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「こどものきもち」vol.6 キム・ソンへ

  

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――子どもたちはお母さんの仕事をどう受け止めていますか?

キム・ソンへ「上の子は私に似たのか、毎日のように何かしら作っています。なかなか器用で、最近は“やるじゃん!”ってびっくりするような出来の作品を作ったりすることも。それを私が勝手に作品に使ってみたり、売っちゃったり(笑)。この前は葉っぱを接着剤でくっつけてオブジェを作ってました。こういうのがいっぱいあったらいいな、どんどん作ってもらおうかなと思って(笑)。物作りという意味では、上の子が一番受け継いでる感じですね。真ん中の子は残念ながら興味がないらしく、今は仮面ライダーに夢中です(笑)」

――母娘のコラボ作品ができそうですね。

キム・ソンヘ「そうですね。これからはもっと生活に基づいた作品を作って、それを撮影して残していきたいと思っています。今度出す作品集もそういう感じで、母校で撮影したり、銭湯で撮影したりと、いろいろ新しいことにチャレンジしています。何でもないところにいきなり作品を置いて、“何なんだコレは?”みたいな違和感と、同時にちょっと笑える感じを出したくて。本当はゲリラ的に公共の場に作品を置いてみたりと、笑える仕掛けができたらいいなと思ってるんですけど……。ずっとやりたいとは思ってたけれど、でも現実的にできてなかった。最近は、そろそろやってみようかなって余裕が出てきたのかもしれません。アートとしてみんなに楽しんでもらえたらなっていう想いと、何でもやれるんじゃないかなって気持ちがふつふつと沸いてるのを感じています」

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撮影 吉場正和/photo Masakazu Yoshiba
映像 山本雅映/movie Masateru Yamamoto

取材 桑原亮子/interview  Ryoko Kuwahara
文 小野寺悦子/text Etsuko Onodera

 

キム・ソンへ/ シャンデリアアーティスト
1982年東京生まれ。織田デザイン専門学校卒業後、デザイン活動を開始。2005年、セレクトショップ「Loveless」に展示したシャンデリア作品が注目を集める。以降、ぬいぐるみやアメリカン・トイなど既成のアイテムをコラージュする手法を用いた制作を中心に、ショップ空間のディスプレイなども数多く手掛ける。「ジャンク・コラージュ」とでも表現できるそれらの作品は、ごちゃごちゃのようでいて奇妙なバランスで統合されており、イノセントな感覚を観る側に呼び起こす。2009年にはサンフランシスコやソウルの美術館などで作品を展示。最近は達磨や招き猫、熊手といった縁起物に注目し、多幸感あふれる作品を発表している。

http://www.kimsonghe.com/

 

シャンデリアアーティスト キム・ソンヘの最新作を含む大規模個展が開催決定。同タイミングで初の作品集もリリース。

kimsonghe exhibition 2015 《Trophy》

キム・ソンヘ展 「トロフィー」

会期:2015年11月6日(金)~11月15日(日)  ※10日間/無休

11時~21時

会場:ラフォーレミュージアム原宿

入場料:無料

問:ラフォーレ原宿 03-3475-0411

http://www.laforet.ne.jp/

 

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