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FPM 『Moments [Best 45 fabulous tracks by FPM]』× バニラビーンズ「女はそれを我慢しない」インタビュー 

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——こういったアーティストとファンにプレッシャーをかけるような展開に対して、SNS上では大きな批判が起こりました。これまで「ビンタ会」や「完全ガードハグ会」のようなエンターテイメントで魅せてきたバニビが、こういったアイドル・ビジネスとしては、非常にベタで露骨な動きをするのは意外だったし、正直なところ、残念に思う部分もあって。

レナ「私たちは必死感の無いアイドルだったし、そのアプローチを心地よく思ってくれてるファンの人達も多くて。だから、『バニビだけには、こういう売り方をして欲しくなかった』って声は大きかったし、その気持ちも本当に分かります。しかも、そういった声は私たちには届いてるんですけど、スタッフにはあまり届いてないんですよね」

リサ「twitterでリプライは私たちに届くから、直接個人に来るんですよね。表に出て表現するのは私達なんでしょうがないと思うんですけど……」

——でも、メンタル病みますよね。自分達が決定した事では無い訳だし。

田中「僕はニュースの表面しか見てなかったら、ゲーム的に楽しくこの企画をやってるのかなと思ったんですけど、そんな話だったとは……。でも、到達目標のラインが出てるっていう事は、まだ良かったのかなって。勝手に暗黙の設定を決められて、ダメだったら解雇みたいな事が水面下で進んでたら、表現者側はなにも出来ないけど、設定が表に出てるだけ、前向きな宣告だったんじゃないかなと。深刻になってもしょうがないから、これもチャンスだと思って、バニビだけじゃなくて、事務所やレーベル、メディアやファンを巻き込んで楽しむしか無いんじゃない? 例えば、みんなで今回の件をSNSでバズらせたり」

レナ「だから、スタッフにも危機感を持って欲しいんですよ」

リサ「私達だけじゃどうしようも出来ない事が沢山あるから、みなさんの協力が必要なんですよね」

レナ「今までは音楽やライヴが届けばいいって思ってたけど、今回は直接生電話が出来たり、カードゲームやったりっていう特典を付けて、地道に『リサとレナを売る』って動きをやってますね。身を削って、寿命を削ってやってます。正直、そういうアプローチでCDを売っていいのかっていう葛藤もあります」

リサ「本当は一枚一枚、しっかりと売りたいから」

レナ「だけど、売れなきゃ解散っていうセンセーショナルな部分だけじゃなくて、トリプルA面で楽曲的にスゴく内容がいいシングルになってるんで、その部分も届けばいいなって」

——今作はディスコにポップ、クリスマス・ソングと、幅広いアプローチのシングルになっていますね。

レナ「“女はそれを我慢しない”は松井寛さんに編曲して頂いた、王道の攻めたディスコ・ソングになっています。“ビーニアス”はいつもバニビを手がけてくださってる大隅知宇さんの作品で、バニビらしい曲なんだけど、内容的には『大きな壁を超えるぞ!』っていう、たくましい内容で、今回のチャレンジにふさわしい曲になってるんじゃないかなって。“lonesome X”は『戦う気なんかない』っていう、平和なクリスマス・ソングです」

リサ「どれも推したい曲だし、どの曲も色の違う曲だから、一度で三度美味しいんです。聴いてくれた方も、人に勧めたくなるぐらい、大事に思ってもらえるような一枚になってると思います」

——田中さんは『Moments [Best 45 fabulous tracks by FPM]』をリリースされましたが。

田中「ベスト盤は、自分のキャリアを一枚に纏めて総決算するっていう、ある意味では、お葬式のような部分があって。でも今回に関しては、自分の仕事を纏めたことで、これからやりたいことが明確になった部分が強いんですよね。20年間、流行と連携したり、世の中とリンクしたり外れたりしながら色んな作品を作ってきたからこそ、『自分はやりたいことをやればいい』のかなって、改めて気づいて。だからすぐにスタジオに入りたくなったし、やりたいことがアホみたいに生まれてるんですよね。ベストを出したことで、ここからまた次のステップの、新生FPMを形作りたいなって、スゴく思ってます」

——そこではバニビとFPMのコラボもありそうですか?

レナ「やりたい!」

リサ「是非お願いします!」

田中「勿論そういう方向性もありだと思うし、やってみたいんだけど、一方で、バニビにはもっともっと若いアーティストと、コラボしたりして欲しいとも思って。僕らみたいな渋谷系の本流世代と、渋谷系をオマージュするバニビ世代が一緒に演るのはちょっと分かりやす過ぎるから、もっと若い渋谷系を全く知らない世代と、新しい渋谷系を作って貰うのも面白いと思うんですよ。だって僕はもう49歳ですからね」

レナ「昭和41年ですか。お父さんとひとつしか変わらない」

田中「……まさか完全に娘の世代だったとは(笑)」

FPMVB

FPMとバニラビーンズのサイン入りチェキを3名様にプレゼントします。空メールを送信するとプレゼントに応募できます。(←クリック)ご応募お待ちしております。
後日当選された方にはいただいたメールアドレス宛にNeoL編集部よりご連絡させていただきます。

