――二人とも全く媚びないところが男前ですよね。
DIANA「でも、ハラハラしますよ。まぁ、最近はなくなりましたけど、人がいなくなったりしたら、さすがにね(笑)」
多屋「落ち込むよねー(笑)」
――かつては男の世界だったDJの現場もお二人をはじめ、女性DJが活躍する機会も増えましたよね。
多屋「それは単純に見た目が可愛いからだと思いますよ」
DIANA「パーティに花を添える……」
――花を添えていたとしても、かける音楽が最悪だったら、どうなんでしょうね。
多屋「まぁ、でも、それで音楽も良かったら、最高じゃないですか。それに男の人でつまんない音楽かけてたら、それこそ最悪だから、それよりは最低の音楽をかけてる女の子のほうがマシですよ(笑)」
DIANA「でも、洋服はカッコイイのに、ひどい音楽がかかってる場は少なくないというか。そうなると、かけてる人のセンスが疑われるじゃないですか。私、ミュージシャンで、服がイケてなくても、『音楽バカなんだろうなー』って感じで、そういうのは好きなんですけど、服はお洒落なのに、音楽がイケてないと、センスを疑っちゃうんですよ」
多屋「音楽が伴ってない人が多いよね。例えば、ディオールだったり、ソフィア・コッポラの映画が目立つのも音楽のセンスが良かったりするからじゃない? 海外だったら、ヴィンテージ・ファッションが好きな子は普通にヴィンテージな音楽を聴いいたりするし、やっぱり、ファッションや映画が好きなら、それに合った音楽が好きであって欲しい」
DIANA「すごい分かるー」
多屋「フェスのファッションもファッション誌の提案そのままとか、コーチェラのファッション・スナップそのままとか。音楽もそうだけど、何がいいのか、どうしたらいいか分からなくてそうなっちゃうのも分かるんだけど、応用したり、想像したりするのは大事だなって。今回の本で取り上げた女性アーティストは、もともと自分というものがあって、それをどう音楽に反映させるか、試行錯誤していて、そういう話を書いているんですよ。まぁ、それを真似するということじゃなく、みんなそれぞれの試行錯誤があるんだよっていうことを、この本を読んで知ってもらえたらうれしいんですけどね」
撮影 吉場正和/photo Masakazu Yoshiba
文 小野田 雄/text Yu Onoda
多屋澄礼とDIANA CHIAKIのチェキを3名様にプレゼントします。空メールを送信するとプレゼントに応募できます。(←クリック)ご応募お待ちしております。チェキの指定はできませんのでご了承ください。 後日当選された方にはいただいたメールアドレス宛にNeoL編集部よりご連絡させていただきます。
多屋澄礼
『Female Complex』
発売中
(DU BOOKS)
http://www.amazon.co.jp/フィメール・コンプレックス-彼女が音楽を選んだ理由-多屋澄礼/dp/4907583362
多屋澄礼
インディ・ポップを軸にDIYな精神を掲げたDJグループ、Twee Grrrls Clubのリーダーであり、2009年からスタートしたレーベル&ショップ、VioletAndClaireのオーナーとして、現在は拠点を東京から京都に移し女性作家や海外の雑貨などをセレクトしている。リトルプレスの制作やファッションブランドのイラスト、ライター、翻訳家として雑誌や本などで執筆も手がけ、DJとして伊勢丹ガールズフロアのレギュラー選曲、ラジオ出演など音楽を軸として活動中。ブック型のコンピレーション・アルバム「Grrrls Talk」、著書に『インディ・ポップ・レッスン』、訳書にアレクサ・チャン『It』がある(ともにDU BOOKS)。
http://www.violetandclaire.com
https://instagram.com/sumiretaya/
https://twitter.com/tweegrrrlsclub
DIANA CHIAKI
2002年より現在まで、NYLON JAPAN, GINZA, commons&sense等のファッション誌、広告、コレクション等、数多くのショーや雑誌でモデルとして活動する傍ら、2011年、すべての楽曲で作曲、アレンジをしたアルバム『FIRST ALBUM』をPower Shivel Audioよりリリースし、これまでにNinja TuneのKID KOALAやBOADOMSのHisham、渋谷慶一郎氏と共演した。同時期からDJとしても活動する他、ロックバンド「TERROR FAMILIA」を結成。2013年には小林武史、大沢伸一のユニットBRADBERRY ORCHESTRAにボーカルとして参加しロッキンオン主催のカウントダウンジャパン等に出演。雑誌「commons&sense」では写真とコラムを連載している。
https://www.facebook.com/dianachiaki