――そして、世世界進出を果たしたインディーズでの活動を受け、メジャー・デビュー・シングル「MADNESS」を昨年10月に発表した後、Kazukiさんが脳内出血の治療で活動休止するという大ピンチに見舞われました。
Koie「2013年に『APOCALYZE』という前のアルバムをリリースしてから、海外を沢山回ったり、本当に色んなことがあって。(パラモアほかを手掛ける)デイヴィッド・ベンデスというプロデューサーを迎えた「MADNESS」のレコーディングもバンドの音楽性とうまく噛み合わず、端的に言ってしまえば、自分たちらしい曲を作ることが出来なかったし、その直後に不調を訴えていたKazukiが病院で精密検査を受けたら、脳内出血と診断されて。その時、結成以来、初めて、バンドがバランスを失って、空中分解しそうになっているなと思ったし、Kazukiのことを含め、バンドの今後について、みんなで沢山話し合ったんです。そんななか、Kazukiは『俺は諦めへんし、バンドを止めないでくれ』と言ってくれて、俺らとしても、『やるしかない!前に進まなきゃ』と思えるようになったんです」
Kazuki「僕自身、脳内出血と診断されて、バンド活動が出来なくなってしまったんですけど、気持ちの上でも『やらないとアカンからやる』ということはやりたくなかったというか、やりたいことをやりたかった。だから、わがままかもしれないですけど、時間をもらって、Crossfaithを取り巻く状況を整理したこともあって、今回のアルバムの完成までに時間がかかったんです」
――それまでの活動が順風満帆だっただけに、突然迎えた逆境は精神的にも相当に厳しいものがあったんじゃないかと思うんですが、その状況を見事に乗り越えたからこそ、ニューアルバム『XENO』は突き抜けた作品になりましたね。
Koie「そうですね。『やるしかないっしょ』と自分たちを奮い立たせた今回のアルバムは、Kazukiも曲作りをしているし、実際にプレイもしているし、自分たちにとって、Crossfaithとはどういう存在なのかを見つめ直して制作に取り組んだことで、今までの作品で一番意味があるアルバムになりましたね」