――プロデューサーは、ラム・オブ・ゴッドやヘイトブリードといったバンドを手掛けるジョシュ・ウィルバーを新たに迎え入れて。
Koie「「MADNESS」のデイヴィッド・ベンデスは、彼なりのセオリーがあって、それゆえに彼の手掛けた作品はどれもデイヴィッド・ベンデスのサウンドになっているんですけど、彼のセオリーが俺たちのやりたいこととうまく噛み合わなかったんですね」
Kazuki「それに対して、ジョシュは新たなバンドメンバーになったような感覚で、メンバーと同じ目線で曲に向き合って、アイデアや意見を提示してくれるんです」
Koie「だから、彼が手掛けた作品はどれも全然違うのに、どれも最高の音に出来るんですよ。もちろん、デイヴィッドも最高のプロデューサーなんですけど、俺たちはこれまで自分たちでプロデュースしながら、ここまでやってきたし、そういうCrossfaithを理解して、さらに良くするアイデアを出してくれたジョシュの素晴らしい仕事ぶりがバンドにうまくハマったんだと思います」
――ヘビーで突き抜けたリード曲「Xeno」からキャッチーなメロディが立った「Devil’s Party」、「Tears Fall」や「Calm The Storm」で聴かせる新機軸のバラードまで、バンドの音楽性が大きく広がったという印象を受けます。
Kazuki「Crossfaithとは?と自問自答しながら、一つの生き物としてのバンド、そこで生まれた色んな感情、色んな思いを全てを表現しようとしたら、自然とヴァラエティーに富んだ、幅の広い作品になったんです」
Hiro「今までの作品にも色んなタイプの曲がありましたけど、今回は今までのように、ドラムを先に録って、ベース、ギターを重ねていくんじゃなく、ギターから始めて、ドラムを最後に録るやり方だったんですよ。土台となるドラムを先に録ってしまうと、アレンジが変更出来ないんですけど、今回はギターから録ることで、全員が納得いくまでアレンジ作業をすることが出来たんです」
Kazuki「僕らはそれぞれ我が強くて、それぞれに表現したいことがあるので、そうしたアイデアをまとめることが出来た今回のレコーディングは僕らにとって合理的なやり方でしたね」
Koie「全員が寄り添うことで一曲一曲がまとまっていて、テーマがはっきり分かるものになっていると思うし」
Tatsuya「今回は曲のより深い部分に踏み込んでいった、そんな感触がありますね。そして、曲の深い部分から音を積み上げていけたことが大きかったです」
――多彩な楽曲に米国のメタルコア・バンド、ベアトゥースのケイレブや英国のレゲエ・ミクスチャー・バンド、スキンドレッドのベンジーというゲストヴォーカルをフィーチャーしながら、Crossfaithの個性とその存在感は濃密にして揺るぎないですもんね。
Koie「デイヴィッドとのレコーディングから学んだことや反省。それを踏まえて、今回、ジョシュとレコーディングすることが出来たし、Kazukiに起きたことも含め、全てを糧に生まれてきたのが、『XENO』というアルバムなんです。海外のマネージメントと契約してから3年。ようやく、自分たちが満足いく、海外に通用する作品が出来たし、今からが本番やと思っているんですけど、海外のマネージメント・スタッフもそう考えていると思うんです。だから、この作品をスタート地点に、この先が楽しみでしょうがないんですよ」
撮影 倭田宏樹/photo Hiroki Wada(TRON)
文 小野田 雄/text Yu Onoda
編集 桑原亮子/edit Ryoko Kuwahara
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Crossfaith
『XENO』
発売中
(LUSTFORLIVES/Ariora)
Crossfaith
2006年11月Kenta Koie (Vocal), Terufumi Tamano(Program / Vision), Kazuki Takemura (Guitar), Hiroki Ikegawa (Bass), Tatsuya Amano (Drum)により結成。エレクトロとロックの要素を巧みにブレンドし唯一無二の音楽性として世界的に評価を受けている。幾度ものワールドツアーを経験し、2014年には念願だったイギリス最大の野外ロックフェスティバル「DOWNLOAD FESTIVAL 2014」のメインステージに出演し、その圧巻のパフォーマンスにUKメディアも絶賛。各海外音楽メディアによるアワードへノミネートも受けるなど、アジア圏出身のアーティストとしては前例のない数々の快挙を成し遂げてきており、Crossfaithが世界的ロックアーティストであることは揺るぎない事実となってきている。