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ニック・オファー(CHK CHK CHK)『AS IF』インタビュー

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―!!!を始めた頃のコンセプトは「ハードコア・バンドがソウルやファンクをやったら変なことになっちゃって……みたいな」って以前に話してましたね。その当時思い描いていたサウンドと現在の!!!のサウンドは、すでに別物という感覚ですか?

ニック「というか、結局は同じことなんだよ。よくDJをやってるときに『何でラプチャーとかかけないんですか?』って言われるんだけど、自分達はハウスだったりテクノだったりクラブ・ミュージックに興味があるわけでさ。今回のアルバムにしたって、最初に!!!を始めたときと同じで、ただ自分達の好きな音楽を作るっていう。パンクって音楽ジャンルとしては狭い気がするんだけど、自分達はパンクは何にでもなれると思ってるし、その精神がすべてにおいて貫かれてるんだよ。だから、今まで一度もこうだって決めたことはないし、自分達はパンクなんだから何だって好きなことをやってやろうっていう。何でもいいから試してみて、そこから何かしら新しいものを発見できないかっていうことをひたすら続けてるだけなんだよ」

―なるほど。

ニック「だから、願わくは自分達が今発見してるものが、19年前に初めてバンドを始めたときに自分達が発見したものと違ってるといいと思うけどね。毎回同じものを発見してたんじゃ、それは発見とは言わないからさ。唯一、自分達がファンに約束できることがあるとしたら(笑)、それは毎回新しいものを発見しようとしてるってことだけだよ」

―ところで、今回の『アズ・イフ』にはスプーンのジム・イーノらと共に、クリス・ウッドハウスも何曲か制作に参加していますよね。クリスといえば、現在の西海岸のパンク・シーンの要人とも言っていい人物ですが、彼との付き合いはもう長いんですか?

ニック「そうだね。クリスはもともとサクラメント出身なんだよ。だから、25年来とかの付き合いになるのかな? 今回もそうだけど、パンクっぽい音を作ろうってなったとき、自分達が知ってる中で一番なのがクリスだからね。人間的にも素晴らしいしさ。クリスが手がけたバンド(※タイ・セーガル、ジー・オー・シーズ他)も好きだし」

―今でもサクラメントのパンク・シーンとは繋がりがあるんですか?

ニック「まあ、多少は。マリオ(ギター)は今でもサクラメントに住んでるし。すごく小さな街だから、街全体のファミリーみたいなもんだよ(笑)」

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