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藤代冥砂「新月譚 ヒーリング放浪記」#23 ホ・オポノポノ

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まずは、4つの言葉を試してほしい。自分のインナーチャイルドへ。大切な人へ。大切な場所へ。

そういった個人的なことへのクリーニングを続けていくうちに、もしかしたら対象が、社会問題や、戦争、飢餓、虐待、不条理な出来事へと、向いていくかもしれない。それらは記憶の投影だとし、それらの記憶を消すためにホ・オポノポノをしているのに、それらを強く意識してしまうことの矛盾を感じるかもしれない。

ホ・オポノポノ的には、記憶というのは強固だから、ひたすら唱え続けることで消していくしかないとする。だが、それらの問題が現実の世界からすぐに消えないという事実がある以上、それらとどう取り組んでいけばいいのだろう?そういう悩みを持つ人がいるかもしれない。記憶を消すことだけで、果たして現実の痛みを受けている人々の存在は消えるのだろうか?

できることは、そういった巨大な負との関係を切っていくこと。それを波及させていくこと。個々の痛みを断つことを広めること。その総体が全体としての痛みからの解放へと繋がる。おそらく全てのヒーラーや、その数多のメソッドが目指しているのはそこだと思う。

マイケル・ジャクソンがかつて、そして今でも願っているように、「ヒール・ザ・ワールド」と。

ちょっと話が膨らんでしまったが、ヒーリングというのは、結局個人の枠に留まらず、世界全体へと繋がっていくことになるだろう。世界が癒されていないのに、個人だけが癒されるということはないと私は思うからだ。

まずは次の休憩時間にでもゆっくりと丁寧に心に浮かべてみてほしい。うまく言えない言葉に、今必要とされている何かがあるはずだ。

 

「ごめんなさい」

「ゆるしてください」

「ありがとう」

「許してください」

 
(つづく)
※『藤代冥砂「新月譚 ヒーリング放浪記」』は、新月の日に更新されます。
「#24」は2015年12月11日(木)アップ予定。

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