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映画『ピース オブ ケイク」多部未華子&綾野剛インタビュー

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――お二人の息の合った掛け合いも見どころの一つですが、現場で話し合われたりしたんですか?
綾野「特に話したりはしませんでした。初共演ではありますが、お互いに今までやってきた仕事もありますし、多部さんの出演作も観ていましたし。そういった中で受ける印象もありつつ、実際にお会いすると非常に気持ちのいい女性で、ちゃんと役を生き抜くということが徹底して表現できる人でもあって。思いっきりやってくれるだろうなっていうのは容易に想像できましたから、こっちも思いっきり受けようと思いました。そういう意味でも、何の心配もありませんでした。」
――多部さんはいかがでしたか?
多部「始めから受け入れ態勢でいてくださったので、こちらもぶつかっていけました。実際も本当にぶつかっていくシーンが多かったんです。好きという気持ちを伝える以外にも、喧嘩や別れなどいろいろ。でも、綾野さんがそういう姿勢でいてくださったので、私も遠慮なく、気を遣わずにできたと思います。」
――撮影で苦労されたシーンはありましたか?
綾野「具体的にこのシーンがというよりも、相手の気持ちを受け止めることのほうが圧倒的にエネルギーを要するので、どちらかというと気持ちの面です。志乃のパワーをきちんと受け止め、成立させるようにするというのが一番難しかったです。」
多部「私の場合、毎日毎日気合を入れて臨まないといけないシーンばかりだったので、とにかく日々の撮影、1シーン1シーンに一生懸命でした。今思い出すのは菅田(将暉)さん演じる川谷との、焼肉を食べるシーンやバイトの飲み会のシーンで実際にお酒を飲みながら撮影したことです。特に焼肉を食べるシーンでは、台本に“京志郎の愚痴を酔っぱらいながら語る”とだけ書いてあって、劇中で話している言葉は全部アドリブなんです。普段はお酒を飲みながら演技をするなんてことはないんですけど、今回は臨場感を出すためにも監督と話し合って、実際に飲みながら撮影することにしました。」
――特に気に入っているシーンはどこですか?
綾野「松坂桃李くん演じるオカマの天ちゃんのシーンは特に好きです。『恋愛で格好つけてどうするのよ』という台詞は、素敵だなと思います。」
多部「私は志乃ちゃんと京志郎が一緒に入るお風呂のシーンです。」
綾野「ちっちゃいお風呂にね。あの日は朝、現場に行って、風呂入って、帰りました(笑)。でも、改めて思い返してみると、どこでもかしこでも隙があれば近づいていたような気がします。付き合いたてのカップルのイメージを、そのまま。」

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