——Maaちゃんが今目指してるのはみんなが共感してくれるもの? それともこれまでにない新しいもの?
Maa「冒険したい気持ちはありながら、みんなが美味しいと思ってくれるような料理を作っています。家でも冒険はしてないな。身体が求めてるものを最近は作ってますね。優しいお出汁をとってみたり」
レイジ「俺は完全に新しいものを作ろうと思ってますよ。最近気づいたことがあるんだけど、自分の作っているものと年代って5年ずつズレてる気がして。1985〜1995年が2000年代で、1995年から2005年が2010年代。だから俺的にはもう2020年代に到達していて、そこを目がけて作っていかなきゃいけないし、一歩先を行くように心がけてます。でもそれって一般受けしないんですよね。一般受けするには半歩先にとどめる必要がある。この前ギャラリーをやってる人が“アートは儲からない”って言ってたけど、音楽業界も同じ。CDが売れなくなってきてるから、よりアートに近づいているんだと思う。だから音楽を作る時は、もっとアートに近づけようって気持ちでいます」
——最新アルバム『OPERA』はかなりアートになってますね(笑)。
レイジ「『OPERA』はもう創作料理というか、“こんなの食べたことないんですけど!?”みたいな感じ。たとえるならルートビアかな? 衝撃度は高いですよね」
Maa「料理で言ったら、フォアグラを泡にしちゃったりするような?」
レイジ「そういう感じかも。実際、アートみたいな料理を作る人っているんですか?」
Maa「いたとしても、料理である以上見た目だけではダメ。絶対にマズくしちゃダメで」
レイジ「そういう意味では、料理はロックに近いかもしれない。料理だから旨くなきゃいけないって。今回の新作にしてもそうだけど、アートだなんだって考えているのは俺だけかなって思ってたら、バンドって自然と同じ方向を向くものなんですよ。300日くらい一緒にいるから、考えることが似てくる。家族より長い時間一緒にいる。グループじゃなくて、OKAMOTO’Sっていうひとりの人間みたいな感じです。そこが煮込みですよね。にんじんとか、かなり溶け込んでますよ(笑)」
Maa「めっちゃ煮込まれてそう(笑)。今度一緒に料理しましょう」
レイジ「ぜひ! DJイベントを開催して、そこで料理を振る舞ってみるのもいいかも」
Maa「それいいね! 楽しみにしてます!」
オカモトレイジ&Maa サイン入りチェキを1名様にプレゼントします。空メールを送信するとプレゼントに応募できます。(←クリック)ご応募お待ちしております。
後日当選された方にはいただいたメールアドレス宛にNeoL編集部よりご連絡させていただきます。
撮影 吉場正和/photo Masakazu Yoshiba
インタビュー/編集 桑原亮子/interview & Edit Ryoko Kuwahara
まとめ・文 小野寺悦子/text Etsuko Onodera
撮影協力 終日one http://shujitsu.com/one
OKAMOTO’S
OKAMOTO’Sオカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(G)、ハマ・オカモト(B)、オカモトレイジ(Dr)。2010年5月にアルバム 『10′S』、11月に『オカモトズに夢中』、2011年9月に『欲望』を発売。2013年1月に4thアルバム『OKAMOTO’S』を発売し、7月に は両A面シングル“JOY JOY JOY/告白”を、11月6日にニューシングル“SEXY BODY”をリリース。2014年1月15日に岸田繁(くるり)を迎えた5th アルバム『Let It V』を、8月27日にはRIP SLYME、奥田民生、黒猫チェルシー、東京スカパラダイスオーケストラ、ROY(THE BAWDIES)らとコラボを果たした5.5 thアルバム『VXV』を発売。2015年9月30日、6th『OPERA』をリリースする。11月1日 (日)東京・新宿LOFTより「OKAMOTO’S TOUR 2015-2016“LIVE WITH YOU”」をスタート。
Maa
料理人。三重県伊賀市出身。辻調グループフランス校卒業後、フランスブルターニュ地方のレストランで研修。フランス料理店や、ホテル、ビストロ、ブリティッシュパブなど、様々なジャンルの店舗を経験。