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ウィスット・ポンニミット × Salyu「REFRESH! Mamuang」インタビュー

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Salyu「タイという街も穏やかな営みが流れてると思った。ポッドさんというタムくんのお友だちのアーティストにいろんな場所に連れて行ってもらって。ポッドさんもタムくんのようにすごくカジュアルに接してくれるんだけど、ポッドさんと街を歩いてると大騒ぎになるんだよね。それくらいのスーパースターで」

タム「そうそう。超有名人(笑)。ポッドさんは、僕と郁子ちゃんが日本でリリースしたアルバム(タム&原田郁子名義の『Baan』)でも1曲参加してもらってるし、『Big Mountain Music Festival』のときも僕と郁子ちゃんとボッドさんの3人でライブしてたんだよ」

Salyu「タムくんの印象が強かったから気づかなかった!(笑)。失礼しました。ポッドさんと小山田さんとバッファロー・ドーターの(大野)由美子さんの4人で足裏マッサージを受けたりして(笑)。気さくで素敵な人ですね。あと、文化の違いを強く感じたのは、僧侶が街中をよく歩いてるのを見たんだけど、みんな絶対にしゃべりかけないよね。そういうルールがあるんだよね?」

タム「ルールがあるわけじゃないんだけど、みんな話しかけないのが自然」

Salyu「空気が厳粛な感じになるんだよね」

タム「タイにいると意識しないけど、確かにそうだね。だって話しかけたら変じゃん。特に女の人は(僧侶を)避けるかも。たとえばセクシーな格好をしてる女の子の姿をお坊さんに見せたら修行の邪魔になるじゃん。だから自然と気を遣う感じ」

Salyu「そういうふうに誰もがあたりまえのようにモラルを持っていることに驚いた。その一方で、イベントに出演して音楽を楽しんでくれる若者がいることを感じたり、ポッドさんにオシャレなカフェに連れて行ってもらったりして、モダンな文化も築かれているんだなって思いましたね」

タム「タイはオシャレな人はオシャレだけど、文化に興味のない人もめっちゃ多くて、その幅が激しい。日本みたいにみんなが普通に文化に接してる社会ではない。だって、僕がマンガを描いてたら、うちのお母さんは『これは何を描いてるの? これは口なの?』って感じだよ(笑)」

Salyu「あははははは」

タム「でも、シュールなマンガをわかってくれる人もいて、その差がすごく激しい。まだまだ文化が発展してない国だよ。僕が郁子ちゃんと知り合ったら、Salyuちゃんとも繋がるとかそういういいコミュニティも少ないしね。音楽とファッションが繋がったりすることもあまりない。日本は繋がるもんね」

Salyu「個人で活動している感じが強いんだ」

タム「そうそう」

——タムくんは自分の活動を通してタイの文化をもっとよくしたいという思いを持ってるんですか?

タム「僕はそんな神様じゃないし、みんなをコントロールはできないよ。ただ自分の仕事をやって、それに興味を持ってくれる人がいたら、自然と文化になるのかなって感じ。僕はタイという国に生まれたおもしろい花って感じだから。でも、これをきれいと思ってくれる人がいるなら、もっと成長します。タイでもたまたまいい感じになってるよ」

——たまたまという感覚なんだ?

タイ「たまたま。だって、僕はずっと日本のマンガを読んでたから、日本のエネルギーが自分の中にいっぱい入ってるからね」

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