撮影 中野修也/photo  Shuya Nakano

文 高木”JET”晋一郎/text  Shinichiro”JET”Takagi

編集 桑原亮子/edit  Ryoko Kuwahara

撮影協力 montoak  東京都渋谷区神宮前6-1-9  tel 03-5468-5928  http://www.montoak.com

FPM

FPM 「Moments [Best 45 fabulous tracks by FPM]」

発売中 (avex)

http://www.amazon.co.jp/Moments-Best-fabulous-tracks-FPM/dp/B012DNP7LI

http://www.hmv.co.jp/artist_FPM-Fantastic-Plastic-Machine_000000000096263/item_Moments-Best-45-fabulous-tracks-by-FPM-3CD_6543449

http://tower.jp/item/3958928/Moments-%5bモーメンツ%5d-Best-45-fabulous-tracks-by-FPM

VB

バニラビーンズ

「女はそれを我慢しない / ビーニアス / lonesome X」

11月18日発売 (avex)

http://www.amazon.co.jp/女はそれを我慢しない-ビーニアス-lonesome-CD-DVD/dp/B015QPR7C2/ref=sr_1_1?s=music&ie=UTF8&qid=1446092132&sr=1-1

http://www.hmv.co.jp/artist_バニラビーンズ_000000000373330/item_タイトル未定-DVD-【初回限定盤】_6644408 http://tower.jp/item/4057331/女はそれを我慢しない-ビーニアス-lonesome-X-%5bCD+DVD%5d<初回生産限定盤>

FPM

DJ / プロデューサー

FPM=Fantastic Plastic Machine(ファンタスティック・プラスチック・マシーン)とは田中知之のソロ・プロジェクト。97年秋、『The Fantastic Plastic Machine』でデビュー。これまでに7枚のオリジナルアルバムをリリースし、作品では中納良恵(EGO-WRAPPIN’)、TAHITI80、BENJAMIN DIAMOND、BONNIE PINK 、山本モナなど、国内外を問わず優れたアーティストをフィーチャー。アンダーグラウンドまでもリリースする老舗レーベルJUNIORから「Whistle Song」の12インチリリースも果たし世界中でもヒットを記録。また、2004年に立ち上げたDJ-MIXシリーズ「Sound Concierge」は全11作を発表。2007年には21世紀以降の音源を集めた2枚組のベストアルバム『FPMB』をavexより発売。2010年にはあらゆるタイプの音楽をノンストップミックスする、新DJ-MIXシリーズ「VERSUS」を始動。プロデューサーとしては、CHARA、RIP SLYME、HALCALIなどを手掛け、リミキサーとしてはFATBOY SLIM、布袋寅泰、UNICORN、Dragon Ash、東京スカパラダイスオーケストラ、松田聖子、小泉今日子、サカナクション、UNICORN、くるり、など、多数の有名アーティストを手がける。DJとしても国内は全都道府県制覇、海外でも約50都市にてプレイ、さらに国内外のハイブランドによるパーティーのDJとしても活躍している。

http://www.fpmnet.com/

バニラビーンズ

北欧の風にのってやってきた、清楚でイノセンスな雰囲気を持つ“オシャレ系アイドル”。数々のユニークなプロモーションを行なう“実験型アイドル”でもある一方で、ビジュアルとサウンドは一流クリエーター達の手によって徹底的にオシャレに作られており、アーティストや有名クリエーター達からの支持も厚い。また抜群のトーク力と、“アイドルオタク”と“リアルセレブ”というメンバー2人の持ち味を生かし、テレビ、ラジオ、WEB等のパーソナリティーやイベント司会等でも活躍中。2011年6月、徳間ジャパンコミュニケーションズから、タワーレコードの新レーベル「T-Palette Records」に業界初のレンタル移籍を行い、現在同レーベルで活動。2012年12月から自主企画の対バンライブを定期的に開催。2014年6月には「バニラビーンズが歌う“コップのフチ子”公式ソング」が11枚目のシングルとしてリリースし話題を呼ぶ。11月に12thシングル「有頂天ガール」をリリース。井上大輔氏がwink用に書き下ろした幻の楽曲を歌唱。2014年12月18日にはワンマンライブ@リキッドルームをチケットSOLD OUTの超満員にて開催。2015年2月3日に約2年ぶり4枚目のアルバム「バニラビーンズⅣ」を発売。10月3日にデビュー8周年を迎え、11月18日(水)にエイベックスからのトリプルA面シングルと来年アルバムリリースを発表。シングル及び来年発売のアルバムの出荷枚数が1.5万枚に達しなかったら、ユニットの「解散」も同時に発表。11月21日(土)にはワンマンライブ@東京・渋谷 clubasiaが決定している。

http://www.flowerlabel.jp/vanillabeans/

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