「悩みがなかった子どもの頃に戻りたい」なんて台詞をよく聞くけれど、子ども時代にも悩みはもちろんあったのを大人になって忘れているだけだと思う。小さいながらにプライドも心配かけたくないという想いもあって、誰にも相談できないこともあるかもしれない。子どもに笑顔で過ごしてもらうにはどうしたらいいのかーー。連載企画「こどものきもち」第4回目は、UCARY & THE VALENTINEのUCARY、料理人のMaaが登場。子ども代表として現役小学生のエイミをインタビュアーに、子どもの頃の思い出や親との関わり、そして夢を叶えるまでの道程を聞いた。
——UCARYちゃんはどうしてミュージシャンになろうと思ったんですか?
UCARY「小さい頃からずっと音楽が好きで、それこそエイミちゃんくらいのときから自分で曲を作ってました。だけどミュージシャンになるのは当たり前のことだと思っていたし、絶対になれるものだと信じてたから、自分にとってそれは夢ではなかったんだよ。夢は、別にあって……。私、“水”になりたかったの(笑)。カッコイイし、いろんな所に行けるから。夢は“水”になることだけど、音楽はもっとずっと身近にあった。常に生活の中に音楽があったし、いつも家族みんなで歌ったり踊ったりしてたよ」
——エイミもなりたいのと夢は違ってて、なりたいのはモデルで夢はお姫さまです。
UCARY「ええー! 世の中をわかってるんだね(笑)」
——おうちではどんな音楽を聴いてましたか?
UCARY「外国の音楽が好きでなんでも聴いてた。お父さんはイーグルスやトーキング・ヘッズ、お母さんはポリスやクイーンが好きでよく聴いていて、たぶん私もすごく影響を受けてると思う。一度も外国に行ったことはないけれど、英語の発音はそこで覚えたの。ある意味、英才教育かもね(笑)」
——私もレコードを持ってて、音楽を聴くのは好き。
UCARY「レコード持ってるの?」
——うん。『Don’t Stop The Music』(tofubeats)のレコードを誕生日プレゼントに買ってもらいました。
UCARY「かっこいい(笑)」
Maa「私も音楽大好き」
UCARY「今日のメンバーはみんな音楽好きで楽しいです(笑)。私は音楽もたくさん聴いたけど、家の中で一番流れていたのは実は映画だったの。WOWOWだったり、ビデオだったり、いつも海外の映画ばかり観てたんだよ。スティーヴン・キングの映画なんかも小さい頃から普通に観ていたし、ドラマだったら『Xファイル』、アニメだったら『ザ・シンプソンズ』だった。普通のテレビで流れていることを知らなかったから同年代の子たちと全然話が合わなくて、学校では本当に悲惨だった(笑)。やっぱりみんなと話はできた方がいいよね」