをいじめる作品でもあるので、実際には彼は“受け”側なんですよね。そういう意味で、彼には相手の発言や態度に対して素直に応じて返せる能力が備わっていて、僕はそのコミュニケーション能力に驚かされました。研ぎ澄まされた“品”のようなものが備わってる。そんなイメージですね。もう、べた褒めです」

———いちばん身近なところで見ていて、中島さんの初主演の気負いみたいなものは感じました?

菅田「それは悩んでいましたね。やはりプレッシャーがあるでしょうし、映画という未知の領域に飛び込むわけなので、不安な部分もあったと思います。でもそんな時に一人で抱え込まず、たくさんこちらに聞いてきてくれたのが嬉しかった。それに対して『こういうことなんじゃない』と自分なりに答える中で、気がつくと仲良くなって、知らないうちに肩組んでる、という。そんな人です(笑)」

 

1 2 3 4

RELATED

LATEST

Load more

TOPICS